|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
クレステックはひとつの事例でしかないが、特許の分析で技術力があると判断された会社は、やはり高い技術力を有していることは間違いなさそうだ。では読者が特許を活用して技術力の高い会社を探したいと考えた場合はどうすればよいのか。 「特許庁のホームページに掲載されている、特許制度利用上位企業の出願・審査関連情報、日本における分野別公開数統計表・分野別上位出願人などを活用するといいでしょう。また、一部の企業では知的財産報告書やアニュアルレポートで特許に関する情報を公開しています」と後藤氏。これらを活用すると、企業の出願状況の情報が収集できるというわけだ。 「例えばA社に転職を考えているなら、その技術戦略を知りたいですよね。その場合はA社の特許出願件数を見るわけです。特許出願件数が多い技術分野は、A社が注力している分野と判断できます」(後藤氏) だが注意しなければならないのは、特許が少ないからといって、技術力のない会社だと判断すること。 「特許出願をすると、一定期間経過後にその内容が公開されます。また、特許の権利期間は原則20年間であり、権利期間が終了した後は誰でもその技術を自由に使うことができるようになります。従って、企業の中には、重要な技術を長い期間自社で独占使用するべく、特許出願を行わずに、技術をブラックボックス化し、社内でノウハウとして秘密管理する企業もいます。つまり、自社の技術を守るために、意図的に特許出願を行わないという選択肢もあるのです」(後藤氏) 経営層の知財に対する意識が高まりつつあるこれからは、特許は注目しておいて損することはないはず。モノづくり企業への転職を考えている人はぜひ、技術力を判定する手段のひとつとして特許分析をしてみてほしい。その一歩として、特許を出したことのある人は、自身の特許が自社にとってどんな位置づけを担っているのか調べてみてはいかがだろう。
|
|
||||
このレポートを読んだあなたにオススメします
特許出願は今、ノルマではなく強い味方になる!
エンジニアの価値を高める「知財」活用術
エンジニアにとっては主に特許が対象となる知的財産(知財)。使用技術を巡る企業間の特許紛争や、技術者が企業を訴える特許裁…
開発職から転向、エンジニアとしての新たな道を模索
「知財」を武器に未知のキャリアを切り開いたO.Mさん
スキルを磨いた後に転職で活躍の場を広げるキャリアパスを描けるのは、設計や開発、あるいは営業技術に携わるエンジニアだけではない。O…
テックハニー“きゃんち”の突撃☆会社訪問
思わずうっとり☆テックハニーが突撃したい理想の職場
「テックハニーの突撃☆会社訪問」がスタートしてはや半年。数々の職場に訪問し、エンジニアの生の声を聞きだしてきた経験を元…
フラッシュメモリの先駆者が戦略ベンチャーを設立!
舛岡富士夫教授「日本発の三次元半導体で歴史を創る」
フラッシュメモリの開発者として知られる東北大学の舛岡富士雄氏が、次世代半導体デバイスの実現に向けて新会社を設立する。5…
自動車、家電、通信、SI、半導体業界etc.500人に聞いた
8業界比較☆好業績企業で働くエンジニアは本当に得か
もはや大手であっても横並びではなく、業績によって待遇も将来の安定性も千差万別となったエンジニア業界。やはり好業績企業で…
あなたのメッセージがTech総研に載るかも