向いている仕事は、ピタッとくる感じがあります
正直に言わせてもらうと、この仕事には向いてないと思いますよ。私は20代の頃、アルバイトだけどたくさんの仕事をしてきて、全部自分から辞めました。世の中には向いてないことが山ほどあったわけです。就職そのものも向いてなかったし、事務職もダメ。洋服が大好きだったから、モデルは向いているかと思ったけど、気に入らない服を着せられるのと、しゃべれないことがどうしても嫌で辞めました。
そうやって私は「この仕事じゃない、これでもない」って、消去法的にガンガン辞めちゃったんです。だから、可能性があるのなら、ただ気に入らないというだけじゃなく、ポジティブな気持ちで仕事を変えていくのは、いいんじゃないかと思ってるんです。仕事の向き不向きは絶対にあるし、「これだ」と思った仕事は、やっていてどこかしら自分にピタッとくる感じがするんですよ。
仕事はどうしても営業じゃないといけないんですか? あなたの相談からは、営業の仕事がピタッとくる部分が少しもないように感じるんですよね。営業って、その商品を売らなくちゃいけないわけでしょう。でも、その前にニーズを聞き出すコミュニケーションができないっていうことは、イコール売れないわけですよね。だからあなたに向いている仕事は、営業以外のところにあるような気がします。
自分がやりたいこととできることを知りましょう
人と話をしていて、その人が何を話したいかとか、自分がいつ何を話すべきで、どういう言葉を使うべきなのかって感じ取ることは、マニュアル通りにはいかないし、いくら訓練をしても難しいことだと思うんです。それだったら、お客さんとのコミュニケーションを無理に考えなくても、違う技術を習得したほうがいいですよ。まだ26歳なんだから、自分がやりたいことを片っ端からやれば、向いていることがわかるんじゃないでしょうか。
向いてなくてもできる場合もあると思うんですよ。たとえば、もしもあなたが、家族を抱えている人で、どうしても今の会社で営業をやるしかなかったとしますよね。そうしたら「やりたくないけど、これをやらないと明日から家族が生活できない」って、切羽詰まっているから、腹をくくって、がむしゃらになれると思うんです。必死でお客さんのことを考えてコミュニケーションを取るようになるでしょう。
そうじゃなくて、他に仕事の選択肢があって、腹をくくれないままやっていたら、お客さんとのコミュニケーションも良くならないだろうし、会社の人から文句を言われるばかりで、ストレスが溜まっちゃいますよね。自分がやりたいこととできることは何かをちゃんと見極めないと、いつまでも仕事が楽しくできないですよ。