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今年7月に北海道で開催された「北海道洞爺湖サミット」でも主要テーマとして取り上げられた「地球環境問題」。温室効果ガスの排出量を2050年までに半減することを目標にするなど、今、世界中が真剣に環境問題に取り組もうとしている。 その中で、冷蔵庫や洗濯機などをはじめとした家電製品も今、「省エネ」を主要な開発テーマとしてメーカー各社の開発競争が活発になっている。その「省エネ開発」とも密接にリンクしてくるのが、今回のテーマである「低騒音化」。 夜間を中心に家電製品を使用するシーンが増加していることを背景に、ユーザーからの低騒音化に対する要望は年々、高まりつつある。集合住宅やマンションなどの住宅環境の多様化も影響している。そこでメーカー各社、相次いで「低騒音」を売りにした製品を発売しているのだ。例えば、東芝コンシューママーケティングが発売しているサイクロン式掃除機「Quie(クワイエ)」シリーズや、三洋電機のドラム式洗濯乾燥機「AQUA(アクア)」など、それぞれ独自の技術で運転時の騒音を大幅に低減している。 今回、そうした開発に取り組むエンジニアから、「低騒音化開発」ならではの特徴や魅力を探っていきたい。 |
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今回紹介した日立製作所と三菱電機、2社の低騒音化開発の取り組みに共通しているのは、 1. 低騒音化実現のための最大の課題・目標を明確にする 2. その課題をクリアするための「キーポイント」を発見する 3. 発見したキーポイントを実用化させるために日々、地道な検証・分析を繰り返す ことではないだろうか。 そしてこの開発過程はなにも低騒音化に特化したものではなく、あらゆるモノづくりに共通したもの。ただしその中で「実際に製品が静かになったときに得られる満足感」は低騒音開発ならではの魅力だ。 そして今回の低騒音化開発はそのまま、省エネ開発につながっているともいえるだろう。 省エネを実現させるためのひとつのキーワードとして、低騒音化への取り組みは今後もますます、重要になってくるに違いない。 |
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