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シスコシステムズは、エンジニアにとってもはや説明の必要がない、IPネットワークを構成するスイッチやルーターの世界トップメーカー。常に世界最高水準のIP機器を世に送り出すと同時に、インターネットがもたらす新たなソリューションを提案し続けている企業である。そんなシスコにおいて、サポートエンジニアはどのような役割を担っているのだろうか。採用部門のマネージャである長谷部氏に伺った。 | |||||||||||||
シスコにおいてサポート職は何を担い、どのような人材が集まっているのだろうか。長谷部氏は次のように語ってくれた。 「シスコでは障害対応時に必要なナレッジをWebでユーザーに公開し、サポートプロセスの自動化を図っています。このツールによって、ほとんどの障害はユーザーサイドで容易に解決できるようになりました。それでも時として解決が図れない問題が発生します。顧客が従来のネットワーク資産を生かしながら、継ぎ足しでシスコ製品を導入した場合などは、われわれが想定していない障害が起こり得るのです。そうした場合などにおいて、最終的に対応するのがテクニカルサポート職です。障害の中には製品のバグが原因ということもあります。そんなときは、ソースコードを見たり、不具合の解消を米国の開発エンジニアと協議したりもします。IPの最先端といわれるシスコの最先端テクノロジーが集約された、OSのソースコードを見ることを許された国内でも数少ない存在……このことだけでもサポート職の重要さと技術レベルの高さをわかっていただけるでしょう。もちろん、相応のスキルが求められますし、こうしたミッションをすぐにこなせる人材の採用は難しいですね。実際の採用活動においては、IPに関する何らかの技術に精通したシニアレベルの方、もしくはポテンシャルを秘めた方を状況に合わせて求めています」 |
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「実際のサポートチームは精鋭ぞろいですね。CCIEを取得しているエンジニアが数多くいます」。 長谷部氏はこう切り出してサポート部門を紹介してくれた。CCIEとは、言うまでもなくシスコ認定資格の最高峰。世界で通用するネットワークエンジニアのプレミアムライセンスである。 「現実のミッションとCCIEの内容がリンクしていることが多いので、資格は単なる“ハク”ではなく、必要となるスキル標準と言えるかもしれません。 言い換えれば、CCIEの取得を目指すなら国内で最も望ましい環境と言えるでしょう。社内には顧客のほとんどの環境を再現できるラボがあり、多くの実例に触れられます。またWebで世界中のケーススタディを参照することも、それどころか世界中の同僚と電話やメールでコンタクトを取ることも可能です。日本のサポートエンジニアが解決した事例が海外から参照されることも少なくありません。ISPへのサポートなどに関しては日本が進んでいますので、自分たちが得たナレッジが世界中で共有されるものとして残ったりしています。IPの最先端で、今、何が起きているのかを目の当たりにすることが可能なのです。また、各種トレーニングメニューが社内ネット上で公開されているので、自らプランを立てて学べる環境も整っています。シスコのサポートエンジニアは、IPにおける最高度のスキル獲得を果たせるポジションと言えるでしょう」 |
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既に社会のインフラとなった観がある数々のWebおよび基幹システム。それを支えているサーバーでトップクラスの実績を誇るサン・マイクロシステムズ。SPARC/Solarisアーキテクチャに基づく優れた技術に加え、Java技術の先駆者として知られるなど、同社のテクノロジーの先進性には疑う余地がない。そんなサンでも、カスタマーサポートは特別なポジションにあるという。約10年前にソフト開発職から同社への転職によってサポートエンジニアとなり、現在はマネージャーを務める吉田氏に話を聞いた。 | |||||||||||||
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サポートエンジニアの奥深さを知った吉田氏は、同僚に追いつくべく最新の技術を習得しつつ、サポート業務を通してWebおよび基幹システムの最前線で、その進化に立ち会ってきたそうだ。 「サンはWebおよび基幹サーバーにおけるトップクラスのベンダーとして、さまざまな基幹システムの立ち上げにかかわってきました。その多くは、今までになかったWebによるサービスやECの仕組みを実現したり、それまでとケタ違いのアクセスを許容しなければならなかったりと、チャレンジングなものばかりでした。また、その多くはダウンが許されない、ミッションクリティカルなシステムです。それでも障害は起こります。そのときに備えてシステムが二重化されていたりしますが、同じトラブルが連続する可能性は高い。原因を究明するとともに復旧のための作業は秒読みです。 ここで早期復旧できないと、ネット社会の動きをストップさせてしまう……そんな意識を背負ってサポート業務に臨んできました。この危機感は事業の成否に直結する顧客企業も同じです。 また、こうした危機局面を最新かつ最高レベルの技術でクリアするためにスキルを磨いているのがサポート職の私たちです。障害をクリアするたびに、顧客からの信頼は厚いものになっていきました。そして今、Webおよび基幹システムの最前線では、顧客が新しいWebシステムの立ち上げや大幅な更新で新しいアーキテクチャを選択される際、まず何よりサポートの技術力と対応力が問われるようになっているのです」 |
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