上司と一緒に棺桶に入るわけやない
この人は、順序を失敗したな。もし、義理をそんなに大事にするなら、転職先を決める前に、上司に「辞めます」というべきだったな。それこそ、義理というもんや。
とはいえ、そんな封建制度の名残りみたいな感覚は捨てて、転職していいと思うで。見方を変えれば、「オレが育ててやったのに」みたいな言い方をして、義理を振りかざす上司は卑怯や。「やりたいことをやる」ちゅうのが人間。本当の親心があれば、「頑張れ」と送り出してくれるはずや。
あんたもそんなに悩むことあらへん!その上司と一緒に棺桶に入るわけやないし。中学校の友達を見てみい。毎日朝から晩まで遊んどったって、今はもう散り散りやろ。それが世の中の仕組みだと思う。
自分の人生と、上司の人生、どっちが大事か考えれば、自ずと答えは見えてる。資本主義社会では、自由に親方を選ぶ権利があるし、自分を1円でも高く売る自由がある。自分の力を伸ばせる会社に行くべきや。
それに、親分かて、子分を選ぶ権利があるんやで。今、「辞めてほしくない」と言われても、1年後には「いらん」といわれるかもしれん。だから、やりたいようにやらな、ソンや。
転職先もきちっと見極めたほうがええ
ただし、この厳しい世の中やから、転職先も見極めたほうがええで。給料が少し高いからとか、「キミの力が必要だ」なんていわれたからとか、安易な理由で決めたらあかん。給料が高いぶん、仕事が死ぬほど大変だったり、環境が厳しいこともある。引き留めてる上司かて、もしかしたらすごいできた人で、この人の将来を真剣に心配して引き留めてるかもしれん。上司と腹を割って話してみたほうがええし、自分の人生の中で、何が大事か、ちゃんと考えてから転職したほうがええな。