タブレット、テレビ、自動車、レンジ、エアコン、ガジェット…

メーカーが変わる!シンプル化+「こだわり」の新戦略

日本メーカーのお家芸である「多機能」や「高付加価値」が岐路に立っている。世界市場での低価格商品に押され、近年始まってきたのが「シンプル化」だ。日本のモノづくりはどこへ向かうのか。4ジャンルに分けて解説する。

2013年4月17日

メーカー

メーカーの「シンプルモノづくり」は始まったか?

日本の製造業の得意技は、「多機能」や「高付加価値」とされてきた。海外製品にはないハイレベルな機能、細かな制御、豊富なオプションなどである。ただ、特に世界市場においては「値段が高い」という弱点があった。
それが今、思い切って機能を絞り込み、あるいは性能を特化させた、「シンプル化商品」が続々登場している。これらには低価格や使いやすさに加えて、デザインセンスに優れた製品も多い。「シンプルモノづくり」の時代は始まったのか。4つのジャンル別にウォッチャーに取材した。

白物家電 メーカー各社が投入する「シンプル白物家電」が加速

小さくて簡単、新機能も備わったオーブンレンジの登場

家電コンシェルジュ
神原サリー氏

シンプル化の時代は2〜3年前から始まりました。象徴的だったのは三菱電機のオーブンレンジ「ZITANG」。2011年5月に発売された4年ぶりの新製品で、多機能型からシンプル化へと大きく舵を切りました。
オーブンレンジはシャープの「ヘルシオ」のヒット後、スチーム機能、高火力、低温性、ヘルシー志向などの高機能化、多機能化、大容量化が始まり、十数万円という機種も出ていました。

しかし、アンケートからも明らかなのですが、ユーザーは何十、何百という調理機能を使いこなせていません。そこで「ZITANG」は逆を行ったんです。庫内を極限まで小さくして、トレーは1段のみ。オーブンを使うには余熱が必要ですが、このサイズですと一気に温度が上がるので、短時間で調理できるのです。

また、レンジからグリルへとリレーする機能は今までなかったもの。これまではレンジで下処理をしてからオーブン機能を使うなどでしたが、「ZITANG」ではレンジで火を通した後に、そのまま自動でヒーターで焼きつけに入るなどが可能です。しかも、ボタン3つの簡単な操作でOK。機能を絞って低価格化するだけでなく、操作性を向上させて、魅力的な機能も付与する。シンプル化製品の代表例と呼べますね。

安いだけじゃない、「引き算+α」がヒットの秘密

エアコンも人感センサー、音声認識、スマホ連携など多機能になり、省エネ機能と併せて大型化が進んだ家電です。2010年には省エネ基準が上がり、熱交換器がさらに大きくなりました。

そんな中、富士通ゼネラルが昨年発売した「ノクリア」のSシリーズは、「業界最小サイズ」を謳い文句にするほどコンパクトで、設置性を格段に上げました。
加えてその下のRシリーズは「フィルター自動お掃除機能」と「不在エコ」など、「このくらいあれば十分」という機能に絞り、価格を抑えています。私もお勧めの、かなりお買い得な製品です。

こうした傾向を私は、「引き算+α」と呼んでいます。機能を削って安価にするだけでは、新興国の製品と変わりません。メーカー独自の「きらりと光る技術」が+αで使われているから、ユーザーが購入するのだと思います。
多機能化や大型化からシンプル化への流れはあっても、他社がこうしたヒット商品の後追いをできないのも、同じ理由からでしょう。「これはウチしかできない」という独自技術に差があるわけです。

少人数向けの「コンパクト化」も進む、ぜひ愛着のある製品を

シンプル化とは多少別の傾向ですが、「コンパクト化+高機能」の製品が増えています。シニア世代の夫婦や独身者の増加で、ファミリー向けではなく少人数向けのニーズが出てきたからです。昨年から顕著になり、ヒット製品も生まれています。

2年前にパナソニックが発売した「プチドラム」は、小さいドラム式洗濯機で洗濯容量は6kg。1〜3人暮らしのユーザーがターゲットで、マンションサイズの小ささで人気になりました。他社も同様の洗濯機を発売し始めて、需要はまだまだありそうです。
掃除機もサイクロン型クリーナーのヒット後に多機能化が起こり、大型化していきましたが、女性にとっては重くて取り回しが大変なんです(笑)。そこで、ミドルクラスの小型サイズを各社が発売しました。ホースやヘッドを使いやすくするなど随所に工夫が見られます。

炊飯器も3合炊きなど少人数向けが出てきました。加えて1点特化型、例えば「炊き上がり」にこだわったような高級モデルが売れ筋です。
以前から小さいサイズの製品はあり、低価格でしたが、機能は十分ではありませんでした。今ヒットしているのは、「コンパクトなのに高機能」という製品です。

白物家電のシンプル化とコンパクト化は今後も進むと思いますが、省エネや節電機能はもはや当然のことですから、+αの魅力的な機能が前提となるでしょう。
私の希望は、使っていない時も愛着の湧くような製品。長く使う白物家電ですから、ユーザーが「道具」ではなく「パートナー」と思えるような製品を、メーカーのエンジニアに開発してほしいです。

自動車 シンプル化は世界の潮流、開発に生産に拡大が必至

中国、インド…新興国ではシンプル化+国別機能が特化

自動車ジャーナリスト
井元康一郎氏

自動車業界ではシンプル化が顕著です。各メーカーは「どれだけシンプルできるか」を競っているとも言えます。そのひとつはターゲットユーザー別の機能の特化で、特に新興国向けでその差が見られます。

例えば中国。フォルクスワーゲンやアウディはコストを切り詰めて価格を下げる一方で、自社の人気車種と似たクルマを現地生産しています。外見を重視して「見栄え」を気にする中国人向けの仕様です。こうしたクルマのブランドロゴは漢字ですが、「本物」の車種は欧文なので、すぐに見分けはつきますが(笑)。

一方、インドでは乗り心地、車内の広さ、エアコン能力に特化しています。エアコンは暑い気候からですが、乗り心地は舗装されていない道が多いことから。また、交通渋滞が多いので、車幅がせまいほど取り回しがよくなる。だから、コンパクトなサイズながら大人数が乗れるような車内の広い設計が求められています。

価格の安さでは、ルノーのグループでルーマニアに本拠地があるダチアが好例です。人件費の安さのほか、シンプル化によるコスト削減を進めています。インパネを極力一体化させて部品点数を減らすなどで、不都合の有無を検討して、多少耐久性が落ちても問題がないとわかれば、3つの部品を1つにするなどをしています。
ダチアに限ったことではなく、世界中の自動車メーカーは今、「その部品はなぜそんな形をしているのか」を疑うところから検討を始めています。

シンプル化で1点豪華主義を複数に、ハイブリッドにも波及

先進国向けも同様です。大ヒットしたホンダの軽自動車「N-ONE」には「プレミアム」がありますが、高級感のある上品な内装が特徴。まるでビロードのような手触りで、私も気にいっています。こうした部分はいくつもの部品を合わせていたものですが、可能な限り一体成型で部品を作り、コストダウンを図っています。

フォルクスワーゲンの「UP」は走りがよくて低価格。理由はいくつかありますが、ボディの構造がシンプルなんですね。例えばリアウィンドウは、後ろ部分を車外に押し出すスイング式。窓を上下させるためのレギュレーター(手で回すハンドル)をなくしたことで、部品点数だけでなく生産工程の手間や耐久性確保のための工夫など、かなりのコスト削減ができたはずです。

ダイハツの「ミライース」やスズキの「アルト」は小さくて、燃費がよくて、価格が安い。いわば合理的なお得感で人気ですが、「N-ONE」や「UP」のシンプル化は別のメリットを生み出しています。コストダウン以前は1点豪華主義だったのを、同じ価格で2点、3点と増やしているのです。

また、ハイブリッド車(HV)はそもそも機構自体がシンプル。大きな特徴は、機構が複雑で値段も高い変速機がないこと。その分のコストが不要になるのは大きいうえに、ほかの工夫もできます。
例えば、クラウンハイブリッドはガソリン車のV型6気筒3000ccから、直列4気筒2500ccにしました。ピストンが少ないなどでコストは減らせますが、エンジンの差から車内の騒音や振動が増えるはず。しかし、HVの発電システムでエンジンの回転数を抑えるなどの工夫をしており、私も乗車しましたが、あの巨体でそんな振動は感じませんでした。
HVはガソリン車に比べて多少高価ですが、シンプル化が進んで価格が同程度になれば、燃費のよさからも購入層は増えるでしょう。

生産工程のシンプル化も拡大、自動車業界で今後のカギに

このようにシンプル化は単にコストや価格を下げるだけでなく、新しいアイディアや付加価値を生み出す可能性を秘めています。部品点数が2万、3万ともいわれるクルマは自動車工学的にもシンプル化は重要であり、世界のメーカーでモジュール化生産という新しい試みが始まっているのはその極みでしょう。

ほかにも、モノづくりのプロセスを俯瞰して見て、作り方そのものをシンプルにしようとする動きもあります。部品セットのパターンが大、中、小の3種類あったら、以前はプラットフォームが3つあり、それぞれに専用設計をしていたのを、プラットフォームを共通化してひとつにするなどです。
自動車業界におけるシンプル化の波は、どんな形であれ今後ますます高まると思います。

AV機器1 テレビ、オーディオ、ガジェット…異なるシンプル化

テレビは機能が統一化、サイズと画質で選ぶ時代に

家電ジャーナリスト
西田宗千佳氏

テレビは製品というより、ラインナップがシンプル化しています。従来は1ブランドに10機種などあり、全部の機能が揃ったのは最上位モデルで、機能が少なかったり画質が下がるなどのミドルクラスが並び、ローコストモデルへと続いていました。

今では上から下まで機能は同じで、画面のサイズとパネルの種類(画質)の2つから選ぶようなラインナップが主流です。ただ、ローコストモデルに上位機種の機能、例えば3D機能はあっても、専用のメガネは付いていないなどがあります。購入者には上位の機能を欲しがらない人もいるので、下位機種ではあえてその機能を主張しないのです。

これは開発・生産工程のシンプル化とも呼べます。以前は10モデル中に4種類の基盤があり、4つのプラットフォームで開発や生産がされるなどでしたが、今はひとつが主でしょう。各プラットフォームにエンジニアを投入する人件費や総合的なコストを考えれば、プラットフォームはひとつで十分ですし、テレビはすでに儲かるビジネスではなくなりました。

今は、日本だけでなく韓国のテレビメーカーも苦しいと思います。なぜなら、こうしたラインナップのシンプル化の先駆けはLGやサムスンだからです。今後は日本のメーカーは東南アジアなどにテレビの開発拠点を移し、現地採用のエンジニアが開発から生産までの主力になるかもしれません。

手軽に高音質を楽しめるオーディオ機器は「音質」を追求

オーディオ機器においては、「音質への追及」というシンプル化が起きています。現在では音楽の聴き方が変わり、スマートフォンやタブレット、PCなどに音源を入れて、ネットワークを介して読み取り、ネットワークオーディオプレーヤーで再生するようになりました。PCにつなげるハイエンドスピーカーも売れています。
こうした機器には高価な製品もありますが、数万円で購入できます。以前は何十万円としたマニア向けのスピーカーと同じような音質を、デジタル化によって安価に手軽に聴けるようになったのです。

ヘッドフォンの進化にも注目です。まだならぜひ試してください。数千円のものでもスマホの付属製品などとは音が違うと、びっくりしますよ(笑)。そのため、5000円のヘッドフォンを試した人が「すごい!」と驚き、次に1万円の製品、さらに2〜3万円の製品へとグレードアップしていくケースもあるようです。
スピーカーの中でも特にヘッドフォンは、音質を決めるのは技術力というより、主にパーツや素材のレベルと工夫の差です。そのためこの市場は激戦区になっており、ヘッドフォンメーカーが揃ったイベントなども開催されています。

このようにスピーカーが売れているのは、ユーザーの「どんな音で聴けるのか」というマインドからでしょう。つまり、ユーザーが単純に「音」を求め、メーカーも多機能性より音を追求するという、需要と供給が共にシンプルなためだと思います。

スマホの登場で、ガジェットは機能も操作もシンプルに

ガジェット系は機能もそうですが、使い勝手がシンプル化され、面倒な操作がなくなってきました。例えば、運動や睡眠など1日のライフログを記録できるJawboneの「UP」。腕に巻くだけのリストバンドで、スマホにつなぐと記録が転送される仕組みです。

また、手書きメモをデジタル化できるキングジムの「ショットノート」。紙のメモですが、専用のアプリで撮影すると、ノートの四隅にあるマーカーを認識して、色やサイズが補正されて記録できます。どちらも、巻くだけ、写すだけという単純な操作です。

こうしたガジェットは、以前はすべての機能を単体に盛り込んでいました。それが現在では、スマホやタブレットと連携させて複雑な処理はこれらに任せ、データ取得の工夫など機能を絞って開発するようになりました。一方、扱いにくいとユーザーに好かれませんから、操作のシンプル化が当たり前になってきたのです。

ガジェット系は一般的に寿命が短いものですし、価格も安めです。すぐに飽きられたり、ヒットしないケースもあるため、スマホのような開発費、開発工程、開発期間を掛けるのは難しい。このため、今後も端末とガジェットとの機能の切り分けは進むと思います。
今後はガジェットだけでなく、AV機器全般で「複雑系」と「シンプル系」に分かれて開発、商品化がなされていくかもしれませんね。

AV機器2 タブレット、デジカメ…操作と機能がシンプルに

タブレット戦争は自社サービスとの連携でシンプル操作

株式会社Impress Watch
AV Watch編集長
臼田勤哉氏

タブレットは世界中の各社が発売し始めた段階ですが、低価格製品と高付加価値製品の切り分けが難しいと思っています。
アマゾンの「Kindle Fire HD」やグーグルの「Nexus」は1〜2万円台からあります。この価格設定は、アマゾンはハードウェアではなくサービス事業で利益を出そうとしており、グーグルはAndroidを浸透させるためのツールととらえているためではないでしょうか。

一方、ハードウェアで儲けるモデルの筆頭はアップルの「iPad」。ブランド力があり、アプリやコンテンツストアも充実しています。こうした大国同士のシェア争いの中で、日本のメーカーはどう動くのか。NTTドコモは自社のスマートフォンユーザーを対象とした「dtab」を発売し、ソニーや東芝はタブレットと自社製品のレコーダーとの連携を強めています。

始まったばかりですから結果はわかりませんが、シンプル化という意味では、購入してすぐに使える「操作のシンプル化」が見られます。自社サービスとの連携があるので、簡単な操作でコンテンツをダウンロードできたり、別の機器と接続できるなどです。
ただ、各社とも機能は揃ってきており、これという差は感じられません。そのため、価格に加えて感覚的な使い心地、フィット感や持った時のバランスなどが決め手になっていくのかもしれません。

また、今後はタブレットやスマホとテレビとの融合が始まると思います。これらをコントローラーにしてテレビでネットのコンテンツを見たり、テレビから録画した動画をタブレットで閲覧するなどです。
ただ、タブレットは別にしてもテレビ、スマホ、あるいはレコーダーも広く行き渡っており、多くのユーザーはおおむね満足しているようです。そんなユーザーを刺激させるような次の一手を、メーカー各社は模索しています。

カメラ文化を育てたデジタル一眼、アクションカメラで新市場

デジタルカメラはコンパクトデジカメが販売台数を落とす中、ミラーレスを含むデジタル一眼カメラの売れ行きが好調です。コンパクトデジカメはスマホや携帯電話のカメラ機能に顧客を取られているものの、趣味で一眼カメラを持つユーザーは増えており、こうした傾向にフィットした製品が売れています。ここにシンプル化の波が見えます。

カメラを「撮影する機器」として高精細へと画質をシンプルに向上させて、プロ仕様とは違ってボタンなどの操作をわかりやすくする。スナップ写真を撮るならスマホでいいが、それ以上を目指すユーザー向けのシンプル化です。加えて、各社独自の技術や機能が付加されています。

ハイエンドなコンパクトデジカメも各社が発売していますが、こちらもシンプルな機能、高精細な画像、コンパクトなサイズなどとともに、ユーザーの心をくすぐるような「趣味としてのこだわり」を加えています。
テレビが情報を受け取る受動的な製品とすれば、カメラは自分から動いて撮影する能動的な製品。こうしたカメラ文化を支持する人が増えているのは、メーカーサイドの努力もあると思います。

また、「アクションカメラ」という新ジャンルを作ったGoProの製品は、シンプル化の成功事例と呼べるでしょう。超広角で動画が撮影できる小型カメラで、クルマ、バイク、自転車の車体だけでなく、スノーボード、サーフィン、ダイビング、スカイダイビングなどの時に体などにつけて動画を撮影します。こうした臨場感のある作品を動画サイトに投稿したり、SNSでシェアして楽しむユーザーが市場を作りました。
アメリカのベンチャー企業がシンプルに「こんな撮影がしたい」と製品を開発し、機能を積み上げて、マウントやアクセサリーが開発され、バリエーションが増えて、新しい市場が生まれたのです。

今では他社も参入していますが、当初この分野は「GoPro」と言われ、今でもそう呼ぶ人が多くいます。スマートフォンが当初は「iPhone」、タブレットが「iPad」と呼ばれたのと同じで、今までにない製品だったことを物語っています。
今後も特定の機能に注力した魅力ある製品が登場し、新しいカテゴリーを開拓してほしいと思っています。

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