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週刊 やっぱりR&D 求人トレンド解析室 解析テーマ カーナビゲーション・システム

ITSのキーデバイスであるカーナビ。ここ数年で販売台数が激増しているが、今後も双方向通信、無線LAN対応、
マルチメディア化、処理の高速化など、バージョンアップの材料には事欠かない。性能や機能が
売れ行きに直結するとあって、各社とも新機種の開発に躍起。ITエンジニアの活躍の場も増えそうだ。
(取材・文/伊藤憲二 総研スタッフ/高橋マサシ) 作成日:05.01.19
まだまだ技術革新中。伸び続ける需要には新しい付加価値が必須
業界事情
 GPS衛星からの電波を受信すれば、自分のクルマの走行位置がひと目でわかり、最短距離や最短時間経路をガイドしてくれる便利な装置、カーナビが爆発的に売れている。
 2004年4月から6月までの3カ月で、84万2000台ものカーナビが出荷。12カ月換算だと336万8000台が出荷された計算になる。カーナビが史上空前の売れ行きを示した2003年度の300万台と比べても、さらに増えている計算だ。日本自動車研究所は、2007年に累計出荷台数が3400万台に達すると予測している。

 情報通信機器メーカーにとって、カーナビは今や重要な収益源のひとつとなっている。平均単価が10万円以上と高く、販売価格30万円以上の上位機種も人気が高い。その理由として、HDD化による処理の高速化、道路交通やエンターテインメント情報提供の高度化など、カーナビが現在も進化中であることが挙げられる。古いモデルは安い価格で売られるが、価格が高くても機能が充実している新型を買うという消費傾向が続いており、大幅な値崩れの懸念は薄いという見方がもっぱらだ。

 今後もBluetooth、無線LAN実装、インターネット端末化、路車間双方向通信化などの次世代プログラムが目白押し。これらはいずれもPCと技術面での近似性が強く、ソフトウェア系技術を含めたITエンジニアの雇用創出という点でも大いに期待されている。

 カーナビは国土交通省が進める高度道路交通システム(ITS)のキーデバイスであり、今後ますます高度化が図られる予定。新規購入に加え、代替需要も高まると見られている。また、日本のカーナビ技術は世界のトップクラスであることから、輸出需要の増大も予想されている。
 メーカー間の開発競争は激化しており、それに伴ってエンジニアニーズも増え続けている。情報端末やRFなど、関連分野の経験があるエンジニアにとっては格好の活躍の場となろう。
採用動向
 販売台数の急増に伴い、カーナビ業界では人材ニーズも急拡大している。自社ブランドでの電機メーカーをはじめ、システムLSI、液晶パネル、オプティカルピックアップといったサプライヤー、OSやアプリケーションを開発するソフトハウスなど、ハードからソフトまで多くの業界・企業が携わっている。リクナビNEXTでは「カーナビ」をキーワードに検索することで、多くの求人情報を得られる。

 次世代カーナビ開発の焦点となっているのは高速化、ネットワーク化、コスト低減など。求められるスキルも、時代に合わせて少しずつ変化している。CPU、GPUなど複数の処理を1チップで行うシステムLSI化のニーズは高く、回路設計、ファームウェア開発経験者は重宝される。
 ネットワークも重視されるスキルのひとつだ。インターネット接続に加え、自動車のケーブルレス化に伴ってBluetoothや無線LANの搭載も始まっているため、RF関連のスキルも役立つだろう。また、カーナビはPCと技術面での共通点が多いためにPC関連スキルも生かせるが、以前に比べて要求水準はかなり高くなっているようだ。

 人材不足感が特に強いのは、カーナビに実装されるOSやアプリケーションなどのソフト分野。カーナビ向けOSとしてはμITRON、Windows CE for Automotive、Embedded Linuxなどがあるが、μITRONとWindowsが提携したため、現在は二大陣営に収れんしつつある。基本的には当面、どちらも使われ続けると見られているので、いずれかのOSの組み込み開発経験があればよいだろう。一方、アプリケーションのほうはリソースに限りのあるカーナビ向けには、できるだけ軽量なプログラムを書く必要がある。携帯電話のアプリケーション開発経験などは高く評価されるだろう。
 8兆円とも10兆円とも言われる世界の車載情報機器市場は、予想をはるかに超えるスピードでビッグビジネスになりつつある。カーナビに関心のあるエンジニアなら、今が絶好の参入機会といえるだろう。


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