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研究開発エンジニアと導入コンサルタント−必要なのは仮説設定力 上限なき採用!ワークスアプリケーションズの成長戦略 ワークスアプリケーションズ
外資系大手企業がシェアを独占していたERPパッケージ市場に挑んで12年。ワークスアプリケーションズは人事・給与分野でシェア1位を獲得して会計、CRMへと製品ラインを拡大、業績も急伸中だ。そんな同社が求めるエンジニア像には明確な一貫性があった。
(総研スタッフ 高橋マサシ 撮影/関本陽介)作成日:08.11.26
Part1 ERPパッケージを活用したビジネスモデルが急成長
 国内のERPパッケージ市場において人事・給与分野でシェア1位、会計分野でもシェア2位となった「COMPANY」。昨年にはCRM分野を発売し、今後はSCM分野へもラインナップを広げるという。まずは急成長を続けてきた同社の背景と今後の展開について探る。
「COMPANY」が多くの日本企業に支持される理由
 12年前、大手外資系企業の独壇場だったERPパッケージ市場にあえて参入したワークスアプリケーションズ。同社の「COMPANY」は現在では日本の大手優良企業700社以上に採用され、人事・給与分野で4年連続シェアトップという快挙を成し遂げた。成功した最大の理由は、日本特有の複雑な商習慣や業務を網羅したERPパッケージを開発したことだ。
「例えば福利厚生、手当などを含めた複雑な給与計算、退職金など、日本企業の人事・給与制度には欧米企業に見られない特性があります。それまで市場を席巻していた大手外資系企業のERPパッケージでは、こうした日本の商習慣に十分な対応ができていなかったのです」

 また、製品の特徴である「個別カスタマイズ不要」と「永続的な無償バージョンアップ」により、顧客企業のシステム投資を飛躍的に抑えられることも成功の理由だ。大多数のユーザーの求める機能が既に組み込まれており、さらなる新機能のサポートが受けられるため、システム開発をITベンダーに外注する必要がなくなる。
 もちろん、特定の組織や業務を専門とした受託型でしか開発できない情報システムはあるものの、汎用的なパッケージソフトでも十分対応できると伊藤氏は語る。

「企業固有のコアな領域を除けば、受託型システムよりも優秀なパッケージソフトを採用したほうが無駄がなくなると同時に効率的です。企業の業態にさほど左右されない人事・給与分野であればなおさらそうですし、システム開発を請け負う側でも一から開発をするのではなく、パッケージのひな型を基にプロジェクトを進めているのが実情です。日本企業独特の商習慣や業務を網羅した『COMPANY』ならばコストメリットが高く、導入スピードも速く、お客様ご自身でメンテナンスを行うので導入後のランニングコストも抑えることができます。これらがお客様に評価されてシェアを伸ばしてきたのだと思います」
伊藤秀也氏
伊藤秀也氏
製品開発本部
COMPANY CRMシリーズ開発グループ
ゼネラルマネジャー
日本企業の情報投資効率を世界レベルへ
伊藤秀也氏
 同社は人事・給与分野(HCMシリーズ)からスタートし、2004年に会計分野(ACMシリーズ)を発売、昨年から伊藤氏がプロダクトマネジャーを務めるCRMシリーズの正式販売をスタートさせた。いわば「人」「金」「顧客」のERPパッケージソフトを開発してきたわけだが、現在は「物」を管理する「SCMシリーズ」を開発中である。こうして製品ラインナップを拡充し、対応分野を広げる根底には、「日本企業の情報投資効率を世界レベルへ」という企業理念が息づいている。

「弊社では仕事は社会貢献であると考えていますが、現場レベルでもこうした考え方が浸透している企業は数少ないのではないでしょうか。社会貢献とは『COMPANY』の活用で日本企業の情報投資効率を最大限に高めること。日本企業のROI(投資利益率)を世界レベルまで引き上げられれば、日本経済の発展にまで貢献できると考えています。こうした考え方に賛同していただけるエンジニアの方と、ぜひ一緒に働きたいと思います」
「COMPANY」の製品ラインナップ
Part2 自主的に問題を見つけて解決するエンジニアの仕事
 Part1の伊藤氏も2001年に同社に転職したメンバーだ。ここでは同氏に転職者としての視点から、ワークスアプリケーションズで働くエンジニア(研究開発エンジニア、導入コンサルタント)の具体的な仕事内容と、一緒に働きたい人材像について語ってもらう。
エンジニアに与えられるのは、「思考する時間」
伊藤秀也氏の略歴
伊藤秀也氏の略歴
大学卒業後に教育関連企業に入社。営業職を約2年経験した後にインターネット系ベンチャー企業に転職し、セールスエンジニアを2年弱経験。2001年にワークスアプリケーションズに入社して問題解決能力発掘プログラムに参加、2002年4月より仕事をスタートさせる。
 ERPパッケージ「COMPANY」シリーズは、ユーザー単位のカスタマイズを行わず、無償のバージョンアップで永続的な機能追加を続けている。つまり、研究開発エンジニアの仕事は、顧客の望む新しい機能を考えて実装することであるが、重要なポイントは「仮説で考えるスタンス」と伊藤氏は語る。
「徹底したマーケットリサーチやお客様の業務内容などから、個々のエンジニアが『お客様にとって何が役立つか』を予測して仮説を立てます。お客様へのヒアリングでも漠然と質問するのではく、この仮説に従って『この方法なら業務が効率化しそうですね』などとこちらから提案をしていきます」

 こうした仮説を同社で「カタログ」と呼ぶ書面にまとめて、皆で議論して現実レベルに落とし込み、追加機能の開発をスタートさせる。このカタログ設計までの「思考する時間」が研究開発エンジニアの仕事の多くを占めており、それは人事・給与系パッケージ機能の業務網羅率97%という結果にも結びついている。
 一方、導入コンサルタントの役割も受託型企業とは大きく異なる。導入の目的は顧客企業の情報投資効率向上にあるので、上流工程からパッケージ導入への提案をしていく。業務を分析して、顕在・潜在的な課題を徹底的に洗い出し、「COMPANY」がもつどの機能を利用すれば、その企業の業務効率を最大限に引き上げることができるかを導き出していく。ここでも「思考する時間」が重要となるのだ。
受託型開発を不自由に感じるエンジニアに期待
 同社では未経験者を対象とする「問題解決能力発掘プログラム」を開催しており、伊藤氏も入社後にその研修を受けて入社したひとり。前職はセールスエンジニアだった同氏は、業務での技術知識はあったもののエンジニアではなかった。しかし、ポテンシャルの高い人であれば、技術や知識は半年もあればキャッチアップできるという。
「ITエンジニアの生産性には最大で28倍の差があると聞いたことがあります。同じことを覚えるのでも1カ月かかる人と2年4カ月の人がいるとすれば、弊社が求めるのは前者です」

 そもそもIT産業とは知識集約型であり、能力の高い人だけでメンバーを構成すればより高い収益を上げられるはず。日本のエンジニアのレベルは諸外国に比べて決して低いものではないが、同社がこだわるのは上記のメンバーとなるような優秀な人材だ。
「COMPANY」の表示画面例
「IT産業に多い受託開発型企業で優秀なエンジニアが『言われたとおりのものを作る人』なら、弊社には不向きな人材かもしれません。むしろ受託型企業に不自由さを感じ、『この機能があればお客様が便利になる』『こうすれば予算がもっと活用できる』などと考えている方に来てほしいですね」
Part3 採用の決め手は職種や業種ではなく問題解決能力
 ワークスアプリケーションズの中途採用ではどのようなスキルや素養が求められるのか。そのキーワードは「問題解決能力」であり、ポテンシャルを重視した採用を進めている。エンジニアであればもちろん、培ってきた「技術」という強みを生かして応募したい。
研究開発エンジニアと導入コンサルタントを募集
 同社が中途採用で募集する技術系職種は、研究開発エンジニアと導入コンサルタントになる。通常の技術職採用では業務知識や技術スキルが重視されるところだが、これまでの知識や技術を生かしたいだけの人ではマッチしないという。
「研究開発エンジニアは、製品の『あるべき姿』を常に考えています。ですから、実装する技術力というよりモノづくりの創造力が必須となります。そして、そのベースとなるのが問題解決能力であると考えます。それゆえ、転職者の出身業界や前職も多岐にわたっています」
 例を挙げればソフトハウスから転職した20代半ばの研究開発エンジニア。システム開発の実務経験は1年ほどだが、趣味のプログラミングではトレーディングシステムのコンテストで受賞する腕前。しかも、プログラミングのスキルだけでなく、ビジネスモデルとしての思考プロセスが評価されての受賞だったとか。このような独創性が同社の求めるエンジニア像のひとつなのだ。

 一方の導入コンサルタントについても研究開発エンジニアと同様、顧客のニーズを先読みし、問題を解決する能力が優先される。そのため、高いポテンシャルをもった人材が幅広い業界から集まっている。
早船真章氏
早船真章氏
リクルーティンググループ マネジャー
「コンサルティングが上流工程からできる、自社製品に携われるという理由で応募される方が多いですね。特にコンサルタントは上流工程のポジションにいくまで5年、10年とかかるのが普通ですから、そのチャンスを早くつかみたいという人が見受けられます」
人数に上限のないエンジニア積極採用を実施中
 同社では、さらなる業績向上に向けて採用を拡大させていくそうだ。しかも、採用人数の上限は定めていないという。
「弊社では年間を通した採用計画はあるものの、単年度で何人という上限は設けていません。優秀な人材のみで企業を構成するという理念が大前提にあるからです。お客様のメリットとなる機能を考え、製品へとつなげられる優秀な方を、積極的に仲間に迎えたいと思います」
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