通信方式には3GのCDMA2000 1X EV-DOを採用。音声通話はもちろんネットサーフィン、メール送受信といったインターネット端末機能も備える。通信速度は最大で2.4Mbpsと、ブロードバンドにも十分対応できる。MPUにはインテルPXA270(520MHz)を使用し、システム用のフラッシュメモリ64MB、RAM128MBを搭載。OSはWindows
Mobileで、Windows Media Playerやグラフィックソフトも快適に走る。Bluethoothや無線LANも搭載。2.8インチ液晶画面はタッチセンサーパネルだ。
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本間信尚氏
KDDI株式会社
経営戦略本部
新ビジネス推進部
課長補佐 |
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●プロフィール
1989年に電機メーカーを中途退社後、日本移動通信(現KDDI)入社。情報システム部門で約8年間、auの代理店向けシステムの構築などに携わる。2002年11月、社内公募により新ビジネス推進部に異動。現在、「愛・MATE」のシステム開発を担当。 |
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重量比で携帯電話の2倍強という小型のボディーにこれほど高機能を盛り込んだ端末は、過去にほとんど例がない。
「本体は富士通、アプリケーションはアクセス、OSはマイクロソフトとマルチベンダーだったので、インターフェースの連携を取るのが難しい、また開発期間が短いなどさまざまな苦労がありました。ですが、今回の万博には環境以外に“IT博”というもう一つの顔があります。それにふさわしいものを作るには、これくらいの内容が必要でした」
本間氏は「情報システム部に8年在籍し、スキルをさらに広げたいと考えていたとき、社内公募があったんです。今までと違った新しいモノづくりに携わりたいと思い、応募しました」という。
先進的な機能を満載した「愛・MATE」シリーズだが、デザインは何となく見慣れたものだ。実は「愛・MATE」のデザインには、auの「INFOBAR」などを送り出した「au
design project」もかかわっているという。
この「愛・MATE」、万博の会期を通じて来場客への情報提供のほか、迷子、遺失物検索、スタッフへの指示伝達などに使用される。日本館では、「愛・MATEオレンジ」が障害者、外国人向けの観覧支援デバイスとしても活用される予定だ。なお、一般来場者を対象とした実証実験も計画されている。
「ぜひ、未来型PDAの一形態である『愛・MATE』の出来映えを堪能して欲しいですね」