現在の注力領域は、無線通信、モーター、電源、画像認識です。特に無線通信は、東芝のトータルなメモリ・ストレージ戦略の要。車載向けBluetoothのチップセット開発ではBluetooth接続品質、プロトコル異常系処理、低消費電力、高感度受信特性、耐タンパ特性などの優れた特長を持っています。
低消費電力版のBluetooth規格「Bluetooth Low Energy」は、その特性を活かしたフィットネスやヘルスケア市場への応用が期待されています。ワイヤレス給電、データとストレージをつなぐ無線技術など、無線技術はそうしたトータルなビジョンを支えるコア技術の一つとなってきました。
こうした新サービスを生み出すために、市場のニーズを常に把握し、技術を磨いたり、ビジネスモデルを考えることも必要です。これからの無線技術者はもっと頭が柔らかくないと厳しい時代になってきました。
そのベースとして無線技術に特化した経験も求められる要件の一つです。例えば、さまざまな規格団体が策定する無線通信プロトコルに精通していることは必須です。規格はたびたび更新されますが、最新の規格には最低限のことしか書かれていない。過去の規格は当然知っておくべきこととして、省かれていることが多いんです。だから、そこに書かれていないこと、文書の行間を読み込めることが、無線技術者には欠かせない要件になります。