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事務系スペシャリストの採用トレンド[09年12月〜]
企業経営の根幹を担う、事務系スペシャリスト。現状を打破し、攻めの経営を実現してほしいと、その活躍に期待する企業は多いものの、今の時世を受けて求人動向に変化はあるのだろうか?職種別の転職市場動向と求められているスキル、そして今後の見通しを、専門家に分析してもらった。
2009年12月 2日

ADVISER
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決算経験、契約締結、制度改革…専門性が問われる職種の需要は好調
<経理・法務・人事>
事務系職種の中でも、求人ニーズが高いのは経理職。四半期決算強化の流れを受け、決算経験の豊富な人や、海外まで含めたグループ経営の見直し需要で英語力のある連結決算経験者などが注目されている。「そのため、少なくとも経験3年以上の即戦力が求められます。最低でも月次決算、できれば年次を一人で締めた経験がほしいところ」(今沢氏)。今後もこの流れは続きそうで、「3月決算前に経験豊富な人材を確保しておきたいという企業は多く、少なくとも今年度中はこの傾向が続く見通し」(齊藤氏)という。
コンプライアンス(法令遵守)強化の流れから、法務職の需要も堅調。「今まで専任者を置いていなかった上場前後の成長企業が、法務部門を新設する動きがあります」(今沢氏)。また、「海外に進出して間もない、もしくはこれから進出をもくろんでいるメーカーなどが、体制強化のために採用に動くケースもある」(齊藤氏)といい、しばらく底堅い需要が続きそう。求められるのは、豊富な実務経験。「契約締結の実績が豊富で、特許申請や訴訟周りの経験もあればなお評価が高いですね」(齊藤氏)。
新規採用抑制のあおりを受けている人事職だが、採用業務以外のニーズは比較的堅調。「事業変革の必要性に迫られ、人事評価制度など制度面の立案や見直しを受け、制度策定の経験者が求められている」(齊藤氏)という。
企画系職種は、欠員補充か経験者のピンポイント採用がメイン
<経営企画・マーケ・総務・広報・内部監査>
一定のニーズはあるものの、もともと超即戦力のピンポイント採用がメインなのが経営企画・事業企画職。次の一手として、M&Aや新規事業の立ち上げを考えている企業が、同業務の経験者やコンサルタント経験者の採用に動いている。「幅広い専門性が求められるため、5〜10年の経験が必要とされるケースが多い」(齊藤氏)という。
マーケティング職は、経験者のみならず、同分野における経験のある営業職などが転身を図ろうとするケースも多く、競争が厳しい。「特に、一般消費財などなじみのあるBtoCビジネスに応募者が殺到する傾向があり、激戦状態。BtoB企業にも目を向けてみては」(今沢氏)。
総務職、広報職は、事務系職種の中では採用の優先度が低く、今は欠員募集が中心。新規採用ではなく社内の人員異動で賄う動きも強い。ただ、「総務は、拠点の統廃合や移転手続きなどの経費削減のプロや、海外拠点とやり取りできる英語力・調整力を持った人をピンポイント採用するケースがあります。広報なら、広報プラス管理部門系の経験がある守備範囲が広い人…例えば社内広報・社外広報両方を手掛け、IRも経験したことがある人などが採用されています」(齊藤氏)。
日本版SOX法(J−SOX:金融商品取引法)導入の動きを受けて一時期ニーズが高まった内部監査は、「採用一巡の反動があり、当面採用は縮小傾向」(今沢氏)という。
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- EDIT&WRITING
- 伊藤理子
- PHOTO
- 設楽政浩/田木菜穂子
- ILLUST
- さとうただし