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エンジニア100人のクチコミでわかった!“スカウト登録”の賢い活用術(1)〜市場価値発見が自信に〜

自分のキャリアを匿名で公開し、企業からのアプローチを待つ「スカウト登録」。このスカウト登録について、100人のクチコミから賢い活用術を探る。第1回は自分の市場価値をどう再認識できるかについてレポート。
(取材・文/栗原知女 総研スタッフ/山田せいめい イラスト/ヒロクキノ)作成日:04.07.07
はじめに スカウト登録とは
まず、リクナビNEXTスカウトに自分の履歴書を登録する。自分のキャリアが求人企業のニーズにマッチすれば、オファーが企業から直接届き、自分から探さなくても転職活動ができる。また1通のオファーによって、意外な転職可能性が広がることもある。
その1 「市場価値がリアルにわかった!」エンジニアのスカウト登録活用のメリット
表:エンジニア100人のスカウト登録活用のメリット(複数回答)

表:エンジニア100人のスカウト登録活用のメリット(複数回答)
「市場価値を知れ」と言われても、自分を過小評価しているのか、それとも過大評価しすぎなのか。会社の中での多忙な日常業務に追われていては、労働市場における自分の価値を知る機会はもちにくい。エンジニアのクチコミでは、「オファーが来て自分の市場価値がリアルにわかった」という意見が目立つ。1通でも届けば、「市場価値あり」の手ごたえとして感じられる。メールが多いほど自信になるし、それも「予想外の大手企業」から届けばなおさらだ。オファーを送ってくれた企業の業界内のポジションを見れば、自分の市場価値も類推できるだろう。また、登録した履歴書が何度、企業から検索されたかによるランキング集計も随時わかるので、リアルタイムで自分の市場価値をキャッチできる。
アンケートで寄せられた、リクナビNEXTスカウト利用者の声
「(公開した履歴書の検索回数・オファー)順位がわかることで、市場のニーズと自分の位置づけを知ることができた」(専門コンサル系 28歳)
「自己の客観的な職務経歴を自覚することで就職活動でのセールスポイントをつかむことができた」(メーカー系[電子・電気・機械]29歳)
「現在はマイナーな業種での開発を行っているが、そういった場合でもスキルを生かせる業種があることがわかり、今後の活動に対する幅が広がった」 (メーカー系[電子・電気・機械]28歳)
その2 [ケーススタディ] 自分の市場価値を知ることで、自信をもって転職活動ができた
〜 プログラマ Kさん(29歳)のスカウト登録活用事例 〜
Kさん プロフィール
29歳。流通業で営業職を1年経験した後、医療系職種を目指して2年間勉強に専念するが、断念。パソコン好きだったことから25歳でプログラマとして再出発。物流系を得意とするシステム開発会社に3年間勤務した後、より専門性の高い仕事にチャレンジするために転職を決意した。
 Kさんは、1カ月の間に約30通のオファーを受け取り、うち4社の面接を受けた。オファーの内容を分析するうち、「自分自身がどれだけの価値があるのかを客観的に理解し、応募企業の絞り込みができ、ムダな応募が減りました。在職中は転職活動に時間を割けませんから、助かりました」という。最終的に決まったのは、自分の中でひそかに「第一志望」に掲げていた医療系システム開発会社。「実は、登録のときに絞り込みすぎるとチャンスが少なくなると思って、最初は希望先に幅をもたせていたのです」。

 自分のスキルに対する自己評価が漠然としていたKさんが、自信をもって転職にチャレンジできるようになるまでのプロセスを追ってみた。 そしてその過程で浮かび上がった、Kさんの3つのスカウト登録活用術を紹介。
Kさんのスカウト登録活用術
その1
「システム開発経験3年」「AS400」 自分の市場価値のキーポイントがわかった!
 転職を考え始めたのは今年の3月。「29歳の誕生日を目前にして、将来のことを考え、長く勤められ、専門性を追究できる企業に移りたかった」から。スカウト登録をしようと思ったきっかけは、「自分に関心をもってくれる企業が実際にあるかどうかを実験するような気分でした」。
 最初の1週間で5通のオファーが届いた。順調な滑り出しだったが、29歳の誕生日を過ぎてからは、やや動きが鈍った。「30歳の壁」があるのだろうか。この危機感が刺激になった。

 「週に一度ぐらいのペースで、登録した履歴書の内容を更新しました。メールをくれた企業の中には、私の経歴のどの部分に興味をもったのかを明確に書いてくれるところもあり、そこが自分の市場価値のキーポイントだと気づいたのです」
 Kさんの市場価値のキーポイントは、「システム開発の経験が3年」そして「事務処理に特化した性能をもつ IBM の AS400 を使える能力」であると判断し、その部分を際立たせるように履歴書を修正・更新したのである。
Kさんのスカウト登録活用術
その2
業界の中での自分の市場価値をマッピングできた!
 実際、履歴書の「AS400を扱えます」という記述に反応を示してくれるオファーが多かった。旧バージョンの言語なので、扱える技術者が希少価値になっているようだ。
「オファーで私の能力を評価してくれた企業の業務内容、売上高、従業員数を見ると、自分の市場価値に対する評価のランクをイメージできるようになりました」
 業界全体の中で、自分の能力ならどのランクの企業のニーズとマッチしているかが見えてくる。言わば市場価値のマッピングができるのだ。
「自分の市場価値を知ったうえで応募企業を絞り込めば、自分よりもレベルの高い企業を受けてムダに消耗しなくてすみますからね」
Kさんのスカウト登録活用術
その3
市場価値の「売り」と「買い」が見えているから、余裕を持って面接に臨めた!
 一般の応募手続きに比べ、自信と余裕をもって面接に臨むことができたという。
「応募してみようと思ったのは、“あなたのこの部分に興味があるので、ぜひ会いたい”といった、文面から真剣さがうかがえた企業です。自分のスキルの市場価値を評価してもらえたわけだから、自信がもてます」
 お互いに「売りたい市場価値」と「買いたい市場価値」を事前に確認し合ったうえで会えるから、ムダがなかった。「腹の探り合いのような状態が続くと疲れてしまいますからね。前置きなしで本題にズバリと入れてよかったと思います」。
市場価値とは、「自分の売り」と「企業の人材ニーズ」との一致点である。それを探り出すためのダイレクトな対話ができ、そのことで自分のスキルに対して自信をもてることも、リクナビNEXTスカウトならではのメリットといえそうだ。

次回予告
次回は自分の市場価値に危機感を抱いた時の活用術を紹介
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山田せいめい(総研スタッフ)からのメッセージ
今回からスタートした、リクナビNEXTスカウトを活用した転職ノウハウを紹介するこのコーナー。転職というと直接企業に応募することと同時にここ数年、スカウトによる転職も着実に増加しています。今回ご紹介したケースのように、このサービスは活用次第で転職の可能性を飛躍的に高めることができます。今後もさまざまなケースをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

このレポートの連載バックナンバー

“リクナビNEXTスカウト登録”の賢い活用術

レジュメを匿名で公開し、企業からのアプローチを待つリクナビNEXTスカウト。実際にレジュメ登録している100人のクチコミから賢い活用術を探ります。

“リクナビNEXTスカウト登録”の賢い活用術

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