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愛知万博☆エンジニア人気スポットに編集部が突撃取材!@ 午前中の突撃先はトヨタロボット、日立ユビキタス、JR超電導リニア
ロボット、エネルギー、通信、乗り物など、近未来技術が満載の愛知万博。トヨタグループ館をはじめ、エンジニアに人気のパビリオンにTech総研編集部が突撃取材ツアーを決行。一日で6箇所回るのは結構キツイ!さて、その模様は?
(取材・文/総研スタッフ 宮みゆき 撮影/早川俊昭) 作成日:05.05.18
連日の混雑と長蛇の列が伝えられる「愛・地球博(愛知万博)」。エンジニアのみなさん、もう行かれましたか?
Tech総研編集部も行ってきました。メンバーはエンジニア読者代表の笹野さん、奈良さん、編集長の前川を筆頭に編集部メンバー出井、荻野、藤森、澤田、宮。エンジニア200人が選んだ「愛知万博で最も興味・関心のあるパビリオン」上位6位を、エンジニア視点でご紹介したいと思います。
エンジニア人気投票で圧倒的NO.1を獲得!トヨタグループパビリオン
まずは、エンジニア人気投票NO.1を獲得。トヨタグループ館へ。 メインシアターに入るまでの通路で目にしたのが、古紙再生紙の外壁。

出井: 
再利用可能なもので、この外観デザインを仕上げるのはスゴイ!
笹野: 
今後もイベントの建物にぜひ活用してもらいたいですね。

メインシアターでのパフォーマンスショーは「ウエルカムショー」「メインショー」の2部構成で約30分。
ウエルカムショーには、楽器を演奏するトヨタ・パートナーロボットが登場。

この二足歩行型の歩行技術は、自動車センサー技術や高精度姿勢センサーなどのトヨタグループが誇る自動車の運動制御をもとに開発されたそう。実は総研メンバーが気になるのは、ロボットの人口唇。

奈良: 
僕も楽器を演奏するので、楽器演奏ロボットの唇に使用されている素材や、指の動きとの連動など、どう制御しているのか知りたいですね。
荻野: 
楽器に吹き込む空気量の調整も気になるなぁ。

メインショーはワイヤーアクションや、観客席を取り巻く360度の大型スクリーン、舞台装置を使った華やかなステージが展開。「i-unit」が登場するまでちょっと長い……。
i-unitはLEDを使った発光体で何色にも変化。ドライブコントローラーでくるくると回転、そして左右自在に旋回。

最後に人が乗って操縦する二足歩行ロボット「i-foot」が登場。
i-footは階段の昇降も可能な三次元モビリティで、開発から6号機目にあたるとか。i-footに人が乗り込み、ジョイスティックで操縦するシーンは、まるで子供のころに見たロボットアニメやSF映画の世界。

藤森: 
i-unit、i-footは、想像上の乗り物だと思ってた。
実用性というよりも、存在自体に意味があり、技術と想像が同じレベルにあることを実感。試乗できないのは残念……。
笹野: 
i-unitなんかが、実際に会場内で走っていたりすればもっと面白かったんですけどね。

パフォーマンスのみで試乗はできないのは確かに残念。これらのロボットが今後の適用分野として考えられているのは、「アシスタント」「福祉」「製造」「モビリティ」だそうです。実現化されるときはどんなカタチで登場するのか楽しみだ 。

メインシアターを出たところは、技術展示エリア。ワイヤー駆動ロボットや燃料電池搭載スポーツカー、近未来の動力源がズラリ並ぶ。
二足歩行型の楽器演奏ロボット。全長145cm、重量約40kgとスリム。
人間MCと軽妙なコミュニケーションを披露する2輪走行型ロボット。ピースサインも得意。
「i-foot」は鳥脚、乗降性に配慮。重量200kg、可搬重量60kg。リチウムイオンバッテリー。
低パワーで高速動作が可能!ワイヤー駆動ロボット
トヨタグループ館の感想
前川: 
生活シーンが広がる可能性をまざまざと感じた。
もっと人間の体型にフィットし、小型化すると、利便性が飛躍しそう。

笹野: 
i-footはガンダム世代である私は非常に楽しめました。さらに搭乗者の負担が軽減された人型に進化したら、建設現場、災害現場などでこういったロボットが活躍する日も近いかも。

Tech総研取材班のおすすめポイント
最新ユビキタス技術で希少動物と触れ合う日立グループ館
次は、トヨタグループ館のお隣、日立グループ館を訪問。エンジニア人気投票は第5位。最先端のITを駆使した希少動物との出会いが楽しいと評判 。
日立グループ館広報、大洲さんにその見どころポイントを伺った。

大洲さん: 
日立グループ館では、ユビキタス社会に必須な情報表示端末、ブロードバンド時代に対応した映像処理技術などを提供しています。具体的には希少動物を映像上で蘇らせ、触れ合うことができるユビキタス体験です。実際にみなさんも体験しに行きましょう!

まずは、受付で「ミューチップ(超小型非接触ICチップ)」入りの入場チケットを渡し、自分の写真を撮影。この写真はポストショーで使われたり、翌日、インターネットで記念写真も見ることができる。大量データのため、一日分を一括バッチ処理している。

登録後は携帯情報端末「Nature Viewer」を受け取る。Nature Viewerにはメタノール燃料電池、小型HDD「iVDR」、ミューチップリーダーが搭載。

大洲さん: 
「プレショー」では、約50種類の希少動物がNature Viewerで紹介されます。Nature Viewerにミューチップリーダーが搭載されており、リーダーを各アクセスポイントに近づけることで、内蔵されたiVDRからタグ情報を読み取り、映像コンテンツを表示することができるのです。

奈良: 
超小型非接触ICチップは、定期券や、クレジットカードなどの多分野に応用が利きそう。
より小型化・低コスト化が推し進められるといいですね

笹野: 
データサイズの拡張や、外部からのデータ書き換えなどができれば一枚のカードで免許、クレジットカード、会員証が統合できますね。

大洲さん: 
モバイル機器向けの燃料電池実用化は今回が初めて。希釈メタノールが1本に5ml入ったカートリッジで簡単に交換でき、約13時間充電なしで稼動できます。

笹野: 
電化製品の電池はこれから燃料電池に変わっていきそう。燃料電池はカートリッジ交換だけで済むし、カートリッジは再利用可能だから環境負荷はほとんどないのでは。

約50種類ある希少動物の映像。奈良さんは几帳面に一つひとつチェック。しかも早い。

奈良: 
僕、エンジニアだから几帳面に全部制覇しないと気持ち悪いんですよね。

次の「メインショー」は、最新映像技術「Mixed Reality(MR/複合現実感)」を駆使したユビキタス体験アトラクション。 ライドに乗車し、ハンドセンサーを通してジオラマを見ると、3DCGによって再現された希少動物がリアルタイムに合成される。ハンドセンサーをつけた手を動かすと、手に動物が近寄ってきたり、動物にえさを与えることもできます。ハンドセンサーをのぞき込む角度によって見え方が異なるので、一人ひとり違ったCGとのインタラクション体験が楽しめる。

澤田: 
アドベンチャースコープとハンドセンサーは、学校やプラネタリウム、図書館とかで利用してほしい。実物に見れないものがリアルに表現できれば、勉強にとても役立つし、子供の好奇心もくすぐりますよね。
藤森: 
WEBの世界でも応用してほしい。サイトのインターフェイスが3Dならテキストも読まなくて済みそう。
大洲さん、ご案内ありがとうございました!
編集長の前川も
受付で顔写真の撮影と登録
携帯情報端末 Nature Viewer メタノール燃料電池、iVDR、ミューチップリーダー搭載
最後にお礼とお別れのメッセージも!
日立グループ館の感想
前川: 
3DCGのメインショーは、リアル&双方向性に優れていた。ビジネスユースとして、遠隔間の会議、商談に使えると便利になるなぁ。

出井: 
ハンドセンサーによる方向・位置情報をもとに、投影画像をコントロールしている点がスゴかった。仮想現実的なシミュレーターとして応用範囲も広そう。例えば、家を建てるときに、設計図面をもとにこのような仮想シミュレーションができると、イメージしやすく、利用者としてもうれしいサービスになりそう。

荻野: 
3DCGは技術もさることながら、見せ方が秀逸。子供から大人まで楽しめる。Nature Viewerを持ってまわるエリアにはちょっと狭かった。

Tech総研取材班のおすすめポイント
モリゾーとキッコロ
次のJR東海 超電導リニア館に向かう途中で見かけたなぜか走ってるモリゾーとキッコロ。しかも追いかける子供が追いつけないくらいの速さで。

モリゾーとキッコロに会えたのは、一日でこの一回だけ。
鉄道ファンにはたまらない!JR東海 超電導リニア館
JR東海超電導リニア館に展示されているのは、世界最高時速581km/hを達成した超伝導リニアMLX01-1。ダブルカスプ形状がかっこいい。

JR東海広報の大内さん、内山さんに案内してもらう。
さっそく実験車両の中を見学。普通の新幹線とあまり変わらない。

あっという間に見終わったところで、超電導リニアについて説明してもらった。
超電導リニアは、車両に搭載した強力な超電導磁石と、地上に設置したコイルとの間に発生する磁力により、推進、浮上、案内を行っているとのこと。
でも、推進、浮上、案内って?

内山さん: 
超電導リニアは、地上の推進コイルに電流を流すことによって磁界が発生し、車両の超電導磁石との間で引き合う力と反発する力が発生します。これを利用して車両は推進します。 車両の超電導磁石が高速で通過すると、両側の8の字の形をした浮上案内コイルに電流が流れます。これが電磁石となり、車両を押し上げる力と引き上げる力が発生し、車両は浮上します。また、側壁両側の浮上・案内コイルは電線にて結ばれており、車両が中心からどちらか一方にずれると、自動的に遠ざかった側に吸引力、近づいた側に反発力が発生し、車両を中心に戻します。

宇佐美光雄氏
学生時代に超伝導を学んでいた笹野さんは熱心に質問。
宮: 
愛・地球博に続くリニモの実用化の予定はいかがですか?

  内山さん: 
(気まずそうに)よく超伝導リニアとリニアモーターカーを同じだと間違われる方がいるんですが、リニモは常電導リニアで、超伝導リニアとは違うんですよ。

  宮: 
えっ?そうなんですか。すみません、勉強不足で……。

  内山さん: 
技術的には完成の域にあります。2005年3月に開催された「超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会」から、「実用化の基盤技術が確立したと判断できる」との評価をいただきました。引き続き、コスト低減技術や、超電導リニアの技術に取り組んでいく予定です。

と、実用化するにはまだかなりのコスト削減が必要そう。

「超伝導ラボ」では、絶対温度(マイナス273度)の超伝導現象のピン止め効果の実験や、超電導磁石による宇宙船模型の発射実演、超電導リニア模型の走行など、そのすごさを実感。

ちなみに、超電導ラボの高温超電導コイルは、ビスマス系高温超電導線材を使用しているそうで、ニオブチタン(Nb-Ti)よりも高い温度で超電導状態となるため、直接冷凍機にて高温超電導コイルを冷却する冷却コストを大幅に圧縮できる世界最先端の技術。

続いて、超電導リニア3Dシアターへ。 山梨リニア実験線での走行実験をハイビジョンの鮮明な3D映像で時速500km以上で走る超電導リニアを再現。液晶3Dメガネで 鉄道ファンにはかなり人気があるようですが、そうでないとちょっとキツイかな?

  奈良: 
漠然とした知識だった超伝導が、実験を通して非常によく理解できました。 でも、速度の制御はどうやっているのか、新たな疑問が沸いてきました。

内山さん: 
超電導リニアの速度制御は、変電所内のインバーターで速度に応じた電流と、周波数を制御して、ガイドウェイに取り付けた推進コイルへと流し、実施しています。

笹野: 
より高い温度での超電導化の開発状況はどうですか?

内山さん 
現在、山梨実験線車両の超電導磁石コイルにはニオブチタン線材を使用していますが、今後は、山梨実験線の車両にも「ビスマス系高温超電導線材」を搭載し、高温超電導磁石の性能確認を実施する予定です。
ピン止め効果の実験
磁石が浮いた状態で固定される
アップにすると磁石が
浮いている様子がよくわかる
台を傾けたり、上から手で
押しても磁石は浮いたままに
超電導リニア館の感想
笹野: 
超伝導ラボが非常に面白かった。一般の人は超伝導体に300Aもの電気が流れることや、磁石が浮いていることなどはピンとこないかもしれませんが、実際にあの状態を作るのは非常に大変。超伝導、燃料電池が融合すれば、地球を一回りできる動力や、永久に使える家電製品が出来るので、いち早い実現を期待します。

奈良: 
超伝導実験は面白かったが、3Dシアターは迫力しか伝わってこなかった。ナレーションなどでそのすごさを解説してくれたほうがよかったかも。

Tech総研取材班のおすすめポイント
なんだかんだと1時間くらい滞在。次の取材アポがせまっているため、まだ昼食はおあずけ。(もう14時だけど)
ここで前川編集長以下4名は仕事の都合で東京へ帰ってしまったため、メンバーは4人に。このくらいの人数のほうが回りやすいかも。
 
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  宮みゆき(総研スタッフ)からメッセージ  
宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ
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念願かなって愛知万博取材。はりきって取材アポを入れすぎたせいで、食事時間がどこにもない……。笹野さんは「いつも忙しいからお昼を食べる時間が遅いのは慣れてますよ」と言ってくれました。でも、次週はきっと食事できるはず。みなさんの愛知万博の感想もぜひお聞かせください。お待ちしています!
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