ビジネスパーソン生活実態調査2005
分析編 「収入が上がれば生活もリッチに」ウソ・ホント?!
年収満足度と自由になるお金の関係 | 既婚・未婚別年収満足度 | 年収に満足・不満足な理由 | コラム
年収が高くなると給与満足度や自由に使えるお金も高くなる?
年収ごとの給与満足度と自由に使えるお金とに関連性があるのかどうかを見ようとしたデータ。一番の注目ポイントは、300万円以上400万円未満のグループの自由に使えるお金の平均値が、400万円以上600万円未満のグループと比べて、単純に比例せず高くなっているということ。400万円以上600万円未満の層が結婚や転職など生活に変化の出るグループであるとすると、その影響も考えられる。次の「やっぱり未婚者のほうがリッチ?」で詳しく見てみよう。
やっぱり未婚者のほうがリッチ?
既婚者、未婚者、それぞれの給与満足度を、年収ごとに分けて集計。すると、同じ年収グループでは、300万円未満の層を除いて、未婚者のほうが既婚者よりも年収に対する満足度は高い、という結果。ちなみに全体では未婚者:既婚者の比率は2:1だが、500万円以上の年収グループから2:3と未婚者よりも既婚者の割合が多くなっている。
給与に対して満足・不満足?どうしてそう感じる?
全体としては、やはり「不満」と感じている人の方が多いという結果となった。その理由としては「自分が正当に評価されていないと感じる」、「自分の能力であればもっと稼げるはず」など自分の提供するスキルに対して見合った額ではないとする意見が多かった。一方、満足な人は理由として「普通に生活していける」「安定しているから」という生活に対する安心感や充実度をあげる傾向があった。
年収に満足な人の理由 400万円未満 400万円以上600万円未満 600万円以上
楽な仕事の割に給料が良すぎる。
現在のスキルと比較すると高く思う。
生活していく上で十分な金額であると思うから。
年齢を考えると、妥当でしょう。
今の給料で困った事もなく貯蓄もできている。
月1は外食、月1はレジャー等、年1は温泉旅行位、誕生日にはプレゼント・・・十分生活出来る。土日祝日休み、有休は自己都合で取れる事を考えれば優遇されている方だと思う。
住宅補助のおかげでよい家に住めているから。生活も普通にできるから。
時間的にはかなりきついが仕事にやりがいもあり、年収としてもかなり恵まれた金額をもらえていると思う。
安定しているから。
計画的に貯蓄もでき、余裕のある生活が送れている。
年収に不満な人の理由 400万円未満 400万円以上600万円未満 600万円以上
友人と比べるとずっと収入が少ない。
時給にするとアルバイト並で、派遣や契約社員の方が稼げるので、苦労して正社員になった割には納得いかない。
勤務時間などを考慮すると割に合わない。
家賃や生活費を払うだけで精一杯。
仕事への取り組みの割に少ない気がする。贅沢をしたいわけではないが、もっともらえてもいいと思う。
今後のマイホーム購入や育児を踏まえて考えると、十分な収入とは言えないため。
残業をしない場合の手取額では正直やっていけない。
もっと稼げるはず。
転職エージェントに登録していますが、そこで提案されるポジションは大体今の年収以上だから。
ほぼ残業時間で稼いでおり、基本給だけでは少ないから。
コラム:年収満足度と転職意向の関係は?
 いま転職するとしたら、その理由に近いのはどれ?
転職をする理由のランキングとしては、年収に関係なく「年収を上げたい」という回答がトップ。以下「やりがい」「スキルアップ」「自由度」などが続く。印象的だったのは、全体で9位の「新しいことに挑戦したい」という理由が、年収700万円以上のグループでは4位、と高かった点。金銭的な余裕があると、新しいことに挑戦してみたい、と考える余裕や向上心も生まれるのかもしれない。また年収300万円未満のグループでは「スキルアップ」「専門知識・経験」「新しいことへの挑戦」などが下位に並ぶ。この層では「そもそも給与が少ない」という不満が一番多く、転職するならまずは年収をアップさせたい、という思いと直結しているのだろう。
 年収ごとの給与満足度と、転職意向の相関は?
全体的に年収が上がるに従って、その満足度は高くなる傾向にあり、またそれに反比例するように、転職したい気持ちが低くなっていくという結果。年収600万円以上700万円未満で転職意向が高くなるのは、集まったコメントから見ると、自分の能力に自信があるからこそ現状に満足しない、という意識の表れと推測できた。
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【調査概要】
「あなたの仕事と生活実態について」アンケート(2005年・リクナビNEXT編集部)を実施、作成

※算出方法について
「年収」…人数ボリュームのある300万円〜700万円の層を100万円ごとに区切り、前後の層とあわせ6グループ分割
「年収満足度」…5段階評価で回答を得、それぞれの段階に点数を割りあてて平均値を算出
「自由になるお金」…1カ月で使用する生活費の内、趣味・自己投資・交際費として使っているお金を合計して算出
「貯蓄金額」…現金とその他資産(株式、信託など/固定資産は除く)を合計して算出
「転職意向度」…4段階評価で回答を得、それぞれの段階に点数を割りあてて平均値を算出

※数値は下記のように表記
割合(%)…小数点以下を四捨五入して表記。そのため合計が100(%)にならない場合あり
実数…小数点第二位以下を四捨五入して表記

有効回収サンプル数:1075名
対象:20〜35歳の正社員
調査期間:2005年1月17日〜1月31日、2月4日〜2月7日

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