叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「夢にやぶれ、自分の将来が見えない」

子どもの頃から役者になりたくて、いくつもオーディションを受けてきましたが、いっこうに芽が出ないので見切りをつけ、とりあえずフリーターになりました。そろそろ正社員として働こうかと考えているのですが、何をしたいのか全く分かりません。役者以外の職業に就くなど考えたこともなかったので、何が自分に向いているのか分からないんです。(フリーター・26歳・男性)

もっと泣け
今週の叱り役


アントニオ猪木

1943年、横浜市生まれ。14歳でブラジルへ移住。17歳のとき力道山にスカウトされ、帰国して日本プロレスに入団。プロレスの黄金時代を築き、世界にその名をとどろかせた。89年、スポーツ平和党を結成して参議院選に当選。98年に現役を引退後も絶大な支持を集め続けている。

迷いがあるなら、原点に返ってピントを合わせろ

俺は中学時代、ブラジルに家族で渡って、明日が見えない中でひたすら過酷な労働をしながらも、「プロレスをやる」というビジョンだけは、はっきりと持っていたんだ。今のように情報はないし、誰にどうコンタクトすればいいかわからなかったし、ましてや地球の裏側の国の奥地。手だては何もなかった。でも、その夢だけは全く揺らぐことがなかったんだ。だから、17歳のとき、チャンスをつかんだのさ。

君が目指す役者にしても、どう見ても向いてない、全く無理だという人もいるだろう。だけど、本人さえ迷わないで突き進められれば大丈夫なんだよ。そこで迷うということは、まだまだ気持ちが中途半端だということさ。

そういう意味で、子どもの頃を思い起こして原点に返ってみて、何をやりたかったか考えてみればいい。すると、ピントがずれてきてることがわかるから、その焦点を合わせるのに、何か行動を起こしてみることだね。

欲望を人のためになるいい形に変えてみろ

ひとつは旅に出てみるのもいい。最初はパック旅行でもリュック背負ってバックパッカーでもなんでもいい。やってみると自分と向き合う時間をつくることができるし、大自然の中にいると、いろんな問題が小さく見えてくる。

ボランティアをやってみるのもいいと思うよ。自分の欲を捨てて、人に対する気持ちが芽生えてくる。こうしたい、なりたいとふらふら揺れている欲望の振り子を、一度大きく振って違った方向へ目を向けてみると、その欲望の姿形も変わってきたりするんだ。お金が欲しい、恋人が欲しい、といった欲じゃなく、人のためになりたい、喜ばれたいという欲望もある。欲望美人になって、いい形の欲望にしていけばいいのさ。

俺は幸いに昔から人を喜ばせるのが大好きで、リングに上がったら、勝つことはもちろん、お客さんたちに喜んでもらうためなら、たとえ命を賭けてもいいとさえ思ってきた。そういう「人のために」という意識を持ってみたら、また違う自分が見えてくるんじゃないだろうか。

そしてもっと悩んで、もっと泣くことだ。男は泣いちゃいけないなんて世間では言うけれど、俺は泣きたいときに泣けばいいと思う。悔し涙もあるだろうし、寂しかったり、悲しかったり、感動の涙もいろいろある。そうやって自分の弱さを知るんだ。「強くあれ」と人は簡単に言うけれど、強かったら誰も悩まないんだから。

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