組織構成、社内評価、仕事の達成感、キャリア展望…

SI VS Webエンジニア働き方比較チェック

同じIT業界の中でも仕事の目的や働き方、人間関係や人生観などさまざまな面で違いがあると言われているSIとWebの両業界。今回、双方の違いをさまざまな視点から検証することで、改めて両業界で活躍するエンジニアの特徴を比較したい。

2013年2月6日

はじめに 今回の「SI」「Web」の定義

今回、システムインテグレーター(以下、SIと表記)とWebアプリケーション開発業界(以下、Webと表記)の両業界やそこに勤務するエンジニアを比較していくわけだが、実は明確にSIとWebを線引きするのは難しい。
SI:B to B主体で業務系の各種システムを客先、もしくは受託で開発して納品する
Web:BtoC主体で、自社開発によるサービス・アプリを開発・リリースする
といったようなイメージだが、SIでも自社開発による業務系パッケージソフトを開発することもあれば、BtoB向けのサービスを開発しているWeb企業もある。
ただ今回に限ってはおおよそ先述したような形で両業界を定義して話を進めたい。

仕事の目的・進め方・やりがい・プライベートetc. SIとWeb徹底比較

まずSIとWeb、両業界に対するイメージに関してWeb/SI両エンジニア5名への取材、また20名弱のエンジニアへのアンケート調査を通して、仕事の目的や進め方、やりがい、キャリアプラン、勉強、プライベートまで数々の項目別に意見をうかがった。その中から両者の特徴の違いが明確に表れた項目をピックアップして紹介していきたい。

ビジネスにおける金銭感覚

Webに関してはソーシャルゲームやアプリ開発者を中心に、不特定多数のユーザーがどれだけ自分の開発したアプリに対してお金を払っているのかリアルタイムでわかるので、お金や利益に対する意識が自然と高まる傾向にあるようだ。
一方、SIではプロジェクトチームとして顧客の要望に沿ったシステムを作っていくため、特にリーダー以外のメンバーの、自分が生み出す利益に対する感覚が生まれにくい傾向がある。

組織構成と社内評価

Web業界では明確な上司・部下というポジションが設定されずに、企画発案者がリーダーになるなど、臨機応変に組織体制が変化していく傾向にある。一方、SI業界ではいわゆるピラミッド構造型の組織体制を維持している。
また資格を取得することによる評価がかなり明確なSI。それに対し純粋に仕事のパフォーマンスによってもたらされた、目に見える成果によって評価される傾向にあるWeb。ここでも両者の違いが浮き彫りになった。

仕事の進め方

特定の顧客の要求するシステムやサービスを提供する、という比較的明確な目標があるSIと、純粋に面白いもの・いいものというように漠然とした目標を追求し続けていくWebという違い。
またその日その日のスケジュールを自分自身で設定して主体的に動いていくWebと、プロジェクト単位であらかじめ設定されたスケジュールに沿って仕事を進めていくSI。しかし顧客によってはスケジュール変更が多々発生し、振り回されて予定通りに進まないケースも多い。

今後のキャリア観

とにかく自分がいいと思うことを全力で取り組むことで、今を楽しみたいと考える傾向があるWeb。一方、安定志向型で顧客のためにじっくり腰を据えて中長期的な視点に立って取り組んでいきたいSI。また比較的20代の割合が多いWebと30代以上の割合が多いSIという年齢構成の違いも、今後のキャリアを考える上で少なからず影響しているようだ。

仕事とプライベートの境界線

仕事とプライベートを明確に区分けするかしないか。これは個人個人の価値観による違いもあるが、仕事もプライベートも1つのテーマに対して楽しみながら取り組むWebと両者をきっちり切り分けるSI、両業界ならではの特徴を反映しているケースも多いようだ。

得られる達成感で違う、仕事のやりがい

自分が好きなテーマに取り組んで成果を出すことにやりがいを感じるWebと、あくまで顧客に満足されるシステムを作ることで喜ばれるやりがいを得るSI。基本的にはこの2つの特徴が今回、改めて浮き彫りになった。

今回のヒアリングから見えた、一般的なSIエンジニアとWebエンジニアのイメージ

これまでの内容を元に、SI・Webそれぞれの業界で活躍する標準的なエンジニアのタイプ・志向をまとめてみた。
もちろん、上記で挙げた内容はあくまで今回に限って浮かび上がってきたもので、これに当てはまらないケースも多々あるはず。しかし今回浮かび上がってきたSI・Web両エンジニアのイメージは、今後のキャリアを考える上で一つの参考になるだろう。

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