叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「仕事で嫌なことがあるとなかなか立ち直れない」

仕事で何かミスをして上司に注意されたり、お客様に怒られたりするたびにひどく落ち込んでしまい、なかなか立ち直れません。考えないようにしようとすればするほど、その時のことが頭から離れなくなってしまいます。どうしたら頭を切り替えて嫌なことを忘れられるようになるのでしょうか。(銀行・29歳)

頭とハートはやわらかく
今週の叱り役

女優
木の実ナナ

information
「NANA」

30年の時を経て復刻した、木の実ナナさんのCDアルバム「NANA」は、こちらで発売中!
http://www.duncan-
music.com/
1946年、東京向島生まれ。16歳で芸能界デビュー、72年の『アプローズ』でミュージカルの道に進む。74年から始まった『ショーガール』は、15年に及ぶロングランとなった。日本では数少ないミュージカルスターとして不動の地位を築き、以後も舞台、テレビドラマなどで活躍。

つらい経験は、“いい女”になるためのレッスン

私はとても怒られやすいタイプだから、あなたの気持ち、よくわかるわ。まだ20代の頃、舞台の稽古中、「何やってるんだ!」って、私ばかりが大物俳優さんたちの前で演出家に怒られて、よく涙を流していました。後から考えると、「愛されていたのかな」と思うんだけど、怒られているときはそう思えないのよね。そういう経験を積んで、いつも「絶対に怒られないように」と頑張ってきて、私も今年で60歳。何歳になってもずっと勉強なのよ。

不思議なもので、落ち込んだときは自分が一番不幸なんじゃないかって、悲劇のヒロインみたいな気分になっちゃうのよね。だけど、それはいい女になるための経過なの。ずっと何の苦労もなく過ごしていたら、魅力も何もない女になるわよ。できる限り、つらい経験は自分からしておいたほうがいい。あなたの悩みも絶対に、いい女になるためのレッスンなのよ。

あなたも私みたいに女優になったつもりで、そのつらい状況をひとつの物語と考えて演じてみたらどうかしら。そうすれば、そのつらい状況も楽しめると思うの。そして、どんな経験も、「いい役をもらったわ」と考えるようにしてみたらいいんじゃないかしら。

女は30歳を過ぎて、初めて“いい女”になる保育園に入るようなもの。まだ20代じゃ、その手前なのよ。私は30歳で自分の成人式をしたんです。20歳で振り袖を買ったけど、「まだ大人じゃない」と思って袖を通さなかったの。自分のことに責任を持てると感じたのは、30歳になった10年後だった。そう考えたら、あなただってまだ成人式前じゃない。

経験を積むほど、いろんなことを感じ取れる

それにね、立ち直れないって言うけど、悩んだ人たちはみんな、そのときは簡単には立ち直れなかったはずなのよ。今は平気な顔をしてるように見えても、渦中のときは、ずたずたになっていたはず。私も同じように、家族にはつらい顔を見せないようにと、ひとりで部屋で泣いたり、誰にも言えないから、祖父や父のお墓に行って相談したこともあったわ。つらいときは思いきり自分で請け負うことが大切なんだよね。

それにね、自分でミスしたのだから、自分でなんとかするしかないのよ。よく、同じ失敗は繰り返すなって言うけれど、繰り返しても私はいいと思う。その一つひとつが積み重ねだから。そうやって、たくさん経験を積めば積むほど、いろんな想い出ができて、いろんなことを感じ取ることができるのよ。それは自分の大きな財産になるんだから。

EDIT
マインドシェア
WRITING
羽塚順子
PHOTO
加納拓也

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