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● 一の重のメインオブジェは「日の丸ジェット」に決定 | |||
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エンジニアおせち2009年版のメインを飾るオブジェは何にすべきか……いろいろと候補を挙げてみたが、ここはひとつ、あえて重厚長大系の分野から、現在開発中の日の丸ジェット(三菱重工業が開発を進める日本初の国産ジェット旅客機「MRJ」)を取り上げてみた。胴体は人参の甘煮、尾翼はサラダ大根で製作。いちばんの課題となったのは、主翼の部分である。何で表現するかと材料を見ているうちに、「そういえば数の子って、飛行機の主翼に使われる層流翼断面に似ているよね!!」と思い立ち、数の子を切って後退翼を表現することにした。さらに、主翼上にイクラで日の丸をあしらってみた。仕上がりは……う〜ん、まあ何とか飛行機に見える(よね!)。ただ、作り終えてから、MRJの水平尾翼はT字でなく、胴体に付くことを思い出したorz。飛行機をシンボリックに表現したと言うことでご容赦のほどを。 |
ワタクシがオブジェを製作しているあいだにも、関洋子は一流料理学校で磨いた(?)という腕前を発揮し、海老の姿煮、イカの松かさ焼き、ひねりこんにゃく……と、おせちに欠かせないコンテンツをどんどん仕上げていく。ワタクシは、それらの切れ端をどんどんつまみ食い(笑)。基本的には関東、関西混合型のおせちだが、煮しめは薄口しょうゆベースで、高野豆腐を具として準備するなど、自他共に認めるバリバリの大阪人である関の趣向が強く反映されている。きれいな四角に煮上がった高野豆腐を見て、ふと「この形を流用して何かを作れないかな!?」と、創作意欲がわいた。 |
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● 次は薄型ディスプレイ作成に挑戦! | |||
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四角のハイテク製品といえば、太陽光パネル?パソコン?…アイデアを出し合った結果、フラットパネルディスプレイ(FPD)を作ることにした。2008年は北京オリンピックの年であったこともあり、FPD市場も好調。来年も不況を吹き飛ばし、さらなる技術の進歩を果たしてほしいとの願いを込めた。 問題は、含め煮した高野豆腐という、軟らかく、切りにくい素材を使ってどうFPDを作るかだ。細かい工作を試みたが、工業製品のようにエッジの立った造形はとても無理。そこで食紅を使って薄型テレビを絵的に表現しようと試みたのだが、これまた食紅が散ること散ること。窮余の策として、食紅をのせるところをくり抜いて煮大根を装着、そこにテレビのブランド名もどきを書くことにした。決して上質な仕上がりではないが、光の三原色(RGB)を使うなどの小技を用いた。上部のつまようじは、ちょっとミスマッチに昭和の香りが漂うアンテナをつけてかわいらしさを表現した。 |
● お雑煮用のおもちもエンジニアふうに |
IT系をオブジェで表現するにはどうするか。そこで、作ってみたのはキーボードもちと栗の甘露煮マウス。キーボードもちは表面に細筆でキーブロックを描き、栗マウスのほうはクリックボタンの部分に刃物でV字型に溝を切り、食紅をつまようじの先につけて微量ずつその溝に流し込むという方法で製作した。食紅の色合いは、実物を見るとかなりきつい。食べても無害ということになっているが、健康のことを考えると、使用量はなるべく微量に抑えたほうがよさそうだ。 |
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半日間の奮闘の末、ついに完成。一の重には黒豆、ごまめ&たたきごぼう、さらに数の子の主翼をもつ「日の丸ジェット」を配して、おせちに欠かせないとされる祝肴(いわいざかな)三種をそろえた。栗の甘露煮のマウスもここに。左上のなます、紅白に加えて青が見えるが、これはブレイドサーバーなどの裏で絡まりまくっているLANケーブルを表現したものだ。縁起物としてイカの松かさ焼き、海老の姿煮なども並べてみた。最初はちょっと品数が少ない?などとも思われたが、実際にはギュウギュウ詰めで、入れるのを断念した料理も。
二の重は煮しめが中心。中央部の紅白かまぼこは、実は自動車の車体。その周囲に、タイヤ状に丸く作った金時人参の昆布巻きを4つ配している(車軸はつまようじで再現)。左下の角型大根煮と丸い人参煮の複合体は、実はデジカメを表したもの。その上は21世紀のエネルギー革命に向けて技術革新が求められている二次電池を表現したちくわのごぼう詰め。上部に緑、赤、青と並んでいるのは、上記で高野豆腐と大根を使ったフラットパネルディスプレイだ。 お正月料理につきものなのがお雑煮。キーボードもちを軽く焼いた後、紅白かまぼことともに、かつおの一番だしに入れ、最後に三つ葉をあしらい、ここにキーボード雑煮も完成した。 |
今年もよろしくお願いいたします! | |
2009年の事始めとして、縁起物を盛り込んだおせち、いかがだったでしょうか。稚拙な部分も多々ありますが、ぜひ読者のみなさまに、幸福が山のように舞い降りるよう願っています。金融危機に端を発した世界同時不況は今しばらく続く可能性もありますが、暗いムードを払拭するには、自分の作ったもので世の中を明るくしてやろうと、前向きに頑張ることが何より。実際、今年も世の中を変えるイノベーションが、各分野から続々と生まれてくると予想されています。 Tech総研があるかぎり、Techスナイパーも未来に羽ばたくエンジニアのみなさまをさまざまな角度から応援していく所存です。今年もよろしくお願いいたします。 |
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