上司から逃げずに打開策を
毎日憂うつになってしまうのは、この上司の影響で仕事ができなくなってしまうからなのか、それとも叱られることがイヤなのか、どちらの問題なのでしょう?以前の上司と今の上司と、どちらの業績が上がっているかも、冷静に判断してみる必要があると思います。もし、この上司のために仕事の業績が下がってしまうのなら、もっと上の人にかけあって、現状について話してみればいいと思います。
でも、そうではなく、単に上司がうるさくてイヤなのなら、そんなことで転職しようと考えるのはおかしいですよね。どんな会社でもいろんなタイプの上司がいて、選ぶことはできないわけですから。私も全日本チームで12年間やってきたなかで、監督は7人替わりましたが、素晴らしいベテランの監督もいれば、全く経験のない新人監督もいて、タイプもいろいろでしたからね。
でも、その人が監督に就任した以上、その監督が率いるチームの一員として、自分のやることをしっかりやるしかないんです。気が合わない監督であればあるほど、しっかりとコミュニケーションを取って、少しでも意思を通わせていくしかないわけです。あなたも会社に仕事をしにきているのだから、心地いい環境で働くためには、上司から逃げていないで、打開策を考えていきましょうよ。
上司へのくやしさで一致団結もできる
私の経験上、怒鳴るタイプの上司って、「こいつは見込みがある」と思った部下のことは、叱りながらもすごく可愛がると思うんです。だから、仕事へのファイトを見せること。また、部下や周囲を信頼できずに、自分を大きく見せようとして怒っている可能性もあるので、「私たち頑張りますから、まあ、怒らないでくださいよ!」なんて、頼りにしてもらうように促すとかね。
それから、威圧的な上司ほど、仕事とは関係のない席で女性に上からものを言われると、案外、素直に言うことをきいたりするんですよね。なので、気を使いすぎるより、「いやー、部長、いつも気合い入ってますよね」「そんなこと言わずに一緒にやりましょうよ」なんて、上司の懐に入ってしまえるといいと思うんですよ。そのかわり、上司にそういう口をきくからには、自分もうんと仕事を頑張らないといけませんけどね。
バレーボールの監督の場合は、チーム内で意見が分かれてまとまりがなくなるより、わざと監督が厳しくして嫌われ役に徹する手法で、チーム全員に「くやしい」という思いを持たせ、一致団結してまとまることもあります。だから、あなたの職場でも、この上司に対して、みんなで気持ちをひとつにして、立ち向かってみるのもいいと思いますよ。