改善したいという思いは、上司に伝える力になります
まわりの皆様は多大な迷惑を被っていらっしゃるようですが、この上司2人の関係は、ケンカをすることによって成り立っていて、それがあるからお仕事ができると言っても過言ではございません。よく言われる嫁と姑のいがみ合いのように、憎く思っていた嫁がいなくなった瞬間、まるで我が子がいなくなってしまったかのように、心の中の灯りがぽっと消えてしまう。そのような関係が、おそらくこの上司2人の関係ではないかと思います。
ただ、まわりの方たちは、このままではいたたまれませんね。その解決のためには、あなたとまわりの方が勇気を持つことです。悩みごとをこのように相談するという時点で、すでに解決する方向に向かっているのです。あなたには、改善したいという思いがあって、私に相談する力があるのですから、それと同じように、さらりと上司にも言う力が、あなたご自身にあると私は思います。
このようなことは、職場でも家族でも学校であってもすべて同じなのです。今の状況を変えたいと思うのであれば、あなたが動くしか方法はございません。あなたが直接本人に話してみるのです。まわりを変えたいと思うのなら、あなた自身が変わるしかないのです。
ケンカがディスカッションのひとつかもしれません
あなたが直接上司にこのことを伝えたとしましょう。すると、ご本人は痛いところを突かれてしまうわけですから、もしかすると感情的になって上司の威厳を使い、威圧した態度をとるかもしれません。その時の態度を見てから、同じ社会人として尊敬できるかできないかを判断されてはいかがでしょう。あなたが何も伝えていない今の時点では、判断できないことだと思います。
というのも、この2人の上司は、ケンカをしながらも毎日仕事を続けているのですから、基本的には仕事が好きだと思うのです。もしかすると、あなたやスタッフからはケンカに見えても、第三者から見ればディスカッションをしているだけという可能性もなきにしもあらず。あなたもお仕事が好きであれば、もう一度上司を見る視点を変えてから、考え直してみてはいかがでしょうか。
私はお仕事でこのような思いをしたことはありませんが、家族間の関係で言うと、母と姉が女同士ですので、何かとぶつかる場面が多くありました。私は両方の愚痴を聞いて、両方をほめておりました。どちらの気持ちもわかるのです。私のように板挟みになって、相手の言い分を聞く立場になった場合は、まずはひたすら聞くことです。そしてよい聞き手となるよう、相手のよい面だけを見るように努めることです。えこひいきのようなことや、陰でどちらかを悪く言うようなことはいけません。それでは、サヨナラ。