あなたの年収は平均以上?気になる40代の平均年収を調べてみた。

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 40代では管理職に就く人が増えて、役員となる人もみられる年代です。他方、結婚や出産を機に仕事を辞めた女性では、育児が一段落したことから、再び働き始める人も多いようです。40代の年収は、職種や学歴、雇用形態といった属性による違いで、どのような特徴があるのでしょうか。リクナビNEXTの2015年11月の新規登録者のデータをもとに、40代の平均年収についてまとめました。

40代の平均年収は495.2万円

 40代の平均年収は495.2万円で、30代と比較して約79万円アップしています。しかし、収入の上がり幅は、20代から30代と比べて小さなものとなっています。企業によっては、40代では大きく基本給が上がることはなく、役職手当の有無が年収を大きく左右することも影響しているのかもしれません。出産で一度仕事を離れ、子育てが一段落した40代で再び働き始める女性は、パートや派遣社員として家庭とバランスを取りながら就労することも多く、そうしたケースでは、以前働いていた頃よりも収入がダウンすることもあり平均年収を下げる要因の一つとなっています。

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40代の職種別年収ランキング

 40代では30代までと比較して、高収入を得られる職種の年収がさらにアップし、職種による年収格差が広がっています。

 1位の「投資銀行業務、M&A業務」は、20代から高収入を得られる職種として常に上位に入っており、平均年収は1308.0万円です。投資銀行では一般的な商業銀行とは異なり、M&Aのアドバイスや株式発行の引き受け業務を行っています。2位は「システムアーキテクト」はシステムエンジニアの中でも上位職種で、経済産業省の認定による資格試験が行われています。高度なIT技術を用いて、企業の経営方針に合った情報システムを構築する仕事です。3位は「アナリスト、リサーチ」の916.7万円で、アナリストには証券会社で企業の財務内容の分析を行う証券アナリストなどがあります。4位は、「MR(医薬情報担当者)、MS(医薬品卸販売担当者)、DMR(臨床検査薬情報担当者)」で897.6万円です。MRは製薬企業に勤め、自社製品の医薬品情報を医師などに伝える仕事、MSは医薬品卸売会社の営業担当者で、医療機関との価格交渉も行います。DMRは臨床検査薬の情報提供者です。5位は「CEO、COO、CFO、CIO、CTO、経営幹部」と経営に関わる職種で、893.6万円です。

 金融業界をはじめ、IT業界、医療品業界で、高度な知識を必要とする専門職が、上位に入る結果となっています。

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正規雇用の平均年収は、非正規雇用の約2倍!

 40代では正規雇用で働く人と非正規雇用で働く人の平均年収が、30代までと比べてさらに広がりをみせています。正社員として、正規雇用で働く人の平均年収は561.3万円です。一方、契約社員や派遣社員、アルバイトといった非正規雇用として働く人では、平均年収は256.3万円でした。雇用形態による平均年収の差は、約2.1倍にも及びます。

 40代では管理職に就く人だけではなく、経営幹部となる人もみられ、賞与の支給はないことが多いですが収入の面では高額になることも。ですが非正規雇用で働く人の場合は、大幅な昇給も期待しにくく、正規雇用で働いている人とは大きな差が生まれているようです。

大卒以上と平均年収の大卒未満平均年収には、大きな開きが

 40代では学歴による年収の差が30代までと比較して、さらに広がっています。大卒や大学院卒の学歴を持つ大卒以上の人の平均年収は、602.7万円です。これに対して、高卒あるいは、専門学校や短大卒などの四大卒未満の人では、396.7万円でした。40代では学歴による年収の差は、200万円以上にもなります。

 平均年収の上位に見られるような専門的な職種の場合、新卒を含む採用時に大卒以上の学歴を求められることも多く、金融系などの専門職では高度な知識が必要なことなどが要因として挙げられます。

40代後半の平均年収は、前半より約24万円高い

 40代になると、前半と後半との年収の差が小さくなってきます。40代前半の人の平均年収は486.4万円で、40代後半では511.3万円です。40代では基本給の上昇が緩やかとなり、大幅に年収がアップするのは、管理職や役員などのポジションに就いたときとなる傾向にあります。

 国税庁による「平成 26 年分民間給与実態統計調査」においても、40代の前半と後半での平均給与の差が、同様の結果となっています。40代前半では約457万円で、男性は564万円、女性は290万円、40代後半は約487万円で、男性は約629万円、女性は約290万円で、40代前半と後半の差は約30万円です。性別による年収の差は、後半でさらに大きくなり、339万円にも及んでいます。女性の雇用スタイルはライフイベントの影響を受けやすく、結婚や出産によって、女性は一貫したキャリアが形成しにくい環境にあることが背景にあります。

 40代では平均年収の上昇は抑えられてくるものの、職種や学歴、雇用形態による年収の差が、ますます大きくなっていきます。

画像:photoAC

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