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Tech総研発“今日はここへ行ってきました”

祝「セカイカメラ」リリース!一足先に試してきました

祝「セカイカメラ」リリース!
一足先に試してきました

2009年9月17日、頓智・(トンチドット)が開発したARアプリケーション「セカイカメラ」の商用サービスに関するプレス向けイベントが開催された。その会場となった「ロエベ表参道店」に急行、セカイカメラを一足早く体験した。

(総研スタッフ/関洋子) 作成日:09.10.01

「セカイカメラ」に出合うためにロエベ表参道店に直行

セカイカメラ画面例

セカイカメラの起動画面。この画面が表示されるのはほんの1〜2秒だ

セカイカメラ画面例

セカイカメラを通して見たロエベ表参道店内。商品を説明する複数のタグが浮遊している

今年7月、Tech総研の記事「AR(拡張現実)技術で近未来をつくるエンジニアたち」という記事で紹介した頓智・の「セカイカメラ」。この取材のときから「リリースは間近」といわれていたのだが、その後、なかなかリリースの案内が来ない。「どうしたんだろう」と心配していたところ、商用サービスが開始されるという案内が来た。

前述の記事でも紹介したが、ここでちょっとARに関するおさらいをしたい。セカイカメラとは、現実世界をiPhoneなどの携帯端末のカメラを通して見ることで、ほかの人が書き込んだその場・そのときの情報を、現実の映像に重ね合わせて表示するサービスである。現実の映像にコンピュータを用いて情報を付加する技術がARであり、そのためセカイカメラはAR技術の具体例としてよく登場する。

と前置きはさておき、9月17日、頓智・とソフトバンクテレコムでは、セカイカメラの企業向け商用サービスを開始したと発表。そしてロエベジャパンカンパニーが開催する新作展示会「ロエベ アマソナ展」で、同サービスが採用されるというのである。そこで実際の会場となる「ロエベ表参道店(東京・港区北青山)」へ向かった。

知っている方も多いと思うが、ロエベはルイ・ヴィトンなどを代表とする高級ブランドを束ねるLVMHグループに属するスペインの高級ブランドだ。レザー製品が有名で、今回のイベント名にも入っている「アマソナ」は、上質のなめし皮が使われており、ロエベのバッグの中で最も人気のある大人の女性のための製品。価格もそれなりだ。用事がない限り、なかなか入る機会のない店だ。

入り口に行ってみると、通常のTech総研の取材とは異なる姿の人たちが集っている(技術系のイベントでは見かけない、おしゃれな服をまとった人々=ファッション系?)。そう、実は私、今回のイベント会場が「ロエベ」というブティックだと全く気付かずに出かけたのである(案内メールには「Loewe表参道店」と英語表記されていたのですが……)。おしゃれ度はほぼゼロ状態だったので、「店に入れるのか(入っても大丈夫か)」といささか不安になったが、プレス登録されていたため、無事、店内に入れた。

音声や画像もエアタグとして投稿可能、エアタグのお持ち帰りもOK

テキストタグ入力画面

テキストタグの入力画面。最大256文字まで入力できる

音声タグ入力画面

タグはテキスト以外に音声もOK。セカイカメラで写した写真もタグとして登録できる

店内ではいたるところで、ロエベジャパン、ソフトバンクテレコムの方々がiPhoneを手にセカイカメラをデモしている。今回ロエベ表参道店で用意しているコンテンツは、ロエベ160年の歴史や製品の由来など。セカイカメラを通して店舗内を見ると、商品やデザイナーに関連したさまざまな情報タグ(エアタグ)がふわふわと浮かんでいる。

今回の「ロエベ アマソナ展」におけるセカイカメラではエアタグの投稿はできず、あくまでも店内およびランドマーク(ロエベ表参道店近く)情報が閲覧できるだけだ。そういう意味ではセカイカメラのすべての醍醐味を体験することはできない。しかしセカイカメラで情報が提示されると、ついついそこかしこにあるタグを開き、すべての情報を閲覧してみたくなるから不思議だ。

一般公開されるセカイカメラではテキスト情報(256文字まで)はもちろん、音声や画像データもエアタグとして投稿できる。投稿したエアタグは、位置情報とともにサーバーに記録される。だからその場を訪れた人が、エアタグの共有をできるというわけだ。

例えば人気のスポットなどでは、「タグが貼られすぎて読みたい情報がなかなか見つけられないのではないか」という心配もあるだろう。それにもちゃんとセカイカメラは対応している。FILTERという機能が用意されており、「1日以内に投稿されたエアタグ」「私のエアタグ」というように条件を提示して、限られたエアタグのみを表示させることもできるのだ。

もうひとつ面白くて便利な機能がある。それはタグを持ち帰れるという機能だ。タグの中には、「その場で読む(音声の場合は聞く)だけではもったいない」「後からじっくり読み(聞き)たい」という情報があったりするだろう。そんな場合は、タグを画面に表示し、右端にあるエアポケットというボタンをタップする。そうするとタグの情報を持ち帰ることができる。

実際にセカイカメラに触れて楽しんでいると、頓智・の井口尊仁CEOを発見。インタビューせねばと思うものの、絶えず誰かと談笑しており、なかなか話しかけるチャンスがつかめない。が、ようやくインタビューすることに成功した。

「セカイカメラで新しい価値観をエンジニアリングしよう」

頓智・井口尊仁CEO

頓智・ CEO
井口尊仁氏

■頓智・井口尊仁CEO直撃インタビュー
Q:セカイカメラをつくろうと思ったきっかけは?
井口CEO:25年前のことです。大学で哲学を専攻していた私は、毎晩プログラムが好きで書いていました。そんな生活をしていたため、おかしな(?)ことを考えるようになっていたのでしょうか(笑)。寮から出て空を見上げたときに、ふと思ったのです。考えていることが吹き出しで浮かんでいると、容易にお互いの気持ちがわかり合える。そうすれば世界平和になるのにと。これがセカイカメラの原点です。

Q:セカイカメラの面白さはどこにあるのでしょう。
井口CEO:セカイカメラはその場所の空気や音、匂いというマルチセンスの中で体験するものというところです。情報を共有するツールとしてはWebがありますが、Webではその場所で感じる空気や音、匂いなどから切り離されています。セカイカメラは現実と一体化している。そこがいちばんの面白さだと思います。

Q:今後の展望について教えてください。
井口CEO:やりたいことは山のようにあります。当社を見ていれば、セカイカメラの発展形など、毎日、何か驚くべきことが出てくると思います。そしていつかは、セカイカメラ専用の端末を開発したいと思っているんです。モックアップもすでにあるんですよ(とモックアップを提示。それはここでは明かせませんが、かなり斬新なものでした)。本当にそれが世に出るかどうかは不明です。一生、できないかもしれませんね(笑)。でも日々、楽しいことを考えていたいじゃないですか。

Q:Tech総研読者にメッセージをお願いします。
井口CEO:セカイカメラというとAR技術というところばかりにフォーカスが当たっていますが、本来、セカイカメラはソーシャルメディアでありクラウドサービスです。ARはインタフェースでしかありません。セカイカメラによって人と人とが連携し、考え方、イメージをみんなで共有することで新たな価値観を生み出していく可能性があります。そういったエンジニアリングをみなさんと一緒に手掛けていければいいなと思っています。

生まれたてのサービス。改良点はまだまだあるが、これからに期待

セカイカメラで見た東京・府中市街

9月26日、セカイカメラで見た府中市街の様子。タグはまだランドマークのみ

セカイカメラは、9月24日まずは日本限定で一般公開(価格は無料)されたが、もちろん世界での利用も視野に入っている(海外版も後にリリース予定)。また開発者に向けてAPIの提供も予定している。そうなると、世界各国あらゆる場所であらゆる人たちとセカイカメラを通して、情報が共有できるようになる。そんな新たなインタフェースの登場だ。

リリースされた直後、私もダウンロードしてみた。当日はサーバーが混み合っていてなかなかつながらなかったが、夜になって再度アクセスするとつながった。自分の部屋の中にもタグをはってみたのだが、なかなか面白い。使ってみるとまだまだ改良点すべき点はあることがわかったが、それもどんどん改善されていくだろう。セカイカメラの普及は、私たちの生活、文化などにどんなインパクトを与えるのだろうか。今後が楽しみだ。

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