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司法書士
インタビュー くわしく見る
司法書士は法律業務のピンチヒッターだ 藤吉 聡 さん(仮名)
PROFILE 藤吉 聡 さん(仮名)
年齢 28歳
学歴 法学部卒業
住まい 都内の実家(両親と同居)
趣味 ドライブ
職歴 教育系出版社に1年、司法書士事務所に3年半
座右の銘 可能性は無限
血液型 O型
星座 蠍座
職場の雰囲気は? 文化系 理科系 体育会系
あなたのタイプは? 文化系 理科系 体育会系 【年収】850万円
どんな仕事?
“町の法律家”として一般市民の法律業務を代行する
家を新築したり、土地を売買するだけなら、一般の人でもできるだろう。だが、その建物や土地に関して法律に基づいた手続き、つまり「登記」をするとなると一筋縄ではいかない。専門的な法律知識が必要とされるからだ。そんな一般の人にとって面倒な手続きを代理するのが司法書士の仕事だ。

「土地や建物など不動産を売買したときに必要な手続きを『不動産登記』といいます。また、新たに会社を設立したときなどにも登記の必要があり、『商業登記』と呼ばれています。この2つが主に司法書士が手がける業務になりますね。司法書士は個人や企業から依頼を受け、法律に基づいて必要な書類を精査した上で、依頼者の代理人として法務局へ書類を提出します。登記とは不動産や会社のプロフィール(所有者、所在、面積など)を公的なものにして、所有者の権利を保全し、取引の安全性を高めるために不可欠なことなのです」

登記の代理以外にも、時代のニーズに合わせて新しい業務も増えているそうだ。

「そのひとつが『簡裁代理権』で、簡易裁判所への民事訴訟手続きや即決和解手続きを代理で行ったり、当事者の相談に乗ったりします。また『成年後見』という業務もあり、認知症、知的障害などによって判断能力が不十分な人たちの不動産や預貯金を管理、保護するんです。私は司法書士という仕事を“町の法律家”だと考えています。一般の人々は法律的な知識がなく、主張できる権利や守るべき財産について適切な対応をとる事が難しいですよね。そうした人たちの権利や財産を保護することに司法書士の社会的意義があると思うんです」
「職業病だなぁ」と思うとき
相談されると黙っていられない
相談されると黙っていられないイラスト
些細な相談ごとも法律的に解釈して、深入りしてしまう。契約書がどうだとか私がしつこく詰め寄り、相談してきた人が引いてしまうことも…
求められる能力は?
煩雑な業務を的確にこなすため、
女性的なキメ細やかさが求められる
現在、司法書士試験受験者の25%が女性だという。この数字は、法律に関わるほかの専門職に比べてかなり多い。なぜ女性に人気なのか?藤吉さんは「司法書士の業務には女性的な資質を活かしやすいから」だと言う。

「登記の手続きは煩雑を極めます。不動産登記ならば、土地や建物の売買、相続、抵当権の設定や抹消。また商業登記では会社・法人の設立、合併、役員変更、支店の開設など法律に則って細かい作業が要求されるんです。大ざっぱでガサツな人にはできない仕事ですね。そこで女性的な細やかさや丁寧な仕事ぶりが求められるというわけです。また、相談に来る人の多くは金銭トラブルや相続問題などデリケートな悩みを抱えています。さすがに性別を変えることはできませんが(笑)、気難しい顔をした人よりも人当たりのよさそうな人が対応したほうが、相談に来た人は安心して話ができると思うんです。私自身、この仕事を通じてキメ細やかで柔和な性格になった気がします」
しかし、ある面では男性的な押しの強さも必要だと藤吉さんは考えている。

「今までの司法書士は待ちが基本。登記や相談の依頼があったら動く、というスタンスなんですね。でも、法科大学院ができて今後法律関係の有資格者が一気に増えて、待ちの姿勢では仕事が成立しにくい時代になっていくと思うんです。だからこそ積極的に企業や法人に働きかけることが重要になります。営業するには、自分の専門分野をより分かりやすくプレゼンする能力は必須ですよね」
この仕事のやりがいは?
困っている人を救済することが法律のプロとして一番の喜び
司法書士事務所も一般企業と同じように営利を追求しなければならない。利益をあげるなら、個人の依頼者よりも大企業を相手にしたほうがいい。しかし、やりがいということを考えると話は違ってくるそうだ。

「報酬面では企業相手の大型の案件のほうが既存のノウハウである程度機械的に処理できるという意味では割がいいんです。個人を切り離して、企業だけを相手にしている事務所もあるぐらいです。でも、法律の基本的な考え方は弱者救済、困っている人を助けてあげることです。司法書士の勉強をしてるときは、誰もがそんな志を持っていたはず。その原点に立ち返ると、やはり私自身は個人の依頼者を相手にしたほうが充実感は得られますよ」
この仕事を 漢字一文字で表現すると…
守
専門的な法律知識を駆使して、さまざまな手続きを代理するのも、個人や企業の権利を守ってあげるためなんです
ちなみに、藤吉さんにとってもっとも思い出に残っている案件は…。

「今までどんなに仲のよかった家族でも、財産が相当な高額な場合で相続問題になると揉めてしまう事もありますよね。しかも相続人を、戸籍を追って調査していく過程で実は認知された非嫡出子がいたりすると、問題はこじれにこじれます。ただ、どんな立場の人でも主張できる権利はあります。その方にしても法律的な知識がなく泣き寝入り状態だったんですけど、私がアドバイスをしてあげたことで得るべき財産を手にすることができたんです。彼から感謝の気持ちを頂いたときは嬉しかったですね」
FAQ 藤吉 聡 さんへの一問一答
Q1.この仕事に就いた(転職した)動機は?
A 法学部出身だったこともあり、法律関係の仕事がしたいと思っていたんです。ただ、社会人になってから司法試験を目指すのはキツイ。そこで1〜2年死ぬ気で頑張れば報われそうな司法書士の道に進むことにしたんです。
Q2.この仕事に就いて(転職して)よかった?
A 何より嬉しいのは、上司や会社に束縛されない自由業であること。前職が体育会系で縛りが厳しい会社だったから、余計に自由な空気が身にしみます(笑)。独立という将来が視野に入れられるのもメリットだと思います。
Q3.この仕事、どんな人に向いている?
A 細やかな仕事ができる人ですね。繰り返しますが、登記の手続きというのは本当に煩雑なんです。また、争いごとを目の前にすると仲裁したくなる人も向いているかもしれません。
Q4.これからこの仕事を目指す人へアドバイス
A 今後、法科大学院で学んだ弁護士等の有資格者が多数輩出され、さらに報酬基準がなくなったことで、この業界は競争が激しくなることが必至。自分の専門特化を明確に打ち出して、仕事をしていくことが大事になっていくと思いますよ。
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