非効率な会議におさらば!進行力を上げるファシリテーションのコツ

はじめまして。ファシリテーターのハブチンです。

非効率な会議に悩まされた経験はありませんか?

みんなで時間をつくって集まっているのに、一向に進まない。積極的に質問をしても、あまり意見が出なかったり、否定をしたりする。結果、前回の会議から、あまり進捗が進んでいない。これでは何のために会議をしているかわかりませんよね?

本来、会議には、参加者の合意形成をして前に進める力があります。でもただ集まっただけでは、上記のように効果が少なく、場合によってはプロジェクトのマンネリ化を引き起こす可能性があります。

会議をより効果的に開くスキルとして、ファシリテーションスキルをご紹介させていただきます。ファシリテーション、聞きなれない言葉かもしれませんが、 いわゆる会議の「進行」のことで、会議のゴールに導くために、参加者が活発的な意見を出るように、テーマを設定したり、話を整理したりするリーダーの持つスキルのひとつです。

私は今までIT業界、テレビ局、新聞社、家電メーカー、自動車メーカー、音楽業界など多種多様な業界でイベントの企画会議から当日の進行まで、ファシリテーションの仕事をしてきました。

今回は会議に悩みを持った方の事例を基に、ファシリテーションスキルをご紹介させていただきます。

Q.ITベンダーに勤めるAさんのお悩み
「毎週の定例会議がマンネリ化しています」

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私の部署では毎週定例の会議があり、一人一人が今週の行動を報告し共有します。一人一人に対してマネージャーが質問し相談に応じているので、報告するころには、会議の時間が残りわずかになっています。最後はマネージャーが簡単にまとめて終わります。いまひとつ会議が進んでいる気がしないのですが、このままでよいのでしょうか。

A.結果のみを端的に報告してみましょう。

お悩みの共有ありがとうございます。まずは会議の目的を聞いてみるといいでしょう。推測するに定例の会議の会議は、マネージャーが各メンバーの進捗を把握するためなのでしょう。しかしながら各メンバーが一人一人報告するだけでは、わざわざ会議の形態をとらなくてもいいですよね。マネージャーは他のメンバーが相談したいことやノウハウを共有したい意図があるかもしれません。

まずは参加者が結果のみを端的に報告し、その後で、相談したいことやノウハウを共有する時間にしてみてはいかがでしょうか。報告する時間が少なくなってしまうので、会議だけでなく普段から小まめに報告を心がけたらいいと思います。

まとめ

  • 会議の目的をマネージャーに確認すること
  • 結果のみを端的に報告すること
  • 相談時間を別途設けること
  • 普段から小まめに報告を心がけること

8,568通り、あなたはどのタイプ?

Q.消費財メーカーに勤めるFさんのお悩み
「とにかく上司の話が長いです」

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商品企画の会議があるのですが、上司が一方的に発言していることが多く、企画というより上司の決定事項を聞かされている感じがします。こちらからアイデアを出しても、すぐに自分の話に戻されてしまうので、会議している感がありません。上司のアイデアを頭ごなしに批判できないし。どのようにすればいいでしょうか。

A.意見や同調ではなく、質問で対応する。

お悩みの共有ありがとうございます。きっとその上司はアイデアが豊富なアイデアマンタイプだろうと思います。そのアイデアも的外れでないので、頭ごなしに批判もできないのかもしれません。自分のアイデアに固執する傾向があるので、他のアイデアを出しても否定されるかもしれません。

それではどのようにすればいいのか。こちらから意見をするのではなく、様々な観点から質問をして相手に意見を出し切ってもらいましょう。特にアイデアを具体化する質問をすることが効果的です。たとえば「具体的な作業が発生しますか?」「それらの作業はいつまでに誰がやりますか?」「予算の上限はいくらくらいを想定していますか?」…etc 具体的な質問をしていくことで、想定されるデメリットやリスクや費用対効果が明らかになっていくので、上司も自らアイデアを軌道修正されるでしょう。

まとめ

  • 意見や批判するのではなく、質問を通じて相手の意見を出し切る。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

Q.製造メーカーに勤めるH部長のお悩み
「部下が積極的な意見を出してくれない」

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企画の会議のときに、部下に意見を求めるのですが、なかなか積極的に意見を出してくれません。意見が出ても、既存の延長線上のアイデアで、沈黙になってしまいます。部下が積極的に意見を引き出すことはできないでしょうか。

A.これはさっきの上司が一方的に話してしまうパターンと逆ですね。意見が出ないと空気が静かになって気まずくなることとお察しします。意見が出ても、既存の延長線上でしかないということは、考える前提や考えるための情報が不足しているのかもしれません。例えばいきなり会議室で会議をするのではなく、実際に想定するユーザーがいる場所に足を運んでみてから考えてみたり、会議にユーザーも参加してもらったりすることで、今までない気づきを得ることができます。

まとめ

  • 考える前提を変える
  • 考えるための材料・情報を増やす
  • 会議の場所を変えてみる

いかがでしょうか。ファシリテーションスキルというと、いわゆる会議の仕切り役というイメージがありますが、参加側でもファシリテーションスキルを発揮することができます。参加者全員のファシリテーションスキルがあがれば、きっと会議も進むはずです。

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【筆者プロフィール】羽渕 彰博(ハブチン)
1986年、大阪府生まれ。2008年パソナキャリア入社。転職者のキャリア支援業務、自社の新卒採用業務、新規事業立ち上げに従事し、ファシリテーターとしてIT、テレビ、新聞、音楽、家電、自動車など様々な業界のアイデア創出や人材育成に従事。2016年4月独立。

編集:鈴木健介
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