忙しいSEには、「ノー残業デー」はうれしいよね!!

SEといえば、残業ばっかりで遊ぶ暇なんかゼロ。そんなイメージの強いIT業界にも、最近「時短」ブームの波が押し寄せ、「ノー残業デー」を取り入れる企業も少なくないとか。毎日忙しいSEも早く帰れるようになればうれしいよね？　そんな勘違いをきたみりゅうじがぶった切ります。

（イラスト・文／きたみりゅうじ　総研スタッフ／宮みゆき）作成日：08.04.25

　残業残業また残業。そんな感じに、やたらと残業の多いイメージがある世のSEさんたち。一方で、そんな傾向に歯止めをかけようと「ノー残業デー」なるものを取り入れる企業も少なくありません。「水曜日は皆さん定時で帰りましょうね～」なんつって。　これはもう忙しいSEさんほど、感謝感激、うれしい話に違いない。そう思いますか？　そう思っちゃうでありますか？　んでは、以降の物語をご覧あれ。


「今日はノー残業デーだから、家に持ち帰って仕事するわ」。ひと昔前だと、こんなセリフをよく耳にして、「ゆとり教育とかいって塾通いを強制する不条理さ」に似たものを感じたりしていたものです。最近はプライバシーマークがどーとかこーとか厳しくなっちゃったんで、持ち帰ること自体が不可になってて、「その分ほかの日に泊まり込み」なんて、よけい悲しい話に化けちゃってたりもあったりなかったり。　そーすると現場サイドとしては、ノー残業デーうんぬんよりも、「フレックス制度をコアタイムなしの運用にしてくれたほうがよっぽどありがたいやい」とか思っちゃったりするわけですが、それじゃ歯止めがかからんというのがありはするんでしょうね。そう、歯止めの役割なんですよね。　たしかに「じゃあ残業ナシねの環境は誰が作り出してくれるんだい」の問題はあって、今までの仕事のやり方とのすり合わせが必要にもなって、結局それもまた現場にのっかってきちゃうというのはあるんでしょうけども、まずは「残業ダメよ」の共通認識をもつって意味では、無駄じゃないよなと思うのです。ずるずると仕事しちゃって、有給休暇すら自分の意志ではなかなかとれない人……というのも多いですものね。

Dr.きたみりゅうじ

ソフトウェア開発会社にて約7年間、企業システムの営業・設計開発、Windows向けパッケージ商品の企画開発などに従事。現在は、フリーのイラストレーターおよびライターとして活躍中。SE時代の七転八倒を描いたコミックエッセイ『新卒はツラいよ！』『会社じゃ言えない　SEのホンネ話』に加え、『Dr.きたみりゅうじのSE業界ありがち勘違いクリニック』が現在好評発売中。

http://www.kitajirushi.jp/

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宮みゆき（総研スタッフ）からのメッセージ

残業はしたくない。だけど、残業できないとなるとそれはそれで困る人も多かったりするのでは？　一方でみんなが残ってるのに帰りづらかった環境や、無駄な仕事が見直されるとか、改善されることも少なくないですよね。とはいえ、納期前とかでどうしても帰れない状況もあり得るから、そういう時は堂々と残業したかったり。でも、シリコンバレーのエンジニアは15時を過ぎると続々と帰宅の途につくというのを聞くと、やっぱり早く帰れるほうがいいななどと思ったりします。