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MITメディアラボに学ぶ、次世代イノベーションを創る人材とは?
石井裕教授 vs 楽天よしおか氏─ハッカー魂を活かす環境
ソーシャルコンピューティング、スマートフォンの普及など、急激な技術進化が続く中、世界で通用するエンジニアの発掘、育成が求められている。MIT石井裕教授と楽天の技術理事・吉岡弘隆が、現状のネットビジネスと、次世代技術を生み出す人材を語る。
(取材・文/上阪徹 総研スタッフ/宮みゆき 撮影/栗原克己)作成日:11.12.27
リコメンデーションエンジンはMITで生まれている
吉岡

コンシューマ向けのビジネスがまだほとんどなかった時代にショッピングモールというビジネスを始めたのが楽天ですが、今や状況は大きく変わっています。店舗は数万店、ユーザーは数千万人というスケールになっています。喫緊の課題は、まずデータ量とどう戦うか、ということです。

例えば、膨大な量のショッピングデータから何らかの法則性をどう発見し、コンシューマにとってのベネフィットにつなげていけるか。いかに期待に合うものを選び出してくれる検索機能を作り出すか。その精度を上げる取り組みに挑んでいます。

石井 裕氏
マサチューセッツ工科大学(MIT)
メディアラボ教授
石井 裕氏
石井

リコメンデーションエンジンは今やすっかり一般的になりましたが、実は20年以上前にMITメディアラボで生まれた概念なんです。パティーマース教授率いるソフトウェアエージェント研究グループがこの技術を生み出し、スピンオフを通して世界に広まりました。まさにソーシャルコンピューティングの走りだったわけですが、これが今やどのコマースでも当たり前になっているというのは、当時から思えば隔世の感があります。

MITメディアラボでは、世の中ですでに流行っているテーマには取り組みません。新しい流れを生み出しそうなテーマに向かう。そのためには深い洞察が必要です。リコメンデーションエンジンでも、一人の趣向にあったものを推薦するとき、その人だけのナレッジで推薦しても意味はないんですね。ヒントはコミュニティにあった。同じ趣向を持つ人々全体として何を選ぶかという視点から考える、即ち「コミュニティ・コンピューティング」というビジョンが提唱された。これが後に、さまざまなソーシャルコンピューティングにつながっていったんです。

今や誰でも毎日利用しているこのリコメンデーションエンジン技術のオリジンは、実はMITメディアラボにあった。誰もそんなことは意識していないわけですけどね(笑)。そういうものは枚挙にいとまがないが、それでいいんです。これが、健全な発展だと考えています。

日本にもアイデア、技術、突破力はある
吉岡

まさに今我々が当たり前のように使っているリコメンドは、MITメディアラボによって20年前に発明されていたんですか。

石井

発明するだけではなくて、パテントにし、スピンオフの会社を作り、その会社が大手に買収され、そして世界に普及させていくところまでメディアラボとその卒業生達が重要な役割を担っていました。単にアイデアだけ出すのではない。まさにエンジンなんです。実はソーシャルコンピューティングにつながるビジョンは、さらにずっと前に生まれていました。50年代、60年代のメインフレームしかなかった時代に、知を集めることで個人や一企業では解決できないソサイエタルな大きな課題を解決するため、コンピュータが使われるべきだという壮大なビジョンが私のヒーロー、ダグラス・エンゲルバートにより提唱され、プロトタイプまで実現された。このビジョンがそれに続く多くの発明をドライブしていったんです。

今や世界中で受け入れられているSNSなどのサービスも、突然始まったわけではない。クリエイティブなイノベーションが次々に世界を変えていくとき、その根幹にはビジョンや美学がなければなりません。ただ儲かりそうだから、市場のパイがあるから、というだけでは、本質的なブレイクスルーは生まれ得ない。深いところが突き抜けられないんです。

吉岡

ITに関して言うなら、そうしたもののほとんどがアメリカ発になってしまっているところに悔しさがあります。

吉岡 弘隆氏
楽天株式会社 技術理事
吉岡 弘隆氏
石井

日本にできないことはないんです。Tech総研主催のイベント「Japan Innovation Leaders Summit」などで、多くの新しい企業やアントレプレナーシップを持った経営者、優れた技術に出会いました。日本には技術力とビジョンを持った「サムライ」がたくさんいる。アイデアも技術も突破力もある。それでも残念ながらブレイクスルーのほとんどがアメリカ発になっているのは、どうしてなのか。そこに目を向ける必要がある。

いいアイデアがあっても、潰されてしまう。日本から、日本人からそんなものが出るはずがない、などというナンセンスな偏見が、日本発のアイデアを殺してしまう。資金面でのサポートも、ビジネスチャンスを瞬時にきちんとジャッジできる人も少ない。未来はカスタマに聞いても見えてきません。自分たちが本当にこうしたいという未来を形にし、まわりに見せ、自らつくっていこうという意志が必要です。

大きな組織でどうスピードに対峙していくか
吉岡

現場で仕事をしているときに、変化の流れが速いと感じるということは、我々のスピードが遅いということではないか、という危機感を常に持っています。企業の規模として数千人。その中で例えば、1000人が開発に携わっているとすると、1000人を素早く動かせないといけない。そうしなければ世の中の変化に追いつけないとしたら、恐竜的なものになりかねないとすれば、これは本当に大変なことです。

むしろ小さな会社のほうが、素早く変化の流れに対応している印象があります。携帯電話だけでなく、スマートフォンにいち早く反応したのも、ソーシャルゲームサイトだったりした。スピードへの対応もまた、大組織では大きなテーマです。

石井

変化の速度についていけているかという危機感を持たれている事、健全だと思います。ましてや1000人規模であれば、全員がシンクしてその流れについていくのは不可能でしょう。さらに、流れのベクトルはさまざまにあるわけですね。アップルが考える未来と、グーグルが考える未来と、他の企業が考えている未来と、僕が来てほしいと考える未来もある。どのベクトルに有限のエネルギーとリソースを集中するか。この判断は経営トップに委ねられている。どんな未来を創り出したいのか。経営トップには、未来像を描き、それを1000人を信じさせる説得力がなければいけません。

過去の成功が大きなものであるほど、その過去と不連続な新しい未来を描くには勇気がいります。しかし、時代は常に変わっていくことを理解しなければなりません。その変化に対応するためには迅速に動かなければなりません。細かなスペックを延々会議で議論し、膨大な量の仕様書を作り、ようやくシステムができた頃にはすでに時代が変わってしまっているのではどうしようもありません。これが実際に、通信や情報や放送の世界で起きている。一方で、設計書など書かずにいきなりコードを書き、ベータを作ってリリースしてしまう機敏な会社が存在します。ユーザーから問題が指摘されれば、どんどんクラウドで修正していく。従来のフォーマルなウォーターフロー方式とはまったく違う価値観と方法論で作っていく。すでにドラスチックなパラダイム転換が、技術的、文化的に起きているんです。そういう高速変化の時代を生き延びるためには、新しいタイプの人材が必要です。

“ハッカー魂”を活かせる環境、伸ばす環境
吉岡

インターネットで元気のいい会社の技術を見ていると、ある意味ハッカー魂というか、ハッカーセントリックな感覚を多かれ少なかれ持っている気がします。では、ハッカー魂というのは何かというと、これが表現するのはほとんど不可能で(笑)。AさんとBさんを比較して、どっちがよりハッカー魂があるか、それを比較することくらいしかできそうにない。

ただ、やっぱりハッカー魂のあるエンジニアは、やんちゃだし、面白いことをやろうとしているし、元気です。その意味では、自由を尊んでほしいし、誰かの許可を得ることばかりに意識がいくことをなくしたいですね。うまくいけば褒められるけどうまくいかなくても褒められるなど、何でもやってみようという精神を、どう社内に展開させていくか。そんな取り組みが求められてきています。

石井

僕がもうひとつ認識してほしいのは、そのハッカー魂が自分の半径50cm以内のユーティリティやツールを作るだけで終わってほしくないということです。情報産業界の生態系(エコシステム)全体のアーキテクチャーのグランドデザイン、マスタープラン、そういうものを作る意識を持ってほしい。特定の技術に長けただけのハッカーではなく、新しいエコシステムのデザインと競合他社まで巻き込んだ実装ができる才能を持ったスーパーハッカーが今、すごく重要になっている。

日本にも技術に自信を持ったエンジニアはいます。突出した技術を持った会社もある。では、情報エコシステム全体ではどう体系付けるのか、という視点がほしい。新生態系を構想する力、その構想を他社を巻き込んで共同して実現していく力が今こそ問われているのだと思います。

大きな成功ほど危険なものはない。安住してしまえば
吉岡

その意味では、日本はいいものを持っているのではないでしょうか。それは世界における優位性と言えるかもしれない。例えば、ショッピングモールでも、生ものが送れたりするわけですね。配送インフラが整っているので、どんなものでもインターネットで買える。データで送れるものは、日本全国津々浦々の配送インフラがなくてもオンデマンドで送れてしまえますが、そうでないものもある、ということです。

石井

ただ、グローバルなインターネットショッピングのビジネスでは、 一品的なものとは真反対の書籍のように大量生産される画一的な商品から、競争が始まりましたね。逆にいえば、書籍は完全電子化されればインフラを必要としない、データだけでビジネスができるところは、一番おいしいところ、でもあるわけです。スケールメリットも生かせますし。そこを残念ながら、アマゾンというグローバル企業に席巻されてしまった。

日本では日本のインターネットショッピングの大きな成功があったことは事実ですし、優位性があることも事実でしょう。しかし、これから日本が生き延びていくには、世界に打って出て行く時に何がボトルネックになるのか、見極める必要もあると思います。それは書籍の再販制度のような日本特有のシステムであったり、著作権に関する法律制度の違いであったり。情報が世界というエコシステムを循環するためには、日本というミクロな視点ではなく、世界という大局的な視点から、長期的な判断をしないといけないと思います。実際、そうしたスタンスで物事を見ている人は世界にたくさんいます。

吉岡

楽天の場合、ショッピングサイトの運営者だけが商品を売るビジネスモデルとは異なり、個性ある日本全国の店舗がモールに出店する形を取っています。ですから、世界を席巻している既存のモデルとはビジネスが違います。逆にいえば、個々の店舗の特殊性を生かせるという点で、そうしたモデルの会社とは違う未来を創り出せると考えています。

ただ、これまで起きてきた、さまざまな変化に、真正面から向き合い、自らや付随する周辺を変えていくことは大切ですね。

石井

先日、国際会議の基調講演のために、リスボンに行って来たんですが、「ダーウイン・カフェ」というレストランで食事をする機会がありました。そこで学んだのですが、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンはいくつかの名言を残しています。例えば、優秀な種族とは生存能力が高かったり、知的に優れた種族ではない。優秀な種族とは、変化し続ける環境に適応し続けることができる種である、と。時代の大きな変化というのは、自分ではコントロールできないんです。だからこそ、新しいサーフボードを自ら作り、押し寄せて来る波にのまれるのではなく、新しい波に乗りサーフするタイミングを計らないといけない。そういう意識を持った企業や国民がたくさんいる国は伸びるでしょう。その意味では、過去の大きな成功ほど危険なものはないんです。そこに安住していれば居心地がいいし、ラクチンですから。でも、生き残れるのは、次々と未来から押し寄せて来る変革という波をを楽しめる人たちです。

常識や当たり前を、もう一度徹底的に洗い直してみる
吉岡

昔の日本企業には、そういうところがありました。日本にだって、できるということですね。

石井

ソニーやホンダだけではないんです。日本に戻って森美術館で「メタボリズムの未来都市展」を見てきたんですが、1960年代、日本で活躍していた建築家やデザイナーたちが起こしたメタボリズムという思想や建築、都市学は、世界に大きな影響を与えていたんですね。

今も個人では世界に影響を与える建築家はいますが、日本の建築家集団として世界にこれだけの影響を与えたというのは、これが最初で最後だったかもしれません。でも、こんなすごいビジョンを打ち立てていたのか、と驚きました。そして世界に大きなムーブメントを作って、世界の建築を変えたわけです。今のITの世界でいえば、クラウドやスマートフォンやタブレットPCに匹敵するような波を、日本人が作った時代があった。

次の大きなドラスチックな変動によって生まれてくるチャンスを、いかに自分のもとにたぐり寄せられるか。日本でも、虎視眈々と待っている戦略家が間違いなくいるはず。そういう人たちと議論を推し進め、日本は前に進んでいくべきです。

吉岡

次世代イノベーションを創れるような優れた人材は日本にいるのかもしれません。もし自分のレーダーには見えないとしたら、これは自分の限界、ということになるのでしょうか。

石井

レーダーに見えないのは、その通りだと思います。未来ビジョンは、リーダーとなる人たちが自分たちで創っていかないといけない、という側面もあるからです。そのために大切なことは、価値の変化です。かつて通信は絶対的なクオリティが求められた。ちゃんとつながらないと通信などできない、と言われた。ところが、TCP/IPの登場で「まあ、いいじゃん。ベストエフォートで」ということになった。届けばいいし、届かなければもう一回やり直せばいい。これは圧倒的な価値観の転換です。

そんなものは無理だとか、やってはいけないことだとか、常識だとか、当たり前だとか、そういうふうに思っていることを徹底的に洗い直してみる。そういう視点で人材の採用や育成も考えてみる。もしかすると、ある意味今の日本では「ヘンなヤツ」かもしれません。わがままで、組織では使いにくい人材かもしれない。しかし、そういう人材をトップの決めた大まかなベクトルだけを示して、あとはそのベクトルの上で遊ばせ、好きなことをやらせたら、どうなるか。その意味では、問われているのは、育てる上の側でもあるわけです。

なぜ未来に欠かせない人材がアメリカから輩出されるのか
吉岡

例えば、技術を持っていて、ユーザー視点を持っていて、エコシステムをデザインする力もある。そんな未来に欠かせない人材が、やっぱりアメリカにはたくさんいる、とお感じですか。

石井

少なくともMITにはいます。スタンフォードなど周辺の大学にもゴマンといる印象があります。世界中から知的飢餓感に満ちたすごい連中が集まってきているから。僕のラボには、アメリカ人のみならず中国、韓国、台湾、インド、ハンガリー、オーストリアなど多国籍の学生がいます。残念ながら、日本人はいません。それぞれみんなが違ったカルチャーとバックグラウンドを持っている。

僕のラボに入る競争率は約100倍なんです。2〜3人のスロットに、200人〜300人が応募してくる。僕はそこから、ダイヤモンドの原石の中でも最も大きいと思えるものを見つける。ハッカー的であることは当たり前です。一方で、芸術的感性、デザイン美学、確固たるオントロジーなどをキーワードにして、応募者とインタビューして、最もクリエイティブなオーラを感じさせる人材を僕は選びます。

どうしてこういう人材が集まっているのかといえば、MITメディアラボが、そういうオーラを発しているから。巡礼者にとってのメッカのような存在になっているからです。これは元学長に言われたことですが、どうしてMITが世界から最高の学生を集められるかといえば、世界で最高の教授がいるから。最高でない教授には辞めてもらうからだ、と。

そして卒業した学生たちの中には、今度はオーラを放った企業に吸い込まれていく者が続々と現れます。とんでもなく優秀な人材を惹きつけるオーラを持った企業が、アメリカにはたくさんあります。例えばグーグル。日本企業が世界で戦わないといけないのは、そういう企業だということです。

ワクワクするような挑戦の中で、さらに次を見よ
吉岡

楽天のような会社は、まだまだ世界に出始めたばかり。日本では知られていても、世界では知られていません。世界的なインターネット企業と並んだときには、「What?」ということになります。楽天にとっての次のチャレンジは、企業としてのブランドプレゼンスを作っていくことです。チャレンジングな課題があって、カリスマを持ったリーダーがいて、いい人材が集まってくる企業にしなければならない。それは間違いないことです。

石井

アメリカに、あるいはアメリカの企業や大学に世界中から人が集まってくるように、日本も日本という国に、あるいは日本企業や日本の大学に、世界中から優秀な人材が集まってくるようなオーラを発せなければなりません。それは一緒に切磋琢磨できる素晴らしく優秀な仲間だったり、ワクワクするような未来ビジョンだったり、自分を大きく成長させられる環境だったり。

間違ってもやってはいけないことは、金銭的報酬でドライブしようとすることです。金銭でドライブされる人のロイヤリティは、簡単に金銭で切れてしまう。そういう人が、次の革新的なイノベーションを生むような人材になるとはとても思えない。それよりも、知的なオーラをインセンティブにしなければいけません。

吉岡

今、個性的な外部の店舗を中心としたショッピングモールというビジネスモデルを持った楽天が、世界に通用するかどうか。すでにある価値とは違う価値を生み出して、新たなエコシステムが築けるかどうか。私たちは、外部の店舗をエンカレッジしたモデルのほうが、普遍性を持っていると考えています。

石井

楽天がパイオニアとして作り上げた店舗を中心としたモデルを武器に、世界に挑んでどこまで通用するか。非常にワクワクする挑戦だと思います。ただ、そういうモデルはずっと続くかもしれないし、ある段階で求められなくなるかもしれない。次のモデル、今成功しているモデルではないものを次々に打ち出して、勝ちを積み重ねていくことが重要です。そのためにも、ロングタームでどんな方向にドライブしていくかの判断、が重要になる。日本発のエースとして、是非世界で頑張ってほしいですね。

吉岡

最後に次世代イノベーションを創る人材、ということで、どんなキーワードをいただくことができますか。

石井

まず、競争に関しての考え方を改めること。100mトラックを人より早く走ることは、真の競争ではありません。誰も分け入ったことのない原野を一人切り開き、まだ生まれていない道を一人全力疾走すること。それが競争です。その意味で「独創力、協創力、競創力」の3つを身につけて欲しいと思います。

加えて、マインドセットとして大事になるのが、僕が石井3力と呼んでいる「出杭力、道程力、造山力」です。打たれても打たれても突出する力があるか。原野を切り開き、まだ生まれていない道を一人全力疾走する力があるか。誰もまだ見たことのない山を海抜ゼロメートルから自らの手で造り上げ、初登頂できるか。そういう力をつけた人材は、次の革新を呼び起こし得る。

そしてチャレンジに立ち向かうために意識してほしいのが、3つの感情です。「屈辱感、飢餓感、孤高感」。いかにこれらをバネにできるか。チャンスは無限にあるのですから。

石井 裕氏 マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ教授

1956年生まれ。北海道大学大学院修士課程修了。1980年電電公社(現NTT)入社。86年〜87年、西ドイツのGMD研究所客員研究員。88年よりNTTヒューマンインターフェース研究所で、CSCWグループウェアの研究に従事。92年工学博士。CSCW、CHIなどの国際会議の常連となる。93年から1年間、トロント大学客員教授。95年マサチューセッツ工科大学準教授。メディアラボ日本人初のファカルティ・メンバーとなる。2006年、国際学会のCHIより、長年にわたる功績と研究の世界的な影響力が評価されCHIアカデミーを受賞。現在、MITメディアラボ副所長。

吉岡 弘隆氏 楽天株式会社 技術理事

1958年生まれ。慶應義塾大学工学部修士課程修了後、日本DEC研究開発センターに入社。日本語COBOLの開発、VAX Rdbの日本語化や国際化などに携わる。1994年に日本オラクルに転職し、Rdb業務のほか、米国オラクルでOracle8を開発。2000年にミラクル・リナックスの創業に参加。取締役CTOを務める傍ら、日本OSS推進フォーラム ステアリングコミッティ委員、U-20プログラミング・コンテスト審査員などを兼務。セキュリティ&プログラミングキャンプ実行委員、プログラミングコース主査。カーネル読書会の主宰者。09年に楽天へ。技術理事として楽天の中長期的な課題について技術的な観点から経営陣に答申する理事会のとりまとめをしている。

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