勉強から離れて遊びに出かけよう
勉強をしないで遊ぶんだよ。不安になるまで遊んでみる。不安になったら自主的に勉強を始めるだろうし、もし不安にならなければ、それはあなたのやりたくないことなんだよ、きっと。
今まで本当に自分のやりたいことなのかどうかを考えずに、司法書士の勉強を続けてきたようだけど、遊びながらよく考えてみな。山でもどこでもいい。余計な情報は頭に入れないようにして、休むことを身体に馴らせてみるんだ。
そして、小学校から中学、高校と、自分の過去から現在までの軌跡を順序立てて思い返してみる。こんなことは時間がある時じゃなきゃ、できないだろ。
軌跡を振り返ることで見えてくるもの
仕事や勉強に追われて走っている時って、本来の自分自身とは違うと思うんだよ。よく、“忙しいとは心を亡くすこと”って言うよな。だから、仕事や勉強から離れ、時間をつくって改めて昔の自分の軌跡を思い出してみる。そうすれば、自分を取り戻すことができるんだ。
演劇の授業では、「自分の過去を振り返って人に語る」というのをやらされるんだよ。普通に過ごしていたら、そんなことやらないだろうけど、こうすると好きなことと嫌いなことがはっきりわかるから、大事なことなんだよ。俺は今でも頭の中で自然にやってる。だから、俳優の仕事を続けようかどうしようかなんて、迷ったことは一度もない。自分にはこれしかないと、はっきり思えるからね。
あなたも過去を振り返っていくうち、接客が好きだった状況を思い出して、「待てよ、司法書士だって客を相手にするんだから、立派な接客業か」と気づくかもしれない。おまけに、家族がその仕事をしてるわけだから、試験に合格したら喜ばれるだろうとか、状況を順々に考えていくと、「じゃあ、逃げてるだけか。試験に受かるしかないなあ」と思えるかもしれない。もしくは、「いや、やっぱり接客と司法書士は違うぞ。逃げてるかもしれないが、やりたくないことの道に進むよりはいい」と思うかもしれないしさ。
順序立てて考えていくと、70%くらいの結論は出る。そうやって、答えは自分で見つけていくものだよ。