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実録 求人魂!知られざるエンジニア採用の舞台裏 Vol.16

強制的に時間制限?
客先SEが活躍できる環境作り

客先常駐するエンジニアにとって、勤務時間超過や帰属意識の低下などさまざまな問題を抱えているケースも多い。その中で今回紹介する企業は、現場エンジニアのキャリアやモチベーションアップを第一に考えた取り組みを積極的に行っている。

((総研スタッフ/山田モーキン)作成日:09.12.11)作成日:09.12.11

【今回の求人魂】 設立1年。Web系アプリ開発や基幹系システム開発を主力にする企業


今回紹介企業
株式会社ティエム2

昨年12月に事業を開始したばかりの新しい企業であるティエム2は、Web系のアプリ開発や基幹系のシステム開発を中心にした受託開発を事業の柱に置いている。
不況下において、同社の経営は堅調に推移しているがその要因の一つに、主要顧客であるソフトウェア情報開発株式会社(SKIグループ)の存在がある。もともと、同社と深いつながりがあったティエム2代表の中野目氏は、SKIグループのシステム開発の半分が外部との協業ということから、独自に協業の幅を広げることで開拓を進めている。3年後には、SKIのナンバーワンパートナーを目指しているという。技術やサービスの激しい変化に対応できる強みを持つSKIグループと、密接なパートナーシップを持つことで、今後も成長を続けたいと考えている。

【求人背景】 1年間で23名採用。採用条件は向上心と参加意識


株式会社ティエム2
代表取締役 中野目清氏

ティエム2では設立当初からエンジニアの中途採用活動をはじめ、今年の4月からは毎月、平均2名程度の採用を継続している。
そこで同社の採用条件について、代表の中野目氏は「4つの条件」を挙げた。
「1.    向上心 2.参加する意識 3.自責 4.コミュニケーション力の4つです。特に中途採用の場合、1と2を特に重視します。当社が受託する案件の多くは矢継ぎ早に新しい技術やスキルが開発側に要求されることが多い。その要求に応えていくためには常に技術に対する向上心がなければ、対応できません。
また当社は基本、客先常駐のスタイルを採用している関係で、ともすればお客さまに言われたことだけをやる“やらされてる感”を持ってしまいがち。しかし客先であってもプロジェクトで高い成果を出していくためには、主体的に考え、動くという“参加する意識”が何より重要なのです」

そして中野目氏が特に重視しているのがこの、客先常駐というスタイルでいかにエンジニアがいきいきと働き、キャリアアップできるかという点にある。

【求人魂1】 グループ会議にチェーン制度。帰属意識をとことん高める!


社長も含め元気のある、ティエム2のエンジニアメンバー

客先常駐スタイルならではの問題点をクリアしていくためにまず、中野目氏が取り組んだのが会社への帰属意識を高めること。
「なぜ帰属意識を高める必要があるかというと私自身が20年以上、この業界にいる経験から客先常駐エンジニアにとって、自分の居場所を持つことが業務に対するモチベーションや、キャリアアップに大きな影響を持つことがわかっているからです。自分がどうなりたいのか、そして会社をどうしていきたいのかを常に考える環境を与えることで、“ティエム2の社員”であることの必然性や価値を認識できるのです」

そこで中野目氏は、帰属意識を高めるためのさまざまな施策に取り組んでいる。
「例えば“グループ会議”というものを月に一度、開いています。これは大きく4つのグループ(採用・教育・人事・経営各テーマ)に分け、各メンバーがそれぞれの立場からティエム2を良くするために議論する場をつくることで同じく、会社に対する帰属意識向上を図っているのです
またほかにも“チェーン制度”というものがあります。これは毎月月報を社員が書くときに、誰か他のメンバーの報告を義務づけるというもの。そのために毎月、他の社員に直接連絡を取って近況を聞きだす必要があるため、同じ社員に対する興味も高まるし、それが帰属意識の向上にもつながります。」

【求人魂2】 1カ月勤務時間200hオーバーが3カ月以上続けば、強制的に休養


普段は別のプロジェクトを担当していても、定期的にメンバー同士で話し合うことで帰属意識を高めている

その一方、実際に客先常駐している現場の環境改善に配慮した取り組みも行われている。
中でも注目する取り組みが、勤務時間に制限を課している点だ。

「客先常駐スタイルの抱える構造的な問題点のひとつに、勤務時間の管理がルーズになってしまうことがあります。目の前にいるお客さまからあらゆる指示が下りてくるとついつい、自分を犠牲にしてまでも長時間残業に陥りがち。
そこで当社では“1カ月間の勤務時間が200時間を超え、なおかつその状態が3カ月間続いた場合には私自らクライアントに折衝した上で、社員に休養を与える”という自社ルールを設定しました。これによってある程度、客先にいる社員の健全な労働環境を確保するように努めています」
またこのような取り組みは社員に対して、「客にやらされているのではなく、請け負って仕事をしている」という意識改革を促す効果もあると、中野目氏は語る。

【今後の展望】 3年後に100名体制へ ティエム2というプロジェクトを確立する


「3年後、100名規模まで拡大させることが当面の目標」と語る中野目氏

設立から1年で、12名から35名体制にまで拡大することができました。今後、まだまだ多くの案件を開拓できる余地がありますから、さらにエンジニア採用に力を入れていき、3年後には100名体制が築けるようにしたいですね」と今後の採用展開を語る中野目氏。

今回、客先常駐スタイルの中でいかにエンジニアが帰属意識を持ち、主体的にプロジェクトに参加できる環境づくりに注力している企業を紹介した。まだまだ道半ばと中野目氏は語るが同社の取り組み、そして「会社という枠にとらわれない、ティエム2という“プロジェクト”を早く確立させることで、帰属意識を高めたい」という考え方は、これまでの客先常駐に対するとりわけ、ネガティブなイメージを払拭する一つの契機になる可能性がある。

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