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我ら“クレイジーエンジニア”主義 vol.15 自分そっくりのコピーロボットで世界を仰天させたアンドロイド開発者・石黒浩
常識破り、型破りの発想をもった“クレイジー”な技術者を紹介する第15回は、人間そっくりの動作と外観を持ったアンドロイドの開発者として知られる石黒浩氏。2006年7月には、遠隔操作可能な自分自身のコピーロボット「ジェミノイド」を開発、さらに世の中を驚かせた。世界が注目するロボット科学者の仕事観とは。
(取材・文/上阪徹 総研スタッフ/宮みゆき 撮影/栗原克己)作成日:06.10.11
クレイジー☆エンジニア
大阪大学工学研究科教授
ATR知能ロボティクス研究所客員室長
石黒浩氏
 研究室には女性がモデルになったという大人のアンドロイド「Replee Q2」があった。イベントなどで“座って”いると、普通の人間が座っているものだと思いこんで通り過ぎてしまう人もいるという。もちろん、じっと見ると、それはロボットであることに気づく。だが、見れば見るほど、そのリアリティさには驚かされる。骨格に沿って走る肌のライン、皮膚の質感や色、目の輝き……。
 アンドロイドを動かしてもらうと、リアリティさはさらに高まる。一瞬のまばたき、うなずくときに微妙にかしげる首、同時に静かに動く肩……。まだ課題は多いそう。だが、本物の研究者たちが英知を結集して作り上げてきたことは、すぐわかる。注目度は世界レベル。アメリカのNATIONAL GEO GRAPHICやイギリスのBBCなど、多くのメディアも取材に来た。このアンドロイドを開発したのが石黒氏。背景には、深い思想がある。
世の中で不思議なことは2つ
 科学者を目指そうと思ったのは、大学生のときです。よくこういう取材だと、子どものころからロボットを作りたいという夢をもっていました、などというセリフを期待されますが、それは違うと僕は思っています。子どもの足りない知識で作りたいと言うのと、ちゃんと勉強してから作りたいというのは、まったく次元が違う話です。そもそも夢がそんなに簡単にかなえられるほど甘い世界ではない。

 もちろん僕も小さいころから科学的なものには興味がありました。でも、本当は絵描きになりたかった。絵を描くのは楽しかった。しかも、ロジカルに絵を描くタイプでした。なぜここに線を引かないといけないのか。それを常に問う。結果、たどり着いたのは、自分は何を表現していきたいのか、ということでした。もっといえば、自分は一体何なのか、であり、人間とは何か、という興味です。

 ただ、絵で生きていくことをなかなか決断できなくて、保険の意味で進んだのが大学(笑)。当時、関心があった計算機科学の学科があった日本で2つしかない大学のうちのひとつに入ったんですが、3年まではずっと絵を描いていました。でも、やっぱり天性のものが足りないことに気づいて、絵には見切りを付けたんです。

 世の中で不思議なことは主に2つだと僕は思っています。ひとつは、物事の起源は何か。電子や分子の世界ですね。そしてもうひとつが、人間とは何か、です。こちらは人文系や認知科学の分野です。僕が興味をもったのは、後者。そしてこれが工学的にも挑むことができると教えてくれたのは、保険で進んだ大学でした。僕は、ロボットを作ることで、人間を知ることができると考えたんです。
普通の努力で人と違うものが出てくるわけがない
 性格的にも会社員には向いていないと思っていました。しかし、研究者としてやっていくのは、ものすごい覚悟が必要でした。将来、それで食べていける保障はない。自分がどこまで通用するかもわからない。博士課程まで進んでも、博士号が取れなかったらお先真っ暗です。技術系の研究者ですから、結果を出さなければ助手にもなれない。いくら頑張っても結果を出さないとダメな世界。それこそ研究者の道は、路頭に迷う覚悟。死ぬ覚悟での選択だったんです。

 ただ、自分の可能性を試すことが、人間の生きる意味だと僕は思っていました。ただ日々の暮らしをするだけなら、世の中に存在する価値はあるのかどうか。なぜ自分は生かされているのか。自分がやるべきことをやるためではないか、と。だから、難しい選択をあえてしようと思った。

 博士号は取れましたが、偶然でしたね(笑)。研究なんて狙ってできるものじゃないんです。それこそノイローゼになるくらいに考えて、アイデアはようやく出る。僕は1年半、何のアイデアも出ませんでした。ところが、ある日突然、こんなふうに考えればいいんだとパッと浮かんで。苦しかった。いろいろ情報を集めて、必死で考え抜いて。でも、だから人と違ったことができるわけです。普通の努力で出てくるわけがない。努力がなければもちろんダメだけど、ただ単純に努力してもダメです。世の中の商品を作るのも、同じじゃないですか。こうすれば結果が出る、努力すれば報われる、というのは、すでに誰かが答えを知っている話を指示どおりにやっている場合に限ってのこと。そうじゃない挑戦をするからこそ、成功すれば大きな果実があるわけです。

 僕はアイデアを考える自分が夢に出るくらいまで考えていました。つらいですよ、それは。でも、僕には持論があるんです。ずっと楽しいことばかりだったら、楽しいことなんてない、と。苦しいことがあるから、楽しいこともあるんです。そして苦しみが大きいほど、その後の成功も大きい。もちろん、生きる目的があって、が前提ですけどね。どれだけの広さの世界で、自分の存在価値を出したいか。それが広いのなら、苦しみに挑む価値はあると思う。
苦しみ抜いてひとつの発見ができると、後は芋づる式につながる
 僕が大学にいたころのロボット研究といえば、多くが「移動すること」と「ものをつかむこと」でした。でも視覚認識を研究していた僕は、違う考えをもっていました。ロボット自身が自分の目で見て判断すれば、ロボットをもっと賢くできると思ったんです。人は外からの情報の90%を見ることで得ていた。そこでカメラをロボットに付けることを考えました。

 では、人はどうやって目で見て判断しているか。ただ見ているだけではダメなんですね。経験値を蓄積しているから判断できるんです。となると、ロボットが自分自身で経験し、情報を集められるようにしないといけない。自分で見て、判断して、認識できるようにしないと。機械の性能をよくしようとプログラムを書いているだけでは、実はダメなんです。コンピュータはコンピュータの形でいるのではなく、人間と同じように経験できる形が、学習できる形が必要になるんです。その意味で、コンピュータにとってロボットはとても重要だと僕は感じました。そして、ロボットを知ることは人間を知ることにつながると思ったんです。

 では、この研究をどう進展させていくか。これが博士課程のテーマでしたが、突破口はなかなか見つからなかった。実は、僕は行き詰まると電車に乗るクセがありまして(笑)。博士論文のアイデアが浮かんだときも、阪急宝塚線を何度も往復していました。そして浮かんだのが、360度まわりを見渡す全方位視覚をもつロボットの研究だったんです。ロボットの能動視覚と全方位視覚の両方を研究している人は海外でもほとんどいなかった。そしてここから、「より人間らしさを作る」というテーマが生まれていくんです。苦しみ抜いてひとつの発見ができると、後は芋づる式にアイデアがつながっていきました。

 今、学生に言っているのは、こういう方法論に到達できるような経験をすることです。苦しんで自分なりの方法論を作る。電車に乗る、ということではないですよ(笑)。自分独自の発想に到達することです。自分のスタイルが作れると、物事の見方がずいぶん大胆になれるんです。そしてトレーニングしていけば、今まで脳の中でまったく関係がないと思っていた情報が、関係づけられたりする。これは発想するうえで、とても役に立ちましたね。
案内ロボット(ATR知能ロボット研究所開発)
 
石黒氏が90年代にATR知能ロボット研究所の客員室長として開発したのが、科学館で子どもたちを案内するロボット。展示物にはそのIDタグを読み取るリーダーがついており、子どもたちがどの展示物にどのくらいの時間立ち止まったかという情報が蓄積できる。ロボットは、リーダーから、その情報を受け取り、次に子どもたちが興味をもちそうな展示物に案内する。きちんと情報を集め、それをもとに行動することができれば、ロボットは人間と同じように考え、行動しているように見えるという画期的な実験だった。だが、デジタルデバイド問題も発生した。理由はインターフェースがまだやさしくないこと。アンドロイドは、コンピュータのインターフェースを“人間”にする究極の挑戦でもある。
VisiON Nexta(Team OSAKAによる開発)
 
産官学協同のロボット開発チーム「Team OSAKA」にも参加。2004年、2005年のロボカップ・ヒューマノイドリーグで、連覇している。ちなみに、ハードウェアにも詳しい石黒氏の技術のほとんどは独学。コンピュータとカメラを接続するのにUSBなどのインターフェースがなかった時代、彼はメモリに直接カメラの情報を読み込むボードを自作したという。「助手時代は、機械工場で個人指導を受けました(笑)。研究者の人口を増やしていくには、そういうこともできないと」。アセンブラで数千行のプログラミングをしていた時代もあったらしい。「今、学生に同じことをやれと言っても無理でしょうね。でも、今の高度なプログラムには、僕はついていけなかったりしますから」
子どものアンドロイド
 
最初に作られたのは、子どものアンドロイド「Replee R1」。ところが、小さな子どもの体ではモータなどを埋め込むスペースが少なく、動きはまだ不自然だった。このアンドロイドを見た子どもが、すごく怖がった。ロボットが動くと、「動いた」と喜ばれるが、それが人間だと思って見てしまうと、とたんに違いが際立って人は変な感じを抱くのだという。そのために、見かけと動きの問題が工学的な目標となった、次は大人のアンドロイドに取り組み、より動きもリアルに、反応動作もリアルにしようとして作ろうと生まれたのが「Replee Q2」だった。
 ロボットそのものの性能をいくら高めても、人間のしてほしいことが伝わらなければ、心地よい関係は築けない。だが、人とどうかかわるのかを知ることは、人を知ることそのものである。やがて研究分野は人の認知へと広がっていく。そのきっかけとなった考えは、人の脳は人を認識するために特化し、チューンアップされてきたということ。例えば、人は一瞬で人の顔に反応する。これは脳のもつ人の自然なメカニズムのひとつなのだ。
 石黒氏が考えていたのは、ロボットが自らで情報を認識し、判断する世界。そこでロボットと人との自然なコミュニケーションを成立させるためには、人間の脳に反応してくる「見かけ」は非常に重要だということになる。ところが、かつてのロボット研究では、見かけにこだわる科学者は皆無といってよかった。見かけを担当していたのは、デザイナーだったのである。
 
僕は人間を知りたい。そのためにアンドロイドを開発する
 だから僕は、今までのロボット研究はある意味偏っていたと思っているんです。見かけの研究を誰もやっていなかった。ロボットを動かすのは技術者が担い、見た目はデザイナーが作る。一体、誰がそんなことを決めたのか。優れたデザイナーもいるかもしれませんが、彼らはそれを、科学的、技術的には説明しません。それで、見た目の研究を始めようと思ったわけですが、見た目は無限にある。そこで、まずは人間そっくりなものからスタートすることを考えた。だから、アンドロイドなんです。どれだけ人間に近づけるか。どれだけ人間らしくできるか。もっといえば、どこまでなら人間はその見た目を許容できるか……。人間型ロボットを作って、引き算して理想のロボットのデザインを作ればいい、と。

 アンドロイドを開発する、と聞いてクレイジーだと思われることもあるようですが、僕にしてみればすごく自然なんです。研究の過程で、ごっそりと抜け落ちているものがあった。真剣に、信念をもって研究者をしていれば、躊躇なくそこに取り組むでしょう。まわりから何を言われたとしても。もし、余計な雑音に惑わされてやらないとすれば、職業研究者として甘えがあったと言われても仕方がない。実際、まわりからは反発の声はなかったですけどね。驚きはありましたが、むしろ「よくやった」という声がほとんどでした。

 ただ、これは研究者の話。一般の人はその限りではない。特にキリスト教圏では。だから、最初にアンドロイドを発表したのは、国内ではなくイタリアでした。宗教の総本山に近いところを選んだ。結果は絶賛でした。実はイタリアには、人体解剖を世界で初めて行った大学もある。総本山だけに、「人間とは何か」という探求心に対して、すごく純粋なんです。「僕は人間を知りたい。そういう目的にやっている」と説明したら、ものすごく興味を持ってくれて、面白いからもっとやれ、と。ちゃんとした目的をもって研究していれば、反対される理由なんてないんです。
開発を始めたら、ゴールはどんどん遠くなった
 大事なことは根本的な問題です。世の中の不思議のひとつ「人間とは何か」です。そのひとつのツールとして、アンドロイド開発がある。工学的に人間と同じものができれば、人間とは何かという説明になる。そして具体的な目標があれば、動きやすくなる。次に何をしないといけないのか、順番が決められるようになる。漠然と「人間とは何か」を知ろうとしても難しいでしょう。そして大きな目標だからこそ、人の興味は続く。目標に向かうことに自分の存在意義はあるのに、簡単な目標で1年後に達成されたら、生きている存在意義がなくなってしまう。だから、高い目標が大切なんです。

 アンドロイドの完成には100年かかるでしょう。いや100年後もできていないかもしれない。でも今も毎日、着実に成果が出て、目標に近づいています。そしてアンドロイド研究を始めて面白いと思ったのは、どんどんゴールが遠くなっているということです。開発したアンドロイドロボットも常に進化していますが、その過程でより深い人間に対する知識が僕は得られた。そしてわかってきたのは、人間とはいかに複雑なものかということです。ゴールは遠のいても、逆に到達の難しさを知ることが、科学者・技術者でいられ続けるモチベーションになっている。生きていく原動力にもなっているんです。

 逆にいえば、表面的にしか問題にさわっていなければ、何も見えてこないということです。ときどき人間に失望している人がいますね。僕は言いたいんですよ、もっと人を勉強してみてください、と。人間がいかによくできているか。複雑で奥深いか。それが少しでもわかってくれば、人は人間に失望したりはしないですよ。
工学で唯一正当化されるのは、今までにないことをやること
 どうしてアンドロイド開発に至ることができたか。僕の場合は、自分の生きる存在価値を見つけるために研究をしようと考えていたことが大きかったと思う。生活するための職業としての研究題と、お金を稼ぐ工学的研究成果と、人間とは何かという人が生きていくうえでの基本問題を、区別せずに考えてきたということ。

 研究というのは、さまざまに領域があり、その中で解決しないといけない問題があるわけですが、何のための研究かを突き詰めれば、素材だって機械だって、同じ課題に行き着くんです。それがわかった瞬間に、ジャンルや職業や、そういうものから解き放たれる。僕の研究だって、既存の分野に含まれますよ。でも、自分の中の基本問題や発想まで分野に縛られてしまうことはない。何をやってもいいんですよ。そもそも工学の分野では、歴史はどんどん移り変わっている。まったく同じ研究なんてない。ある程度やってできないのなら、違う分野を作って、また研究し始めればいい。そして、そういう新しい分野を生み出していくには、基本問題、根本問題に立ち返って考えることが大事になる。そのひとつが「人間とは何か」なんです。

 ATRや私の大学の研究室では、分野にこだわることなく、僕の研究室の学生と、脳や認知を研究するほかの大学の研究室の学生が一緒に研究しています。中には、途中で分野を変える学生も出てきている。僕は脳や認知は専門ではありませんが、いずれ、工学も脳も認知もわかる研究者が出るでしょう。彼らが新しい分野を作っていくんです。それでいい。新しい研究者がでて、新しい分野が育ち新しい解は生まれるんだから。

 アンドロイド開発の苦労ですか? 技術的には山盛りありますよ(笑)。座っているだけで人間らしくするだけでも、大変なこと。人間らしく動かすことは、本当に難しいんです。研究テーマは山ほどあります。だからおそらく僕は、人よりは、うんと働いているでしょうね(笑)。四六時中、いろんな意味で研究について考えています。それこそ子どもを通じても、妻との会話を通じても、学ぶことは多々ある。でも、生活のモチベーションと研究のモチベーションが一緒ですから。それこそ、「こういうときに、人はこう考えるのか」ということの連続で、日々結構面白いです(笑)。

 何がいい仕事で、悪い仕事なのか。それは実はわかりません。人を幸せにできるか、褒めてもらえるか、というのも主観的な話でしかない。唯一、工学にとって正当化される方向は、今までにないことをやることだと僕は思う。それは、「人間とは何か」に一歩でも近づくことだから。人類は生き延びて何をしようとしているのか。結局、僕はこういうことだと思っているんです。人間とは何かということを、知ろうとしているのだ、と。
女性のアンドロイド(大阪大学と潟Rコロの共同開発)
 
アンドロイドを作って、たくさんのことがわかった。例えば、意識と無意識。「試行錯誤を重ねた今のアンドロイドを見て、「これは人間じゃない」と気づくまでに普通は2秒かかります。結構長い時間です。それだけクオリティが上がったということですが、これを4秒、5秒にするのは途方もなく難しい。ところが、意識レベルで「これは人間じゃない」とわかっていても、無意識レベルではどうか。人間じゃないからモノとして扱っているのかといえば、違う。簡単にたたくこともできないし、触るのも躊躇する。実は無意識には人間だと思っているんです」。人間は意識の部分では高感度のセンサーをもって厳密に見分けているが、人間らしい姿には自然に反応してしまうということだ。
ジェミノイド(ATR知能ロボット研究所開発)
 
 ATR知能ロボティクス研究所にある、石黒氏本人と生き写しのロボット「ジェミノイド」は、人間のもつ「存在感」の本質を理解して工学的に応用することを目的として作られた。遠隔操作機能を有する実在人間型ロボットのプロトタイプである。石黒氏の頭骨の形からコピーされており、頭部や顔面は細かい部分まで再現。体も石黒氏の全身を型どりしてコピー。生え際部分には石黒氏自身の頭髪も使われた。エアーコンプレッサーで駆動するが、生きた人間は静止していることがないため、特に操作していなくても、手先などはプログラムによって微妙に動き続けるようになっている。
「作ってみて、これは自分自身、衝撃でしたね。ATRでは、僕が遠隔操作することでコピーのアンドロイドが普通に研究員と対話できるわけです。僕はそこにはいない。結局、僕の存在とはその程度のものなのか、と思いました。これが存在感の本質かもしれない」。
 
 ほかにも衝撃があったと石黒氏。「人は普段、鏡を見たりしますが、そのときに見る顔というのは、ごくごく一部なんです。普段、見たことのない自分の顔を見るというのは、これは複雑な気持ちでした」。もっと驚いたのは、石黒氏のクセなどをプログラムに織り込んだジェミノイドの動きだったのだという。
「学生が僕のビデオを撮ったりして、動きのデータをアンドロイドに送っていますが、自分では、それが自分の動きだと思えないんです。自分のクセなんて、自分ではわからない。つまり、自分が認識している自分と、他人が認識している自分は、ものすごく差があるということです」。実は、心と体はそれほど密にはつながっていないという。アンドロイド開発は、思わぬ分野にまでテーマを広げてきたが、今後は心と体の問題という哲学的な問題も扱える可能性が出てきたと考えている。
(映像提供:ATR知能ロボティクス研究所)
profile
石黒浩(いしぐろ・ひろし)
大阪大学教授 大学院工学研究科 知能・機械創成工学専攻
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所客員室長

1963年、滋賀県生まれ。86年、山梨大学工学部計算機科学科卒業後、同大学院修士課程修了。大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。工学博士。山梨大学助手(工学部)、大阪大学助手(基礎工学部)、京都大学助教授(工学研究科)、和歌山大学助教授、教授を経て、2003年より大阪大学教授。社会で活動できるロボットの実現を目指し、大学、研究機関、企業の枠を超えてプロジェクトを推進する。人間そっくりの動作と外観をもったアンドロイドの開発者であり、人間とコミュニケーションする知能ロボットの研究者。著書に『コミュニケーションロボット』。
http://www.ed.ams.eng.osaka-u.ac.jp/indexj.htm
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宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ
人間そっくりのロボットを創ることで、人間をもっと知りたい。その目的に向かって研究を続ける姿はとてつもなく透明な徹底さを感じました。石黒教授は100年後を見つめて研究し続けているとのことですが、その目的と思いの生命力は永遠に続いていくのでしょう。何のためにロボットを開発するのか、人間のために役立つロボットとは何かを考えさせられました。世間を驚かせたコピーロボット開発に奥にある目的意識の強さに非常に感銘を受けた取材でした。また機会があれば、お話を聞いてみたいです。

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