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チャンスは「回転寿司」のネタのように巡ってくるものーIT業界の女帝・奥田浩美に学ぶ

今回は、リクナビネクストジャーナルではお馴染み、IT業界の女帝と呼ばれ、数多くの企業のスタートアップに携わってきた奥田浩美さんに、「だまっていても、チャンスが勝手にやってくる仕組みの作り方」について、教えていただきました!

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私の口癖は、「この瞬間にもチャンスは何万粒も降ってきている」です。

 

皆さんの周囲はどうですか?「そんなことないよ!」という方も多いかと思います。そして、日々周囲のFacebookなどを見ていると、羨ましいくらいチャンスに恵まれている人を見かけることもあるのに、なんだか自分の周囲にはチャンスがないなぁ…と思っているかもしれません。そんな方に私の著書「人生は、見切り発車でうまくいく」の中にも書いている「チャンスの回転寿司理論」についてご紹介しようと思います。

 

好きなネタが来たら、周りの人が教えてくれる

数年前のことです。あるセミナーの懇親会の席で参加者の女性にこう聞かれました。「どこに自分のチャンスがあるのか、いつそれがめぐってくるのか、全然見当もつきません。奥田さん、チャンスにたくさんめぐり会う方法って、あるんでしょうか?」

たまたまですが、ちょうど私の目の前にはお寿司の盛皿があったので、私は次のような話をしました。

 

「回転寿司にAさんとBさんとCさんと行ったとしましょう。イクラがAさんの好きなネタだと知っていて、美味しそうなイクラがレーンを流れていたら、『いま新鮮なイクラがきましたよ!』と教えてあげます。もしBさんの好きなネタがウニだと知ったなら、ウニが回ってきたとき、Bさんに『ウニが来ていますよ』と教えてあげます。同様に鯛好きのCさんに鯛を勧めます。」イクラやウニや鯛に例えましたが、いずれのネタも“チャンス”の比喩です。

 

常にこうした動き方を積極的にしていると、自分の好物……たとえばそれがマグロだとして、それが出てきた瞬間、たぶん3人があなたに

「奥田さん、マグロがきましたよ!」

「奥田さん、いま握りたてのマグロがきましたよ!」

「奥田さん、大トロっぽいマグロがきましたよ!」

といち早く教えてくれるようになります。

 

つまり、人の好きなもの、欲しい物を知っていて、それを教え合える仲間がいれば、自分の座っている場所から遠くに流れているお寿司も、死角を流れているお寿司も見えるようになり、いつの間にか自分の周りに好みのネタの教え合いをする人がどんどん増えてきて、さらにチャンスを得られる機会が増えてくるということなのです。 

よく言われる話ではありますが、チャンスや情報の多くは、人を介してやってくるものです。そのため、チャンスを求めるなら、必ず人との関係性を意識することが大切だと私は思っています。そして私はこれを「チャンスの回転寿司理論」と名付けています。

 

まずは、「相手にとっての“チャンス”」を見つけ、伝える訓練をしよう

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パーティー会場で、私に質問した女性が、「自分のチャンスがどこにあるのかわからない」と言ったように、人は自分に回ってきたチャンスにはまったく気付きにくいものです。逆に、自分以外にめぐってきたチャンスは客観的に見つけやすいものなのではないかと思います。

 

まずは人のチャンスを見つけて伝える訓練をしてみると、チャンスというものに敏感になり、世界が変わります。相手がどんなものを好み、何を必要としているかが見極め、それを自分のところで止めず、その人にちゃんと伝えていくことを意図的にしていくのです。そうすると、相手もあなたに同じように、「チャンスの到来」を教えてくれるようになります。

 

互いにチャンスを教えあっているうちに、死角にあるチャンスも教えてもらえるようになり、目をつぶっていてもチャンスにめぐり会えるようになります。つまり、自分の手の届かないところにあるチャンスを引き寄せる機会が増えるということです。

 

この場合、とても重要なことがあります。それは自分が好きなものを明確にしておくということです。自分が「マグロが好き」「タマゴが食べたい」と周囲に伝えておかないと、周囲もあなたが何が好きかがわかりませんので、あなたが欲しいネタの到来を教えてくれることはないでしょう。欲しいものがあるのなら、普段から、自分は何が好きなのかを言っておく必要があるのです。普段から、心の中の想いを口にしてみる、これが本当に大切な事です。やりたいことを本気で言葉にすると、チャンスが増えていきます。私はやりたいことは必ず「言葉」にすることを勧めています。

心の中の想いは言語化しないと目に見えませんし、耳でも聞こえません。どんなに想いが強くても、それを言葉にしないと周囲に伝わりませんし、周囲に伝わらなければ、共感してくれる仲間も集まりません。共感する仲間がいなければ遠くのチャンスを教えてくれるというようなことも起きてきません。

 

チャンスをシェアする仲間を増やすといっても、単に人数だけ大勢いればいいわけではありません。「誰」と、「どんな」方向に向かおうとしているか、幸せをもたらす仲間同士か?というのがポイントです。どんな志を持った人に味方になってほしいのか、これらを明確にして回転寿司を囲む。つまりどんな人に囲まれているのかを意識することはとても大切です。

 

たとえ話はわかったから、具体的どんなことが起きるの?というあなたへ。

私の最近の活動に繋がるお話をしましょう。私はすでに数十人の信頼できる仲間と回転寿司のレーンに座っている感じです。そのレーンのみんなに私がチャンスをシェアしたといっても大した話ではなく、何かの機会の情報をシェアしたり、その人の才能にあった情報を勧める、その程度のことで、例えばこんな感じです。

 「●●さん向きの起業コンテストがあるよ!」

 「●●さんにぴったりのプロジェクトで人を探していたよ!」

 「●●さんが探していた情報がブログにあったよ!」

 

こんな情報のシェアの繰り返しで、毎日小さな情報のシェアをいくつかやっているイメージです。そうすると、私が「こんな情報ないかな?」という瞬間に多くの人からメッセージが飛んできます。もっと具体的にはこういうことです。

 

高齢者のためのロボットが手に入った話

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今、私は鹿児島の過疎地域で、地域の課題解決に寄与する製品の共同開発の事業を立ち上げようとしています。特に高齢者とその周りの人々の声を、IT機器やロボットなどの製品開発に活かす仕組みづくりをしようとしています。そのキックオフの目玉として、鹿児島にロボットを連れて行きたかったのですが、すぐに手に入るわけがありません。でも「高齢者のもとにロボットを連れて行きたい!」といいう発信をしたら、いろんな人から一気に情報が入ってきたのです。その多くが「いつも奥田さんに与えてもらってばかりだからこういう時こそ役に立てれば」という言葉と共にもたらされた情報です。

 「知り合いがロボット持ってますよ、繋ぎましょうか?」

 「私、ロボットのPRやってますよ、関係者にお話し持っていきましょうか?」

 

結果的には、わずか数週間という期間でPepperを鹿児島に連れていくことができ、そこからまた新たなチャンスの交換が始まることになりました。詳しい活動はこちらのリンク先の私たちの活動報告を参照いただきたいのですが、プロジェクトの最高のキックオフとなったのです。

「共創のまち・肝付」始動! http://www.takaranoyama.net/2015/07/kimop-pepper/

 

この時に限らず、実は、この原稿を書いている今日も、

「奥田さんがやっているプロジェクトにぴったりの人がいるから連れて行きます!」

とチャンスのネタが舞い込んでいます。


なぜこんなにチャンスのネタが舞い込んでくるのか?その答えは明快です。私がその数十倍のチャンスのネタを周囲にあげているからです。

 

「クレクレ星人」ではなく「アゲアゲ星人」になろう

「ためになる情報を周囲にあげよう!」「他の人が喜ぶことをやってあげよう!」というスタンスの人ほど、多くの人とどんどんつながって、沢山の人に囲まれ、それに伴いチャンスを広げているものです。逆に、「自分ために情報をくれ!」、「こういうことをやってくれ」というタイプの「くれ、くれ」という人の周囲には人は集まって来ず、チャンスもなかなか訪れません。

 

あなたはどちらですか?

クレクレ星人になっていませんか?

 

「クレクレ星人」と「アゲアゲ星人」の人生のチャンスの違いは私の著書「人生は、見切り発車でうまくいく」に詳しく書いています。

 

よろしければお読みください。

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今回紹介した本

『人生は見切り発車でうまくいく 完成度30%で結果を出す!スピード仕事術』

著者: 奥田 浩美

価格:1,404 円

単行本: 240 ページ

出版社:総合法令出版(2014/7/2)

奥田浩美

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MacworldやWindows Wolrd、interop、Google Developer Dayをはじめとする数々のIT系大規模コンファレンスの事務局統括・コンテスト企画などを行う株式会社ウィズグループ創業者。2013年には株式会社たからのやまを設立。2014年より、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の未踏IT人材発掘・育成事業の審査委員を務め、若い世代の新たなチャレンジを支援している。これまでに携わったITイベントの数は300以上。のべ動員数は10万人以上。数億円規模のイベントをいくつも成功に導いている。近書に『人生は見切り発車でうまくいく(総合法令出版)』、『ワクワクすることだけ、やればいい!(PHP研究所)』がある。