ビジネスパーソン500人調査で見えてきた!

「運命の仕事と出会えてますか?」白書2012

あなたは、今の自分の仕事を「一生続けていきたい運命の仕事だ」と、声を大にして言うことができるだろうか?リクナビNEXTでは、500人のビジネスパーソンを対象に、「運命の仕事」との出会いについての調査を行った。あなたの今の仕事、そして未来について考えるきっかけにしてほしい。

2012年5月9日

500人が考える「運命の仕事」とは?

25歳から40歳のビジネスパーソンに対し、「運命の仕事」についてのアンケートを実施。
調査方法:インターネット上で実施(メディアパーク)
実施期間:2012年4月20日(金)から2012年4月23日(月)
調査対象:全国の25歳から40歳のビジネスパーソン
調査人数:500人(男性287人、女性213人)

500人のビジネスパーソンに聞いた
「運命の仕事」についてのアンケート

約4人に1人が「運命の仕事」に出会っている

今回アンケートを実施した500人のビジネスパーソンのうち、26.6%(133人)が現在の仕事について「運命の仕事」だと考えていることがわかった。
その内訳をみると、男性が287人中85人(29.6%)、女性が213人中48人(22.5%)ということで、男性のほうがやや多いようだ。
一方で、年齢が上がれば「運命の仕事」を見つけた人が増えるかといえばそうではないようで、「時間が経てば必ず見つかる」とはいえなさそうだ。

半数以上が5年以内に「運命の仕事」に出会っている

「運命の仕事」だと感じるまでの就業年数について聞いたが、もっとも多かったのが「1年以上3年未満」と「3年以上5年未満」という結果に。意外と早いうちにそう思っている人が多いようで、5年未満と回答した人が54.1%と半数を超えていた。
一方で10年以上かかったという人の割合は23.3%。10年以上経ってから、「今の仕事が運命の仕事だった」と気づく人が2割以上もいることを考えると、早い段階で「今の仕事はずっと続ける仕事ではない…」と見切ってしまうのは、非常にもったいないことなのかもしれない。

「25歳」「27歳」「30歳」に出会った人が多い

続いて、運命の仕事に出会った年齢について聞くと、最も多かったのが「25歳」と回答した人で、ダントツの22.5%。「27歳」も11.9%ということで多かった。今回は学歴や就業開始年齢については調査してはいないものの、大卒なら社会人経験3年、高卒なら7年程度となる「25歳」という区切りのタイミングで出会ったという人が多いようだ。Q2でも触れたが、社会人になってからそれほど時間がたたないうちに「運命の仕事」に出会った人が多いことがあらためてわかる。
大きな区切りという意味では、「30歳」と回答した人が多かったのも納得。20代での経験をふまえて、「30代からは『コレ』と決めた仕事で邁進していたい」と考える人が多いということだろう。

職場の上司や同僚、取引先との関係性の中で気づく人が多い

「運命の仕事」に出会ったきっかけについても聞いてみた。もっとも多かったのが、「難易度の高い仕事をやり切った経験」という回答。大きな不安の中で仕事と真摯に向き合い、その結果それまでに感じなかった魅力を発見したり、やりきった経験が自信となって、目の前の仕事の見え方が変わったということだろう。
「ある事業を撤退する際、その責任者を任された。それまでの仕事とは比べ物にならないほどの緊張感があり、責任も重大。その仕事をすべてやり遂げた時に成長を自覚でき、この仕事を一生続けたいと思った」(38歳・男性)
「自社製品のマイナーチェンジを担当することに。ふたを開ければマイナーチェンジとは名ばかりで、予算なし・納期も短い中でのフルモデルチェンジ。最初は無理だと思ったが、同僚やクライアントなど多くの人に支えられ、やり切った。今振り返れば、『こういう仕事をしたかったんだ!』という気持ちです」(40歳・男性)

特筆すべきは、「仕事で関わる人(上司、同僚、取引先など)」との関係の中で発見した人が多いということ。「期待される」「評価される」「言葉をかけられる」のそれぞれがまんべんなく票を集めており、合計すると4割以上を占めた。
「取引先から、『会社じゃなくて君に注文している』と言ってもらえた時」(36歳・男性)
「クライアントから『あなたでなくては困る』と言われた時」(25歳・女性)
「上司や先輩から『期待している』と直接言われた時」(男性・27歳)
「退社しようと社長に申し出た際、いかに自分が必要とされているか、期待されているかを説明された。その時の言葉を糧に、この会社で一生頑張ろうと心に誓った」(33歳・男性)

なお、「その他」と回答した人は以下のような意見だった。
「自分は不器用な人間だが、やってみたら順調に仕事をこなすことができ、嬉しくなって自信も持てるようになった。今の仕事を長く続けていきたい」(30歳・男性)
「入社10年目くらいから、周囲に頼られることが多くなったので」(35歳・女性)
「経験年数を重ねるにつれ、責任ある仕事を任され、意見を求められることが増えた」(男性・38歳)
「震災を機に、今の自分にできる仕事を一生通してやろうと強く思った」(女性・40歳)
などの回答があった。

「“好き”や“得意”がわからないから出会えない」と考える人が多い

ここからは、「まだ運命の仕事を見つけていない」という人へのアンケート結果を紹介。
まずは「運命の仕事」に出会えていない理由についてどう考えているかを聞いてみた。もっとも多かったのが「どんな仕事が得意なのかわからないから」。24.0%の人がそう思っていることがわかった。「どんな仕事が好きなのかわからないから」も16.9%ということで、運命の仕事に出会っていない人の約4割が、「最初から得意なこと・好きなことを見つけたい」と強く思っていることが見てとれる。運命の仕事に出会っている人の多くが、Q4で「困難を乗り越えた経験や周囲の影響によって、気づかされた(運命の仕事だと思うようになった)」と回答していたことと比較してみると、違いがはっきりしていて面白い。

一方、「日々の仕事が忙しくて、考える暇がないから」と答えた人も19.1%と多かった。「『一生続けたい仕事を見つけられるわけがない』とあきらめているから」と回答した人も約1割。そのほかには、「自分にはスキルが足りないから」(40歳・男性)、「何をやっても続かないから」(36歳・男性)、「運命など不要。ただ続けられればそれでいい」(27歳・女性)などの意見があった。

「運命の仕事」に出会うために、半数以上がインターネットで情報収集

「運命の仕事」に出会っていない人に、出会うために何か行動を起こしているのかを質問した。結果は、「行動を起こしている」と回答した人はわずか20.2%。約8割の人が、何も行動していないという結果に。

では、具体的にどんな行動を起こしているのか。複数回答の結果、最も多かったのが「インターネットで情報収集する」(52.7%)。年齢を問わず、多くの人が情報収集をインターネットで行っているようだ。「新聞・雑誌」「テレビ」と比較しても、その差は歴然。
「インターネットでひたすらいろんな情報を収集している」(29歳・男性)
「転職サイトに登録し、最新情報は常にチェックしている」(27歳・女性)

続いて多いのが、「友人と話す」(39.2%)。中でも「起業した友人に話を聞く」という意見が多かった。
「起業した友人と話して、経営者という視点からの意見をもらうようにしている」(女性・30歳)。
続いて、「自己分析をする」(29.7%)、「転職エージェントやハローワークなどでキャリア相談をする」(28.4%)といった回答。これは転職活動とセットで行っている場合が多いようだ。
「職業相談を通じて、自分の苦手な職業が何かを知り、自分に合った仕事に近づけるように努力している」(30歳・男性)
「転職サイトに登録。オファーを受けた企業には積極的に応募するようにしている」(男性・31歳)

ほかには、「SNSで情報収集する」という今の時代ならではの意見も。「SNSを活用していろいろな職業の人と交流し、知らない業界の話を聞いて自分を見つめ直している」(40歳・男性)などのように、SNSでの交流を仕事探しに活かしたいと考えている人もいるようだ。
それ以外の回答については以下のようなものがあった。
「初対面の人と出会うために、交流会を主催している」(男性・33歳)
「中学時代からの親友に、自分はどんな職業に向いているかを相談したり、長所・短所を聞いている」(男性・36歳)
「上司の客観的な目から見て自分にどの程度の能力があるかを、定期的に判断してもらっている」(女性・31歳)

きっかけは?満足度は?仕事へのモチベーションは?…
「運命の仕事」を見つけた4人の証言

【Case1】28歳で見つけた、営業職のAさん(29 歳・男性)

27 歳の時に、そう遠くない将来に彼女と結婚しようと決断しました。ただ、当時は収入も低かったですし、特に自分の仕事に自信も持てていなかったので、まずは一度がむしゃらに頑張ってみて、「自分はこれで一生食っていく」といえるようになろうと決めました。といっても、できることといえば目の前の仕事を必死に取り組むだけ。とりあえず先輩や上司には、「近々結婚したいので頑張る」と宣言し、今まで以上に責任ある仕事に関わらせてもらえるようにお願いしたんです。周囲も僕のやる気を買ってくれて、勉強のために大きな商談に同行させてくれたり、付き合いの長い顧客の担当に抜擢してくれたりと、チャンスを与えてもらいました。
今の仕事を「運命の仕事」だと思ったきっかけは、約半年後の査定面談で上司にかけてもらった言葉です。「お前のいいところは責任感が強いところ。その調子で後輩にもいい影響を与えてほしい」と直接言ってくれました。自分が認められたこと、そして期待されていることを痛感し、ものすごく嬉しかったんです。それ以来、仕事にも熱が入り、取引先からも「君のおかげだ、ありがとう」と言っていただくことが増えました。やっぱり、身近な人に見ていただけていること、そして評価してもらえることが仕事のやりがいを左右しますし、心底やりがいを実感できる仕事だからこそ、一生の仕事だと言えると思います。

【Case2】31歳で見つけた、ウェブマーケティング職のBさん(31歳・男性)

新卒時には憧れていたマーケティングの仕事に就くことはできませんでしたが、入社5年目、28歳の時にウェブマーケティングを担当する部署に異動できることになりました。その前にやっていた営業職に面白味を感じ始めたところだったので、チャンスをもらえた喜びと同時に、もうすこし営業をやりたかったという気持ちが半々。それでも、花形の仕事を任されるわけですから、精一杯楽しもうと頑張ることにしました。ところが、初めて経験をする仕事では上司や先輩に怒られてばかり。クライアントとの打ち合わせや会議の場でもなかなか発言させてもらうこともできず、自分の力のなさや役立たずな姿に苛立ちを覚えました。
そんな状況を打破しようと、週に必ず3冊は専門書を読んだり、仕事の後の時間や休日を利用してセミナーや講演会に参加してみたことが、自分を変えるきっかけになったんです。四六時中、マーケティングのことを考えてみて、その世界にどっぷり浸かってみる。仕事帰りや休日には積極的に街を歩いて、流行りのものに触れた感想をミーティングの場で発表してみたり。いきなり大きな仕事をしようと背伸びするのではなく、まずは小さなことで周囲に認めてもらおうと思うようにしたんです。
実際、今でも大した仕事もできていませんし、まだまだヒヨコです。だけど、こんなに無我夢中で努力できるのは、この仕事が好きで、もっとこの仕事で認められたいから。たくさんの職種を経験してきたわけではありませんが、仕事をするにあたってこんな気持ちになったのは初めてなので、きっとこれこそが自分にとっての「運命の仕事」なんだろうと思っています。

【Case3】37歳で見つけた、経理職のCさん(37歳・女性)

経理の仕事を始めたのは、実は消去法からでした。どちらといえば人見知りの性格で、社交性に欠けていると感じていたので、自分のペースでコツコツできる仕事ということで事務職系の中から選んだ仕事です。今の職場は経済学部の先輩に勧められるままに決めた、社員12人の貿易会社。入社以来15年になります。最初の3年くらいは覚えることが楽しくてそれなりに刺激のある毎日でした。しかしそれ以降は、毎月同じような伝票処理と給与計算をこなす変化のない仕事に、飽きを感じることも増えました。でもほかにできることもないですし、必要とされることは多かったので、居続けてしまって今に至ります。
そんな気持ちに変化が生じたのは、約半年前のこと。知り合いが事業を起こしたのですが失敗し、再就職に苦労しているという話を聞いたことがきっかけでした。最初は「私は仕事があるだけましだ」と思うだけだったのですが、よくよく考えてみると「なんだかんだいって15年間も続けられたということは、自分にとって居心地のいい、やりがいが持てる仕事だったということではないか」と思うようになったんです。
それからは、「変化がないのはつまらないことではなく、私がやるべきことをきちんと全うしているからスムーズに流れているんだ」と仕事に対する捉え方が変わりました。経理職として淡々と、トラブルなくやり続けること。これが自分にとっての一生続けるべき仕事なのかなと思っています。

【Case4】30歳で見つけた、ITエンジニアのDさん(34歳・男性)

30歳の時、自社で始めて取り組むECサイトの開発PLを任されることになりました。社内開発のため、企画そのものは数年前から立てられていたのですが、仕様書などはなかったため、最初の設計や各方面との折衝、開発担当の下請け会社との調整などを行うところからスタート。当時のプロジェクトメンバーは、私と入社2年目の後輩の2人だけで、ほぼ私一人で担当しているようなものでした。また下請け会社のサービスレベルが低く、何度も細かいチェックが必要になったり、サービス開始直前に仕様変更があるなど、不測の事態が続き、カットオーバーの予定日を1週間ずらすことにもなってしまいました。何日も家に帰れず、その状況を見かねて、社内でも「要領が悪いのでは」と非難されることもありました。
そんな約8カ月のプロジェクトでしたが、カットオーバーまでやりきることができたことが、ものすごく大きな自信になりました。その仕事に取り組む前に比べたら、技術に対する知識は雲泥の差ですし、責任感や後輩への指導の仕方も変わりました。一組織の人間ですが、「自分が動かなければ、形にならない仕事もある」ということを実感してからは、目の前の仕事すべてが「自分がやるべき仕事」と思うように。損得や面白い・つまらないといった判断をしなくなりました。与えられた環境下でできることをやるというのが、自分が一生続けていきたい仕事の仕方だと気づくことができました。それは3年経った今でも変わっていませんし、今後も変わらないと思います。

「運命の仕事」に“気づく”意識で仕事に取り組んでみよう

アンケート結果や、4人のインタビューを通じて見えてくることは、「運命の仕事」に“予想外のタイミング”で出会っている人がいるということ。そして、会社の同僚や家族など周囲の環境からの影響が大きいということだ。もちろん、一生懸命見つけようと努力することも大事だが、必死に探せば必ず見つかるものでもないのも事実。そこで大切なのは、きっかけや前触れに“気づく”ことではないだろうか。毎日、必死で働いているからこそ、当たり前になってしまって見えにくくなっている場合は多い。一方で、知らない情報を探しにいくなど、普段と違うアクションを起こすことでもたらされる発見は多いものだ。ただ「ないものねだり」をするのではなく、意識のスイッチを入れ替えたり、一歩でも思い切った行動をとってみることが、「一生続けたいと思える仕事」に出会うチャンスを広げるのではないだろうか。

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EDIT&WRITING
志村 江

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