やるぞ!と前向きな姿勢あるのみ
僕は60歳の時、自ら希望して、一般の学部から英語で教える学部に移ったんですよ。周囲からは「度胸があるね」と言われました。それまでは、日本語で教えていればすんだことが、僕よりも英語が上手い帰国子女や外国人などの学生相手に教える、という状況に変わったんです。
僕がそこで戦っていくためには、とにかく英語を再勉強しなきゃならない。例えば、英語のラジオ放送を聴いたり、英字新聞を読んだり、誤訳しないようにどんどん辞書を引いたりね。そういったことは、すべて「やるぞ」という前向きな姿勢があれば、自ずと取り組むものだし、乗り越えていけるものなんじゃないだろうか。
だから、僕はあなたの「自信が持てない」という悩みを聞いても、どうも理解できない。甘えているという気がする。もちろん、英語であいさつくらいできても、細かい部分がうまく訳せない、間違えたらどうしよう、といった気持ちになるのはわかります。でも、そういう不安があって自信が持てないのだったら、勉強する以外に方法はない。そうだよね?
「やるか、やらないか」の決断がすべて
つまり、自信が持てるか持てないかの問題じゃなくて、「やるか、やらないか」の決断がすべてじゃないのかな。一度やると自分で決めたら、やるしかない。当たって砕けたっていいじゃないか。海外経験がないとか、これまでのことをぐずぐず言ってもしょうがない。僕だって、自信を持っているものなんてひとつもないけれど、自分がやりたいと思ったことはすべてやってきた。それだけなんですよ。
でも、どうしても英語が好きになれなくて、やめたいのだったら、上司にちゃんと話して潔くやめなさい。英語が好きか嫌いかという要素も影響すると思う。嫌々続けていたって、なかなか相手に言いたいことも伝わらないし、いいコミュニケーションができるわけがない。会社にだっていいことはない。
たとえ片言でも、何とか通じさせたいという情熱を持って接していれば、必ず相手にそのことが伝わるはずだよ。相手もこちらにわかってもらおうと歩み寄ってくる。それができないということは、英語以前に、普段からの基本的なコミュニケーションも見直すべきだね。まずは甘えを捨てること。そして、やると決めたのであれば、しっかり相手に伝わるよう真剣に取り組みなさい。