エンジニア式　仰天！すき間時間の勉強テク


	毎日、身を粉にして働きながらも、どんどん進歩する技術についていかなきゃいけないのが、エンジニアのつらいところ。限られた時間の中で、いったいどんなふうに勉強しているの？そんなふとした疑問から、300人のエンジニアにアンケート。エンジニアならではのすき間時間勉強法について探ってみました。（取材・文／綿谷禎子　総研スタッフ／太田百合子　イラスト／イージー栄作）作成日:04.05.12

　「どんな方法で勉強しているの？」の質問では、独学が95％と圧倒的な割合！単純に、スクールなどに通う時間が取れないんだろうな～とは思うのだけれど、「人に教わらなくても自分で身につけられる」といった、ある種、自信めいたものも感じられる。

　そして「いつ勉強しているの？」という回答の注目すべきところは、仕事中に勉強する人が34％と、予想以上に多かったこと。「仮に参考書を読んでいたとしても、仕事の資料だと思われて気づかれない」。「ずっとパソコンに向かっているので、CD-ROMの問題集を解いていたとしても、見つかりにくい」。そんな仕事環境のメリットを生かした、隠れ勉強派が多く存在している模様……。そんな隠れ派がいる半面、「勉強も仕事のうち！」とばかりに、ドードーと勉強する人も多い。「会社から勉強を容認されているので、隠れて勉強する必要なんてない！」というラッキーな職場に勤めている人も多かった。

　ちなみに、「どんな勉強をしているの？」の質問には、いろいろな回答が集まった。資格ものではベーシックな基本情報技術者をはじめ、テクニカルエンジニア、ソフトウェア開発技術者、オラクルマスターがほぼ横並びという状態。ベンダー系資格よりも、国家資格に人気が集中していることも、グラフを見れば一目瞭然。エンジニアの場合、資格を取得することで、会社から手当をもらえることも多いので、国家資格に注目しているということかも。

	恵まれた環境にいるエンジニアなら、仕事中に勉強できて、取った資格で給料アップ！なんていうおいしい図式も成り立つのかもしれないけど、大半のエンジニアが少ない時間をなんとか見つけて勉強している。そんな彼らのすき間時間アイデア勉強法を、参考にしてみるのもいいんじゃない？

・	MDに必要な内容をあらかじめ自分の声で録音しておき、通勤時間に聞く。（ソフトウェア開発・25歳）
・	ウォークマンなどでCDを速聴で聞き、頭脳（思考力）を鍛える。（コンサルタント・33歳）
・	PDAに参考書の問題を入れておき、３択や５択の問題を解く。（システム開発・31歳）

・	参考書の内容をスキャナーで取り込み、それをデスクトップに表示させて読んでいる。（システム開発・29歳）
・	オープンソースのソフトウェアを自分の端末にインストールして、ソースを見ながら勉強。（ソフトウェア開発・24歳）
・	システム監査のふりをして、e-ラーニングの学習画面を開いている。（システム監視・35歳）
・	パソコンの中に○×で回答できる問題集を入れて、画面の隅に表示させながら業務と並行して勉強。（ネットワーク設計・25歳）
・	Webだと参照ページに制限があったり、監視されている場合があるので、一括ダウンロードして、テキストファイルなどで保存してから読む。（コンサルタント・29歳）
・	自分の机で、いかにも仕事と関係のある資料を見るように、堂々と広げて勉強する。こそこそやると逆にばれやすい。（ソフトウェア開発・27歳）

・	トイレの壁に大事なキーワードと説明を10項目くらい貼って、用を足しながら覚える。（システム開発・33歳）
・	トイレにケータイ電話を持ち込み、届いている関連メルマガを読む。（ネットワーク構築・33歳）
・	毎日トイレの個室で20分くらい時間をとって、参考書を読みながら集中的に勉強している。（ソフトウェア開発・26歳）

・	お風呂に壁掛けの防水CDプレイヤーがあるので、音声の教材を流して聞いている。（システム開発・35歳）
・	覚えるべき大切なポイントを、湯船に浸かりながら大きな声で唱和する。（テクニカルサポート・24歳）
・	論文のテーマを決めてお風呂に入り、湯船に入りながら、論文を考える。（コンサルタント・37歳）

・	重要項目をビデオに入れておき、食べながら見る。（ネットワーク設計・26歳）
・	日常生活をプログラムにたとえて、処理の手順を考える。プログラムの処理の流れを考える練習になる。（システム開発・34歳）
・	参考書の覚えたいページを開いたり、キーワードをメモに書いて、参照できるように横に置いておく。（システム運用・30歳）

	忙しい毎日の中に、どうやって勉強を採り入れればいいの？なんと343もの資格を取得する資格王に、資格取得のための効果的な勉強法を聞いてきました！

	資格王成合弘さん中学１年から資格取得に目覚め、15年間であらゆる分野の約300の資格を取得。その後も毎年、コンスタントに資格に挑戦し、現在では343の資格を保持する気学風水鑑定士。		資格取得は才能ではなく努力です。勉強は時間をかければだれでもできるもの。いかに短時間に効率よく勉強するかが重要なんです。　私が一番、活用しているのが、待ち合わせの時間ですね。早めに目的地に着いておき、相手が来るまでの間、勉強するんです。そうすれば相手が遅れたときに、逆に時間がもらえてラッキーだと思えます。人間イライラすると気の流れが悪くなり、成長が止まるので、それをさける意味でもいい方法です。　それから昼休みに店が混んで待つことがありますよね。その時間も利用しましょう。同僚や上司が一緒なら、なお好都合です。勉強している内容を人に話すことで、理解度が深まります。それに周りに勉強していることを告げれば、後には引けなくなりますからね。　よくひとりでもくもくと勉強する人がいますが、勉強をしていることは周りに広くアピールするべき。例えば家族との食事の前に参考書を読んでいたとします。でも食事になったらサッと切り替えて、ちゃんと団らんを楽しむ。そうすればあなたが団らんを大切にしていることが家族に伝わり、家族もおのずと勉強に協力してくれるようになりますよ。　勉強はいつでもどこでもできるものです。どんなに忙しい人でも、何かしら空き時間があるものなので、テキストやペンを持っておくなど、常に勉強できる体制を整えておくといいですよ。