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(株)リクルート 門野友彦

1985年リクルート入社。企業内教育研修などの営業、企業向け組織人事コンサルティングを担当した後、リクナビNEXTの前身であるリクナビキャリアや、スカウトシステムの開発、運営に携わる。現在は、新たな人材マッチングサービスの企画・検討に注力。転職活動カウンセリング経験も豊富。

2010年5月26日

今週の相談者

一度離れた販促・広報の仕事に戻りたいが、書類選考を突破できない安藤さんの場合

安藤百合子さん
(仮名・29歳)

プロフィール
編集プロダクション、携帯コンテンツ会社の企画営業を経て、ブライダルショップの販促・広報担当を2年半勤める。業績不振による先行き不安から退職し、再び編集職に就くが、販促の仕事が忘れられず昨年末に退職。転職活動を再開するも書類落ちが続いている。
現状
  • ・転職回数が多いことがコンプレックス。一番長い経験が販促・広報の2年半で、あとは半年〜1年という短さ。なんとかマイナスイメージを払しょくしたいが、手だてがわからない。
  • ・販促・広報の仕事を離れたことで、この仕事が本当に好きだったんだと気付いた。もう一度、この職種で活躍したいが、書類すら通過できない状況に悩んでいる。
相談者:安藤さんDr.門野

診断スタート

転職回数が多く、在籍期間も短いことがマイナス印象を与えている?

編集職、企画営業職を経て、4年前にブライダルショップ運営会社に転職。販促と広報担当として2年半勤務しました。雑誌への広告展開からイベントやPR活動の企画提案、運営、予算管理など、販促に関わる業務を一手に引き受けていました。しかし、業績悪化により先行きが不透明になり、社内の雰囲気も悪くなったことから退職。もう一度、編集の仕事に戻ってみようと思い、編集プロダクションに入ったのですが、どうしてもやりがいを見出せなくて半年で辞めてしまいました。

なるほど。では、今はどの職種を希望されているのですか?

販促・広報職です。一度離れてみて、販促・広報の仕事が本当に好きだったんだと気付いたんです。例えば街を歩いていても、テレビや雑誌を見ていても「私だったらこうPRするのに」など、ついプロモ案を考えている自分に気づいて。…でも、全然書類が通らないんです。短い期間ではありますが、広報、販促、イベントの企画運営などをほぼ1人で手掛けた経験には自信を持っていたのですが…本当にこの仕事でいいのか、だんだんわからなくなってきました。やっぱり編集?それともいっそ求人の多い営業に挑戦すべき?なんて…迷走しています。

でも、安藤さんが本当にやりたいのは、販促・広報なんですよね?そのために前職をお辞めになったのですから、軸はぶらさないほうがいいですよ。販促・広報の仕事では、何に一番喜びを感じていたのですか?

トレンドを読みつつ、販促の戦略を練っている時が一番楽しかったですね。いかに自社商品の魅力をターゲットに的確に伝えるか、知恵を絞る過程にやりがいを感じていました。

ならばなおさら、販促・広報に絞って活動すべきですよ。今まで何社ぐらいに応募されていますか?

15社ほどで、ほとんどが書類落ちです。

うーん、15社は少ないですねぇ。販促系の求人はもともとそんなに多くはありませんが、景気が上向くにつれ求人数も増えつつあります。求人サイトだけでなく、人材紹介会社にも登録してチャンスを少しでも増やしたほうがいい。事務系スペシャリスト領域に特化している中小のエージェントもありますから、調べてみるといいでしょう。

そうなんですか。わかりました。

あとは、応募書類ですね。今までの経験をフルにアピールしようという気概は伝わりますが、このままでは転職回数が多い人という印象がぬぐえない。販促系志望なんですから、いっそ編集経験はアピールしなくてもいいと思いますよ。もっと要点を絞ってまとめ直したほうがいいでしょう。

これが原因!

販促系の仕事に戻りたいなら、その業務経験に絞ってアピールを。目的、手段、結果まで示せば「うちでも活躍してくれそう」との印象を与えられる

要点ですか…。とはいえ転職回数は多いし、1社当たりの期間は短いし、コンプレックスが多くて。やってきた業務も幅広いので、何を自分のウリにしていいかわからないんです。

販促・広報の世界で「さまざまな業務を一人でこなしてきた経験」と「目標達成のために知恵を絞り続けた経験」は、安藤さんの武器ではないですか?今の職務経歴書では、今までやってきたことだけが、ただ羅列されています。何のためにそれを行ったのか、そのためにどんな手段を講じたのか、その結果はどうだったのか。肝心なことが書かれていないので、「どれもやらされ仕事では?」という印象になってしまい、損をしています。

なるほど…どのように整理していけばいいでしょうか?

手掛けた業務の中で「特に頑張った」「自信を持っている」業務をピックアップして、それぞれ①どんな相手に②どんな商品やサービスを③どんな価値を提供するために④どのような手段を用いたのか――を書き出してみましょう。例えば、そうですね…(応募書類を見ながら)、ここに書かれている「新しいドレスブランドの立ち上げに携わる」という業務を、①〜④の流れで深堀りしてみましょうか。

ええと…日々、マスコミやお客様と触れ合っていたので、そこで仕入れたトレンド情報や顧客ニーズを商品開発に活かさないともったいない!と思って、新しいプロジェクトに参加して積極的にアイディアを出し、新ブランドを立ち上げました。手薄だった年齢層高めのユーザーを取り込むべく、ラグジュアリー感を意識しましたね。「プレス発のブランド」を生み出した経験は、私の財産になっています。

なるほど、いいご経験ですね。それを「新しいブランドの立ち上げ」のひと言で済ますのはもったいないでしょ?さきほどの①〜④を意識して、一連の流れをアピールすべきです。新ブランドの売り上げ数字も示せるといいのですが、どうですか?

えっと、正直、目標数字には至りませんで…(苦笑)。ターゲット層である3〜40代のユーザー比率は高まったのですが…。

では、その実績を「結果」としてアピールしましょう。「ターゲット層が○%から○%に増えた」とbefore/afterを数字で見せられれば、「目標達成のために安藤さんが講じた手段が的を射ていた」ということも伝わります。採用担当者に「うちの会社でも、自ら課題や目標を見つけて、達成のためにバリバリ動いてくれそうだ」と思ってもらえると思いますよ。

なるほど、確かに。ほかの業務も同じ方法で整理してみます!販促・広報時代は、ブランド立ち上げだけでなく、PRイベントの企画や運営など、業務の枠を超えていろいろなことに首を突っ込んだので、一つひとつ経験を見直し、深堀りしてみます!

販促・広報の仕事が、本当にお好きだったんですね(笑)。…そのブライダルショップの会社、業績不振とおっしゃっていましたが、その会社に戻るという選択肢はないのですか?

実は、社長からは「戻ってこないか」と言われているんです…。でも、一度辞めた身ですし、経営不振が続いて社内の雰囲気が本当にギスギスしているみたいで…。勤めていた最後のころは、みんなやる気も失っていて、ほとんど孤軍奮闘状態でした。そんな状態に嫌気がさして辞めたので、なかなか決心がつかなくて。

でも安藤さんは、目標達成や問題解決のために「知恵を絞る」のがお好きなんですよね?今度は「スタッフのやる気を出させて一緒に会社を盛り上げ、業績を上向きにする」という目標を立てて、そのために知恵を絞ってみては?それでもだめなら、社長に直談判してやる気のあるスタッフを安藤さんが採用しちゃえばいい(笑)。

でも、一度辞めた会社に戻ると、将来的にまた転職活動することになったとき、印象悪くないでしょうか?「この人、一度辞めたところにまた戻っているよ…何でそもそも辞めたんだ?行くところなかったのかな?」とか。

いえいえ、以前の実績を買われて、社長に請われて戻るんですから、何の問題もありませんよ。ましてや、また販促・広報として活躍し、実績を挙げて業績回復に貢献したとなれば、さらに安藤さんの市場価値が上がります。ぜひ、検討してみてください。


診断を終えて…

経験はすべてアピールするものだと思い、あらゆる業務経験を書いていましたが、読み返すと確かに「いろいろな仕事をしていた」という印象しか残りませんね。販促・広報で培った経験に自信を持って、詳しくアピールします。「前の会社に戻る選択」についても、もう一度じっくり考えてみます。(安藤さん)

EDIT
伊藤理子
DESIGN
マグスター
ILLUST
もりいくすお
PHOTO
TAKE

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