人よりマイナスからのスタートを自覚する
面接だって実力を出す場なんだよ。落ちるってことは実力を出せてないんじゃん。「即戦力でやれる」って言うけど、自信があるんだったら、それを証明できる何かを5分の面接で見せなきゃなんないんだよ。「大人はわかってない」みたいな言い方してるだけじゃあ、まだ青いぞ!
1年で辞めちゃったことは、たとえどんな理由があったとしても、社会的には「我慢できない子」ってレッテルを貼られる、マイナスからのスタートなんだよ。まずそれを自覚しないと認めてもらえないのは当たり前。最初がマイナスの分、人よりプラスのことを見せなくちゃ。それも、たった1回の面接でわかってもらえるくらい、インパクトがある情熱とか、即戦力ぶりとかを。
私も芸能界に入る前、大学生の時に就職活動をしたんだよ。こう見えても(笑)。まじめそうな女の子たちと一緒に面接すると、私の見た目がこうだから、まるっきり相手にされないか、興味を持たれるか、どちらかの両極端。相手にされないと「ちぇっ、わかってないな」とか、自分の中では「1時間しゃべらせてくれれば、1カ月使ってもらえればわかってもらえるのに」って思って悔しくもなった。だから、気持ちはわかるんだ。
時間内で思いを全部出し切る
でもね、今考えると、採用する人はずっと面接という短い時間の中で決めてきて、それで会社が成り立ってるわけだから、闇雲に採用してるんじゃないんだよね。見るところをちゃんと見て、ふるいにかけてるんだよ。だから、「けっ、あの人わかってない」って後から文句言うくらいなら、面接の5分間で、今思ってることを全部出し切っちゃった方がいい。そしたら悔いは残らないでしょ。ダメだったら「自分には合わない会社だった」と思えばいいんだもん。
私だったら、「何がいけないのか全く理解できません!」って、あなたがここに言ってきたことをそのまま面接官に言うよ。青いと思われても、等身大を全部見せてみる。もしかしたら「おもしろいヤツ」と思ってもらえるかもしれないし。
あなたも、そうやって「下積みなんて死語だと思います」ってハッキリ言えばいいじゃん。そしたら、「こいつダメだ」と思われるかもしれないけど、もしかしたら「どうしてそう思うの?」って聞いてくる人もいると思う。そこで自分の考えを言えばいいんだよ。すべてを言い尽くして落とされるなら本望だと思う。私はそうやって内定をもらった会社があったよ。
ひとこと加えておくけど、下積みって、本人が下積みと感じているかは別にしても、大事なことだと思う。楽しい下積みもつらい下積みもあって、その時間が長いか短いかってことは関係なくても、何もないところから、ぴょんと成功してる人っていないと思うんだ。