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目覚めよ“ハッカー魂” 革新的サービスを生み出せ! vol.2

数百のトライで、開発環境の改善に尽力する!

「既存の概念にとらわれず、革新的な技術やサービスを生み出したい」などの価値観を持つエンジニア=“ハッカー魂を持つエンジニア”の 特性やワークスタイルについて探求していくこの企画。今回は開発環境の改善に尽力し続ける、2人のエンジニアのケースを紹介しよう。

(総研スタッフ/山田モーキン) 作成日:12.02.15

入社後5年間で、数百の開発環境改善に取り組んできた


チームラボ株式会社

※“ハッカー魂を持つエンジニア”とは? こちらをチェック!
レコメンデーションエンジンやビジュアル検索、データマイニングなど独自の技術やエンジンを用いてWebサイトの構築に新しい価値を生み出し続けている、チームラボ。そこに2006年、入社したのが今回紹介する長門氏と川俣氏、2人のエンジニアだ。
2人のポジションとしては、いわゆる「アーキテクト」として複数のプロジェクトにまたがって、ベースとなる処理方式や負荷分散の設計〜開発プロセスの構築、フレームワークの作成等、広範な担当領域をカバーする業務。しかし長門氏は「アーキテクト」という言葉に違和感を持っているという。
「ひと言でいえば“何でも屋”(笑)。アプリ・インフラ両面で、クライアントから依頼されるWebサイト構築全体のUIやインターフェース、システムの実装などを、開発チームの意向や質の高いシステムを実現するためのノウハウや環境を地道にひとつずつ実現していくことが、私たちの役割だと考えます」
そして入社から5年で、2人は数百に及ぶ改善に取り組んできた。その取り組みにこそ、今回のハッカー魂が宿っている。

「少しでもムダなく楽な方法・環境で開発したい」エンジニアの本心に応える

「エンジニアであれば、誰しも無駄を省きたい、少しでも楽な方法でシステムを実装したい、という気持ちがあるはず。そういう私自身も同じことを何度も無意味に作業したりするのは嫌ですから(笑)。そうした開発エンジニアの気持ちに応えたいし、自分もそうでありたいと強く思い続けてきたことが、数百に及ぶ改善に取り組み続けてきた原動力になっています」と語る川俣氏。
プロジェクトによって開発環境や開発メンバーは大きく変わる。そのため、プロジェクトが終了して、別のプロジェクトに移るとまたゼロから開発環境を構築しなければならない。
そこで、開発環境の構築を円滑に進めるための新規改善や、過去のプロジェクトで培ったノウハウの中で、少しでも生かせるものを再活用することで、開発のムダを省くために尽力している。

「例えば手順書をいちいちチェックしなくても、ツールを使ってスムーズに開発できるようにするようなことも、私たちの使命。そうやって少しずつ気持ちのいい環境で開発できるようになるのが目に見えるのが、自分にとっても楽しいですね」
そう語る長門氏も、自分のPCにあるブラウザにショートカットキーを多数設定する等、独自にカスタマイズして、少しでも使いやすい環境を追い求めているという。

徹夜が激減!?毎週のように改善〜検証を繰り返すことで開発環境を改善

こうしてほぼ毎週のペースで改善し続けたことが、組織全体を成長させた。メンバーの成長や組織としての経験値が、開発環境の大きな変化につながったという。その最もわかりやすい例が勤務時間。「以前よりも各メンバーが自分の抱えるタスクに、よりフォーカスして開発を進められるようになったと思います」と、長門氏自身もその効果を実感している。

しかし気になるのは、これまでトライしてきた数百ものアイデアは、どのようにして生まれたのか、という点。それについて、二人は数え切れないアイデアを生み出す環境が、チームラボにはあるという。
「先ほど触れたように、開発者が開発手法や環境に対して不満に思っていることはたくさんありますし、そうした声を元に『自分だったらこのように改善したい』というイメージを膨らませてから、形に落とし込んでいきます。時には勝手に開発環境の中に自分の作ったツールを入れたりしながら、反応を見ますね(笑)。そこでまた次の改善に向けたヒントが生み出されていく。その繰り返しによって、気がつけば多くの改善に関わってきたという感じです」(長門)
「開発者からの声だけでなく、開発者のテンションを落とさない理想の開発スタイルは、さまざまなところから情報を仕入れたり、通勤電車の中で考えたり、いつも模索していますね」(川俣)
開発者にとっての理想の開発環境は、二人による積極的な改善活動と歩調を合わせるように、年を追うごとにその要求レベルは高まっている。その結果、二人の改善に対する挑戦は、エンドレスなのかもしれない。

誰もが日常的に使えるサービス&一部の人たちが盛り上がれるサービスを作りたい!

2人がサポートする開発メンバーの皆さん

今後の目標について二人に聞いたところ、「例えば近所のおばちゃんでも日常的に使えるようなサービスを作りたい」(長門氏)「一部の人たちが盛り上がれるような、風変わりなサービスを生み出したい」(川俣氏)と、真逆のテーマであった。
しかし二人に共通するのは、既存の概念や枠組みにとらわれずにまず「自分がこうしたい」と思うものを形にする考えや姿勢。そして「自分がこうしたい=開発者の不満や非効率な環境を改善する」になることで、数百もの改善に取り組んできたひとつの大きな原動力となっているのだ。

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