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電気・電子/機械・メカトロの異業種転職を調査!

その技術、意外な分野で活かせます!
【メーカー編】

景気は底を打ったと言われますが、転職市場は回復の兆しを見せていません。ならば発想を変えて、「別の業界・業種」で技術を活かしてみてはどうでしょうか? 視野を広げれば可能性も広がるものですし、別業界からの人材を求める企業も少なくないのです。あなたの技術を、あなたの知らない業界が欲していますよ。

(取材・文・撮影/総研スタッフ 高橋マサシ イラスト/関根庸子)作成日:09.11.25

ADVISER


(株)リクルートエージェント
EMCマーケット キャリアアドバイザー
桃井直子氏

エレ系 「組み込みの技術力」を武器に家電メーカーから医療機器メーカーへ

求められたのは業界知識でなく、開発スピードと最先端技術

エレ系 「組み込みの技術力」を武器に家電メーカーから医療機器メーカーへ

家電メーカーで車載機器の組み込みソフトを開発していた30代の方が、医療機器メーカーに転職されました。業務内容は、研究者向けの高度な分析機器の開発です。その方は医療機器の知識はありませんでしたし、ソフトとハード両方の知識と経験が豊富で、プロジェクトマネジメントをされてきた方です。評価されたのは技術力でした。

医療機器の開発は時間をかけて行われることが多く、組み込まれるソフトもすべてが先端的というわけではありません。一方、カーエレクトロニクスやデジタル家電は企業間の競争が激しいため、開発スピードが速く、常に最先端かつ精密な技術を求められます。その医療機器メーカーは、同業他社にはない開発のスピード感と技術の先端性を、異業界の人材に求めたのです。そのため、業界知識よりも技術力が優先されました。

転職された方は、経験を生かせるならと業界はこだわりませんでしたし、医療関係は「人や社会のためになるから」と望まれるエンジニアも多くいます。異業種転職先として有望な分野のひとつでしょう。

応募職種を変えるのなら、現在の職種で別業界の扉もたたこう

組み込みソフト開発は言語がCやアセンブラ、OSはWindowsなど、業界を超えて共通する部分が多いので、異業種転職をしやすい職種と言えます。開発対象となる製品も非常に多岐にわたります。難しいのは、弱電メーカーから強電メーカー、あるいはその逆への回路設計者の転職です。そしてもっと厳しいのが、技術の汎用性が低い半導体エンジニアの異業種転職です。以前なら「チップからボードへ」といった転職例もありましたが、最近では全く見かけなくなりました。

このように電気・電子系職種はいまだ苦しい状況にあります。そのためか最近では、生産技術から回路設計など、職種を変えて応募しようとする方も見られます。業務の前後の工程であれば、ある程度の知識や技術力はあるのでしょうが、実現の可能性は少なく、容易なことではありません。
その分野にはすでに技術者がいるわけですし、今の職種で転職がままならない業界であれば、そもそもの採用者数が少なくハードルも高いはず。ならば、今まで培ってきた専門技術を、別の業界で生かす方法を考えたほうがよいと思います。

メカ系 「射出成型の技」で自動車部品メーカーから光学機器メーカーへ

専門技術の即戦力に、将来への高い期待感がプラス

メカ系 「射出成型の技」で自動車部品メーカーから光学機器メーカーへ

自動車部品メーカーで、樹脂金型設計と射出成型をしていた30歳前半の方が、光学機器メーカーに転職されました。業務内容は、プラスチックレンズの海外の生産工場で射出成型をする際の、加工条件などを研究・指示する仕事です。

この方も業界知識はなく、海外に関連した業務経験もほとんどありませんでした。成型する対象物や材料の違いはあったものの、使用している射出成型機が一致していた点、技術力の高さで定評のある自動車業界で射出成型という専門性の高い技術を習得されてきた点、また、前社は規模の小さな会社でしたから、金型の設計から生産技術までの幅広い業務に携わっていた点が評価され、採用に至りました。加えて、いつかは海外事業に就きたいと英語を勉強していた点も評価が高かったのです。

ご本人も同じ自動車業界では十分な求人数がなかったので、射出成型という技術にはこだわったものの、業界は幅広く検討されました。一方で企業側も、業界を絞ってしまうと、射出成型の専門的な技術を積んでいる方を採用できる可能性は少ないと、考えておられました。このように、専門的な知識が業界をまたいでも活用できるケースは少なからずありますので、異業界に目を向けていくことも有効といえるでしょう。

次第に見え始めてきた企業の人材不足感に期待

機械・メカトロニクス系のエンジニアでも、技術のコアな部分が同じであれば異業種転職は可能です。ただ、設計する対象のサイズが異なると難しいです。また、異業種転職に限らず、部品ではなく全体的な設計の経験者、駆動系の開発経験者のほうが、転職に有利です。
ただ、ここで紹介した転職例は一般的なことではなく、ある意味でレアケースと呼べます。エレ・メカなどの職種に限らず、多くの企業では中途採用に慎重な姿勢を崩しておらず、現在の社員で仕事を回すことが至上命題。転職市場が活性化しないと、異業種転職も生まれにくくなります。

そんな中でも、以前なら現有戦力でも手が余っていた業務量が徐々に増えてきており、経営判断で中途採用を控えているものの、現場からは人員の増強を求める声が強くなっているようです。その結果として、「必要とする技術力を持つ人がいれば採る」というピンポイント採用が多くなるのですが、現場の人材不足感が強まれば、本格的に中途採用を復活させる企業が増えてくるかもしれません。私たちもこの傾向が強まることに期待しています。

本レポートは総合転職サイト「リクナビNEXT」連動コンテンツです。 Supported by Tech総研

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