応募書類に何年も前にとった資格でも書いていい?

優先順位をつけてPR!書くべき/書かない資格の判断

履歴書を書き進めるうちに、ふと手が止まるのが「資格欄」だ。「書けるような資格はあまりないけど、空欄はさすがにまずいな」「資格取得のために勉強中だけど、これってアピールになるかな?」など、悩みは尽きない。そこで企業の人事・採用担当者へのアンケート結果をもとに、企業側が考える資格の意義について紹介しよう。

2010年09月01日

ステップ1 採用担当が注目する資格の中身とは?

Q1:何年も前に取得した資格でも、応募書類に書くべき?

アンケートの結果、約4割が実際に仕事で役に立っていれば何を書いてもいいと回答。
そのほか、募集職種に関係のある資格なら書いてもいい、取得が難しい資格なら書いてもいいとの意見が続いた。
・「どの年代でどの資格を取得したかがわかり、本人の前向き度が判断できる」
・「キャリアを理解する上で、古い資格でも書いてあった方が参考になる」
など、資格取得歴や取得の動機を通して本人のスキルややる気を判断するケースが多いようだ。

Q2:勉強中&受験中の資格も、評価対象になる?

業種・職種に関わらず、すべて評価対象になると回答したのは約4割とトップ。
また応募する業種・職種に関係があれば評価対象になるケースも約3割あり、全体の7割は勉強中や受験中の資格も、評価対象になるとみている。
・「何に対して興味を持っているのかがわかるため、勉強中の資格もできるだけ記載してほしい」
・「勉強中の中身から、将来的なキャリアも考慮しながら面接で質問できるのでよい」

まだ取得していなくても、「勉強中」と書いてあれば心証は良くなるはず。しかしやみくもに何でもたくさん書いてしまえば、企業側から「取得してから書いてほしい」と思われて、逆効果の場合もある。大事なのは応募する企業が「結果だけを求める」企業なのか、「意欲を評価してくれる」企業なのかを見極めて、それに合う形で書くことだ。

ステップ2 この資格は書くべき?書かない方がいい?

次に、主要資格について書くべきかどうか、アンケートを行った結果が以下の通り。

普通自動車免許…82%が「書くべき」
理由
・直接業務と関係なくても、取得しているものはすべて記載してある方が総合的に判断しやすい。
補足ポイント
業務上、運転免許が必須な場合には、企業側がスカウトする際にチェックしているケースが多い。特に外出する機会の多い営業職などの場合、運転免許を持っているかどうかが、オファー対象者になるorならないの“わかれ目”になる場合も。

秘書検定3級…94%が「書くべき」
理由
3級でも、基本的なビジネスマナーを理解していると判断するケースが多い。
補足ポイント
秘書の職務について理解を持ち、初歩的な秘書業務を行うのに必要な知識、技能を持っていること、つまり新入社員に求められるレベルと同等と考えられるのが秘書3級に対する一般的な評価。秘書として実践的なレベルで評価されるのは2級以上となるため、あくまで秘書として応募するなら注意が必要だ。

簿記検定3級…76%が「書くべき」
理由
経理職以外の募集なら一般的な資格ととらえられるので、「基本的なお金の流れを理解している」と好意的にとらえる傾向がある。
補足ポイント
3級を取得している場合、財務担当者に必須の基本知識があると判断され、商店、中小企業の経理事務に役立つ。また経理関連書類の読み取りができ、取引先企業の経営状況を数字から理解できるようになる。営業、管理部門に必要な知識として評価する企業が増えているがその一方、経理職だと少なくとも2級以上が評価対象になるケースが多い。

漢字検定3級…67%が「書くべき」
理由
日本語力そのものを問われる場合は必須となるので、記載を望むケースが多い。
補足ポイント
この資格がないと業務ができないというわけではないので、重視する企業と重視しない企業が存在する。3級は中学校卒業程度の能力なので、日本在住者が取得してもあまり重視されない傾向が。しかし日本の滞在期間が短い方については、日本語の語学力レベルの参考になるので、重視されることがある。

このように、募集段階で「要普通免許」「簿記検定2級以上」など具体的に基準が明記されている場合を除き、基本的な資格は記載するべき。ただし「TOEIC400点」といったように、世間一般の判断基準に照らしてそのレベルに達していない場合は、マイナス評価になる場合も多いので注意が必要だ。「世間一般の判断基準」を理解するには、あなたが応募したい業種・業界に属する募集企業各社の応募基準を一通りチェックするのが有効な手段。そこから「この業界ならおおよそ、TOEIC500点以上あれば評価対象になるな」と分析・判断できるだろう。
一方、「スキーインストラクター」などユニークな内容であれば面接の際の話題作りに役立つこともあるので、積極的に書いた方がいいだろう。

ステップ3 資格を書く際の優先順位は?

基本的に資格は書くべきであるが、それにも優先順位がある。
1. 業務に直結すること
2. 取得難易度の高い資格

まずはこの順番に沿って、優先的に書いていこう。

業務に直接関係ない資格は、基本的にはあまり重視されない。しかし業務と関係がなくても、その資格にからめて面接で効果的な自己アピールできる自信があるなら、記載してもよい。
つまり業務に直接関係ない資格の場合、応募する企業側に一定の評価をしてもらえるのかよく考えた上で記載する・しないを判断するのが賢明だ。

(注記)
今回の記事は過去に実施した企業の人事・採用担当者へのアンケート結果を参考に、現状を踏まえ記事内容を再構成しています。
調査期間:2006年7月10日〜7月25日
有効回答数:企業人事担当/18人

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