実録 求人魂!知られざるエンジニア採用の舞台裏 Vol.29 |
|
端末開発〜クラウド構築を担い、 |
|
昨年から日本でも急速に拡大している電子書籍市場。さまざまな企業が参入し群雄割拠の状況の中で、電子書店サイトの運営からメーカーとのアライアンスによる新機種へのビューアアプリの提供、さらには大規模なクラウド構築まで独自のポジションで市場を開拓しようとしている企業を紹介したい。 (総研スタッフ/山田モーキン) 作成日:11.09.15
|
【今回の求人魂】 トッパングループの巨大なネットワークをバックに今年誕生した、電子書籍市場のニューフェイス
今回紹介企業 |
株式会社BookLiveは今年設立されたばかりの電子書店サイトを運営するベンチャー企業だが、単なる電子書店サイト企業ではない。昨年まで「ビットウェイ」という凸版印刷グループ内でのデジタルコンテンツの開発や流通の構築を担う企業に属していたメンバーが、電子書籍配信プラットフォームの構築や配信ソリューションの実現に特化した集団として独立したのだ。 |
【求人背景】スマートフォンと読書端末の普及による電子書籍市場の拡大に合わせて、本格的なエンジニア採用をスタート
株式会社BookLive
執行役員
プラットフォーム事業本部
本部長
野淵大輔氏
「当社では現在、トッパングループからの出向者や協力会社の常駐スタッフも含めて約90名のスタッフが在籍していますが、その3分の1がエンジニアです」と語るのは、株式会社BookLiveプラットフォーム事業本部長の野淵氏。
現在は、前身のビットウェイからのメンバーと、トッパングループのメンバーが中心に活躍しているBookLiveだが今期、20名程度のエンジニアを積極的に採用していくという。その理由について、野淵氏は「電子書籍市場の急速な拡大に伴う、新技術やサービスへの対応」を挙げる。
「昨年あたりから日本でも、アップルのiPadのような電子書籍に適した端末が普及し始めたことに加え、iPhoneやAndroid搭載のスマートフォンが急速に普及してきたことで、電子書籍のニーズも一気に拡大してきました。そこで重要になってくるのが、新技術への対応。スマートフォンなどの端末は頻繁にOSがバージョンアップするなど非常に変化が激しいため、そうした新技術の波に乗り遅れないために新しいアプリ開発やインフラ構築を積極的に展開していく必要があります。そこで多くのエンジニアの力が必要になってくるわけです」
【求人魂1】電子書籍向けアプリ開発からクラウド導入まで、幅広い領域に携われるチャンスがある
先ほどのBookLiveの紹介で、同社が「トッパングループの強力なネットワーク」と「電子書籍に特化した高い技術開発力」によって、同業他社とは違うポジションで事業を展開できる強みについて触れたが、その具体的なケースとして挙げられるのが「書店サイト&アプリ」「クラウド」などの領域で活躍できるチャンスがあることだ。
「書店サイト&アプリ」では、先ほど紹介したマルチビューアの開発のほか、書店サイトの新機能開発や、必要があれば新しい電子書籍表現を実現するフォーマット規格の開発さえ行うことになる。「他社のソリューションを導入するだけではなく、他社に先駆けて、電子書籍を買いやすく、読みやすいものにする自社の武器となる機能の開発をしてもらうことになります。」(野淵氏)
そして注目すべきポイントが、「My書庫」と呼ばれる独自のクラウドサービス事業。
自分の部屋にある本棚と同じように、クラウド上に自分専用の書庫を設置、BookLive!をはじめ他の提携電子書店サイトで購入したコンテンツを保管・管理しながら、PCをはじめタブレット端末やスマートフォンなど、どんなデバイスでも自由に閲覧できるインフラを構築しようとしているのだ。
「これは単に当社のインフラ環境を強化するということではなく、将来的に重要な社会インフラとなるものであるともいえるのではないでしょうか。膨大なユーザ・データを、高速かつ安定的に取り扱う技術が求められます。」
BookLiveのサービスコンセプト 「マルチデバイス対応」&「クラウド上のMy書庫」を実現するために、これら3つの領域で独自の事業を展開しているのがBookLiveの大きな特徴だ
【求人魂2】エンジニア自身が積極的に企画を出し、新しい領域に挑戦できる環境がある
総合電子書籍ストア「BookLive!」公式サイト。マンガ・書籍・写真集などに加え、雑誌も積極的に配信している。
このように「書店サイト&アプリ」「クラウド」の領域で、それぞれ最先端の技術やサービスを開発する業務に携わるチャンスが、BookLiveのエンジニアにはある。だが、クライアントや上司から言われたことだけをこなすのであれば、どんなに魅力的な業務でも意味がない。
「その点、当社は凸版印刷という巨大グループの中でもベンチャー的な組織風土がある企業ですから、エンジニア自身がクライアントや自社内の会議で企画を出すことは、ごく普通のワークスタイル。逆にこれから入社される方には、われわれにはない知識やアイデアをどんどん発信してほしいですし、良いものは実現していきたいと考えています」
こう野淵氏が語るように、自ら考え、提案できるチャンスがある上、電子書籍自体がビジネスとしてまだまだ発展途上の市場であるから、アイデア次第で大きなビジネスに結びつくチャンスが十分にあることも、特に企画・ビジネス志向の強いエンジニアにとって魅力的に映るだろう。
【今後の展望】“電子書籍市場ナンバーワン”を目指してウェブ・アプリ・インフラエンジニアを積極的に採用していく
「電子書籍市場でナンバーワンになる」と語る野淵氏
今期20名程度のエンジニア採用を予定してるBookLiveでは、1.電子書籍ストアのWebサイト開発 2.電子書籍アプリの開発 3.クラウド化を含めたサーバ・ネットワークのインフラ設計構築 の3職種でプロジェクトリーダーやSEとしてそれぞれ採用を展開していくという。
基本的にはどの職種も、電子書籍に限らず一般的なキャリアが3年以上あれば、若手エンジニアであっても問題ない。さらに3年ほどリーダー経験があればリーダークラスとしての採用も可能だ。しかし、BookLiveが経験以上に重視しているのは、電子書籍という新しい市場を開拓していこうとする意欲を強く持っているかということだ。
「新しい挑戦を積極的に仕掛けて市場を開拓していける電子書籍市場は今、エンジニアが活躍できるまさに絶好のタイミング」と語る野淵氏の言葉通り、新しい技術を実践する場が盛りだくさんな環境は、フロンティア精神に満ちたエンジニアにとっては十分魅力に映る。
電子書籍市場ナンバーワンを目指す同社で新しい挑戦をすることが今後、世の中にさらに大きな価値をもたらすかもしれない。
このレポートの連載バックナンバー
実録 求人魂!エンジニア採用の舞台裏
転職する側も必死なら、採用する側も負けてません。優秀なエンジニアの採用に知恵を絞る採用企業のアツイ姿をリポート。採用活動の舞台裏を公開します!
このレポートを読んだあなたにオススメします
3,500万人超「LINE」、月間65億PV「DECOLOG」
激増する通信インフラを支えるエンジニア舞台裏
この1年で爆発的に普及したスマートフォン。その普及に比例してアプリ開発も活況を呈しているが今回注目したのはインフラ領域…
業界の つわものどもが ぶっちゃける
クラウドは脅威?愉しみって?サーバエンジニア座談会
「後は任せた!」などと言われてシステムを保守・運用するサーバエンジニア。リリース後の改修がなぜか当然のように行われるIT業界にあ…
クラウド事業、スマートフォン業務改革、グローバル需要etc.
ソフトバンクテレコムが、エンジニアの大量採用を開始
ソフトバンクグループがグループ全体で400人規模のエンジニアを積極採用する。中でも日本企業のアジア進出に伴うグローバル…
定時帰宅の環境づくり、スクール運営でキャリアアップ支援
企業も必死!技術者争奪戦☆あの手この手で挑む舞台裏
以前から他の職種に比べ、エンジニア採用の難易度は企業側・応募者側双方にとって高い傾向があった。しかしここ最近、特にそうした動きが…
実録 求人魂!知られざるエンジニア採用の舞台裏
BPO&最先端クラウドビジネスで年間100人採用開始
ここ数年で大きな盛り上がりを見せているクラウドビジネス。今回紹介するのは、優良顧客との強力なパイプを持つBPO事業をベースに、6…
広める?深める?…あなたが目指したいのはどっちだ
自分に合った「キャリアアップ」2つの登り方
「キャリアアップしたい」と考えるのは、ビジネスパーソンとして当然のこと。しかし、どんなふうにキャリアアップしたいのか、…
あなたのメッセージがTech総研に載るかも