SEの仕事は、35歳が限界ラインだよね？

深夜までの残業でくたくた。でも、どんどん出てくる新しい技術も勉強しなきゃ。ずっとSEを続けたいけど、いったい何歳まで現場で活躍できるんだろう？そんな不安やあせりを感じるSEは多いはず。今回もきたみりゅうじが、ぶったぎります！

（イラスト・文／きたみりゅうじ　総研スタッフ／宮みゆき）作成日：06.11.22

この業界について、まことしやかにささやかれるのが「SE35歳限界説」ってヤツ。35歳過ぎると脳みそが新しいのに対応できなくなってくるから～、そのあたりに限界がきちゃうんだよね～などと言われるものです。
でもほんとにそうかしら?　35歳ってそんなにデカイ壁なのですか?　それこそ誰もがたどる道なの?
さてさて、それは以降の物語をご覧あれ。


35歳を境目として、訪れる限界たち。そんなもん人によって違うし、会社によっても違うんですよね。新しい言語が……とかいったって、言語の基本的な部分なんかはそう大きく変わらないので、ひとつの言語を身につければ、たいてい応用が利きます。脳みその能力が衰えるかといえばそんなこともなく、考え方が整理されて、業務の無理無駄無謀が排除でき、結果として高い生産性を発揮している場合も多々あるでしょう。　もちろん本人の努力がそこにはあるわけですが、それを苦にしない人の場合は限界なんてどこ吹く風……となるわけだ。　ただ、体力の衰えは多くの場合避けられません。無理無駄無謀を常に要求されてしまう仕事ばかりの職場では、「もう体がもたん」となることもあるでしょう。一方で、高めたスキルで若手を育ててほしいとか、プロジェクトマネジャーとしてメンバーを束ねるとか、管理職的な仕事を求められる可能性も十分にあります。　個人的には、限界がうんぬんというよりも、そのあたりの環境に目をやって、自分なりの決断をくだす時期が、おおよそ30歳を過ぎたあたりから35歳にかけてではないのかな……と思います。「どんなスタイルで仕事をしていきたいのか」とか、「それが今の職場環境で可能なのか」とかいうあたりですね。自分にとっての限界は何か、それを避ける道はあるか、それを35歳までに確認して手を打っておきましょう……というわけです。つまりは「35歳限界説」というよりも「35歳棚卸し説」ではないのかと。でもそれってきっと、どの仕事でも同じだよなと思うのでした。

Dr.きたみりゅうじ

ソフトウェア開発会社にて約７年間、企業システムの営業・設計開発、Windows向けパッケージ商品の企画開発などに従事。現在は、フリーのイラストレーターおよびライターとして活躍中。SE時代の七転八倒を描いたコミックエッセイ『新卒はツラいよ！』『改訂版図解でよくわかるネットワークの重要用語解説100』が現在好評発売中。

http://www.kitajirushi.jp/

あなたを求める企業がある！

まずはリクナビNEXTの「スカウト」でチャンスを掴もう！

宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ

これまで数々のエンジニアアンケートを見ていると、将来キャリアに対する不安やあせりを感じてる方は非常に多いようです。でも、年齢で限界を決めるのではなく、あくまでも将来のキャリアデザインを決めるための目安と考えたほうが得策な気がします。かつて管理職しか道がなかった時代から、今は専門職制度や、働き方の多様性も出てきて、選択肢が広がっています。きたみさんのいうとおり、キャリアの棚卸しをしてみると、おのずと自分の強み、やりたいことが見えてくるような気がします。皆さんはどうですか？