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内閣府と財務省が発表した2011年7〜9月期の法人企業景気予測調査によると、大企業の景況感を示す景況判断指数はプラス6.6で、四半期ぶりにプラスとなった。中でも大企業製造業の景況感はプラス10.3と、東日本大震災の影響でマイナス23.3に落ち込んだ前期に比べ大幅な改善を示した。 サプライチェーンが回復した自動車・同部品やスマートフォン関連の情報通信機械産業が、全体を押し上げている。直接の被害を受けた東北産業界の見通しは不透明だが、全国的に見れば大震災の直接的な影響はほぼ脱したといえる。 ただ、今後の景況については円高や欧米経済悪化への懸念が強まるなど、10月以降から来年1〜3月期にかけては改善のテンポが鈍るという見通しが大半だ。 今回取材したリクルートエージェントのキャリアアドバイザーたちの10〜12月の中途採用情勢予測も、こうした見通しを先取りしてか、製造業関連の電気・電子、機械、半導体、化学系職種の景況感は冴えない。天気予報は前期とほぼ同じだが、話のトーンには若干の悪化懸念も含まれていた。 その一方、コンサルタントやアプリ開発などの、ソフトウェア関連職種はおしなべて好調だ。中でもソーシャルゲームやECなどインターネット関連企業における採用意欲は、依然「突出」した感がある。10月以降はいっそうの情報収集が必要となりそうだ。 |
※2010年7月の「IT通信・インターネット業界」の求人人数を0値として、職種ごとの求人数の推移をグラフ化した。 | |
※リクルートエージェントのデータ(2011年8月まで)を基にTech総研編集部が作成。 |
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極端な円高や電力不足の影響から、生産拠点を海外に移転させるメーカーが増えていますが、制御系ソフトウェアの求人への影響はさほど感じません。メカ系や電気系のエンジニアと違って制御ソフト開発者の海外勤務はそもそも少なく、ほとんどが国内勤務という理由だからでしょう。 求人数では全体的に横ばいの状態が続いています。特に多いのは引き続き自動車、自動車サプライヤー、FAです。増加が見られるのは通信装置メーカーや通信インフラ系のメーカーの求人で、これはLTE(Long Term Evolution)の本格普及に向けたものかもしれません。また、建機メーカーでも求人は続いていますが、制御ソフトを内製しているため、かなりハードルが高くなっています。 医療機器メーカー、遊戯機器メーカーからの求人は、心持ち増えたように感じます。その一方で、家電メーカー、モバイル端末メーカーからの求人は動きがないようです。モバイル端末ではスマートフォン向けの制御ソフト開発が活況でしたが、一服感が出てきたようです。 地域別では関西・東海地区と関東地区での差が歴然です。大まかに言えば、関西・東海地区は関東地区の約2倍の求人数になります。そのため、関東では競争率が高くなりますから、メーカーよりもソフトハウスのほうが狙い目です。言い方を変えれば、メーカーへの転職を目指し、関東圏でソフトハウスを考えるなら、関西・東海圏の求人を視野に入れていく必要があると言えます。 メーカーの求人はベテランになるほど「親和性」が要求されます。同業他社の出身であったり、モーターや駆動系といった同じ製品の経験などが有利に働きます。一方、ソフトハウスではメーカーほど親和性は求められないため、書類選考は通過しやすくなりますが、面接には行けても仕事への意欲が足りないなどの理由で、内定を得られない場合が多いです。 前年同月比で求人数は増えていますが、リーマンショック前の半分以下の状態。まだ本格的に回復しているとは言えず、10月以降も現在のまま、横ばいで推移すると思います。大手メーカーの求人は徐々に増加していますが、注目してほしいのは従業員規模50〜200人くらいの中小メーカーです。大手は採用基準が高く、基本的に「条件にぴったり合う人がいたら採用する」姿勢ですので、かなりハードルが高いです。 一方、採用意欲の高い中小メーカーの特徴は、B to Bの業態が多く、ラインナップは少ないものの、特化した技術や製品を持っていること。こう言うと先の親和性が問われそうですが、実は間口が広く、関東地区で見つけることもできます。固定した考え方をせず、求職情報を広範に探せば、自分に合った転職先を見つけられると思います。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 EMCCAグループ キャリアアドバイザー 畑中澄夫氏 |
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5〜6月に比べて求人数は少し増加していますが、全体的な採用基準もやや上がっています。例えば、SI企業では1次請けのプライム企業からは少なく、2次請けや3次請けの企業からの求人が復活していますが、これは全体的な案件の増加ではなく、プライム企業が案件を外注する割合が増えたのだと考えます。 以前なら「Javaができて、多少の業務知識があれば」といった求人も多くありましたが、現在では金融、在庫管理、販売管理などの業務経験や知識が重視される傾向が出てきました。特に金融に関しては、プロジェクトの人材によっては受注が難しくなることも予想できるので、確実な業務経験を必要としているのでしょう。 その一方、Java以外にもVBや.NETなどの求人が広がるなど、言語に広がりが見えてきました。業務経験はすぐに積めませんが、Javaだけでなく他言語の経験や、データベース、サーバーなどを加えた幅広い知識があることは、転職に優位に働くと思います。 また、インターネット系企業はSNS、EC、スマートフォン関連など相変わらず好調で、全体的な求人数も増えています。この業界では今後半年は、同様の傾向が続くと見ています。 ただ、ここでも採用のハードルは上がっています。以前なら「業務経験はないが自宅で独学」レベルのスキルで採用されていた人が、面接で落とされることが増えてきました。Webやスマートフォンの個人でのアプリ開発が一般化し、いわば底上げされてきたため、経験者が優遇されるようになってきたのでしょう。求められる開発環境は変わらずLAMP、言語ではJava、Ruby、Perl、Objective-Cなどです。 SI企業からインターネット系企業への転職を考える人もいると思いますが、経験によっては選考が厳しいというのも現実です。SI企業では、現場の開発はせずにリーダーとして活躍した人が珍しくありませんが、中途採用を推し進めるインターネット系企業では、「実装できる人」が必須の条件となりがちです。また、開発スタイルはウォータホールではなくアジャイルですので、この違いにも対応が必要になります。 とは言え、SI企業で開発経験がある方は、まだまだインターネット系企業への転職が可能な状況ですので、ご興味がある方は早めにチャレンジされることをお勧めします。 ほかの業種ではパッケージソフト開発系は多少出ていますが、基幹係のシステム開発は少なく、こちらはコンサルタントのニーズのほうが強いようです。また、外資系企業ではアプリ開発は少なく、インフラ系のエンジニアニーズが強いと思います。 これまでお話しした全体的な傾向は、秋以降も続くと思います。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 ITCAグループ キャリアアドバイザー 高山淳子氏 |
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最近、「PMO」や「CIO支援」というキーワードが目立ってきました。具体的には、顧客の経営計画達成のための最適なIT戦略の策定支援、システム開発要件を明確にしたRFP(提案依頼書)の作成、開発ベンダーの提案内容の精査、顧客側のプロジェクトマネジメントへの参画・ベンダー選定支援など、発注する側を支援するコンサルティングです。 売り上げ拡大のために、また業務効率化のために、「システムをどうすればよいか」を顧客とともに考え、ベンダーに指示を出し、管理する立場になります。業務知識や技術スキルに加え、「ユーザー視点で考える」ことが必要になるため、難易度は非常に高いですが、顧客の意思決定にかかわるという意味でやりがいも大きいと思います。 また、海外との懸け橋になるような案件も増えてきました。一般的にはメーカーを中心に、日本企業の海外進出を支援する、大規模なグローバルプロジェクトをイメージしますが、海外からの顧客を受け入れる、日本企業に対するコンサルティングなども出てきました。 例えば、外国人旅行客を拡大するために、日本のホテルや自治体向けに行うコンサルティング。外国人旅行客向けの商品企画から、受け入れ体制の整備、広告掲載やイベント実施などのプロモーション実施まで、コンサルティングだけでなく顧客とともに汗をかく泥臭い業務です。 海外案件で求められるのは、やはり英語力。ファームの担当者からは、目安としては「TOEICで700点以上あればうれしい」いう言葉をよく耳にします。海外で生活した経験があれば+αになります。 引き続き大手ファームはポテンシャルのあるSEを対象として積極的に採用中で、この勢いは今年度いっぱい続きそうです。ですので、天気マークは引き続き晴れとしました。上流はコンサルティングファームで開発はSIベンダーという従来の流れから、開発・運用までワンストップで担ってほしいというように、顧客要望が変化しているからです。 |
リクルートエージェント プロフェッショナルサービス事業部一部 第二マーケット コンサルタント 垣見大介氏 |
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ネットワーク系エンジニアの求人は横ばいが続いています。全体的に見るとNIerが多少減少し、SI企業、インターネット系企業、事業会社の社内SEなどは一定数で求人数が変わらず、外資系のプロダクトベンダーが出てきたというイメージです。 社内SEの募集は社内のシステム全般に携わる人材です。クラウドの設定に詳しいなど「クラウド内製化」のための人材が今後は求められるとは思うのですが、現在の要件にはほとんど入っていません。一方、外資系のプロダクトベンダーはプレミアサービスを付加する企業が増加しているため、特定の企業に対しての手厚いサポートを行うポジションが増えてくるかと思います。そのため、英語力に関しては直接本国とのやりとりで使用するケースもあり、英語ができる人が求められています。 また、モバイルを含む通信キャリア、その周辺のベンダーからの求人が多くなっています。スマートフォン対応へのニーズで、サーバーというよりむしろネットワーク側。他の技術系職種も含めた、多職種での募集です。通信キャリア以外からの幅広い採用を進めると聞いていますので、業務である程度の接点があればチャンスは高まると思います。 ただ、求人職種の中心はやはりインフラ系のサーバーエンジニアです。データセンターやクラウドの一般化に伴い、ネットワーク系やミドルウェア系エンジニアは欠員補充の求人がほとんどです。サーバー系にしても数年後を予測すると厳しいものがありますが、アプリを開発する基盤としてインフラの初期設定が必要になることから、現在では求人減まで至っていません。傾向としては、仮想化技術の資格であるVCP(VMware Certified Professional)を取得する人が増えてきました。 ポジションで見るとメンバーが多く、マネジメント層の求人が減ってきています。ただし、プレイングマネジャーを求める企業は多いので、マネジメントだけの管理職が減少しているのでしょう。 インフラ系職種の景況感は全般的に上がっていません。そもそも大量採用の動きは少なく、企業当たりの求人数はアプリ系の3分の1程度でしょう。企業にとって魅力的な人材を挙げれば、サーバー、ネットワーク、仮想化、ストレージなどの広範な知識を持ち、プロジェクトマネジメントの経験もあるという人になりますが、こうしたハイパーなエンジニアは非常に少ない。 ただ、携わったプロジェクトの規模がある程度大きく、業務知識を持っている人であれば、転職に優位になると思います。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 ITCAグループ キャリアアドバイザー 福森嘉奈美氏 |
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夏季にエンジニアを募集する中堅以上のメーカーは、転職セミナーを開催することが一般的です。昨年同様、今夏も大手メーカーが少なく、目立ったのは大手系列の子会社でした。こうしたセミナーはだいたい9月中に終わり、10月からは通常の中途採用に戻るのですが、基本的には上半期に採用できなかった人材を採用することが目的です。 これは電気・電子系の技術職に強い傾向です。ですので、10月以降の求人数は現在と同じか、少し下がるかもしれません。 その中で比較的採用意欲が高いのが自動車サプライヤー、半導体などの製造装置メーカーです。そもそも装置メーカーには電気系エンジニアが少ないので、こうした企業が先の転職セミナーを開いています。また、通信キャリアがスマートフォン向けにシフトしていく中で、キャリアごとの特徴を出すために回路設計や電気評価のエンジニアを募集し始めました。このスマートフォンの「余波」は、10月以降も続いてほしいと思います。 2次サプライヤーからはEV系での求人があります。モーターや2次電池に強い特化型のメーカーです。ただ、リチウムイオン電池自体など電池系での求人は出てこなくなりました。社内の組織体制が整ってきたのかもしれません。 シーケンサーや電気設備に携わる、PLCができる人材への求人は変わらずあります。そもそもこうしたエンジニアが少ないから継続しているのですが、重電系から化学プラントなど幅広いメーカーから求められており、節電のコンサルティングを専門とする企業からも求人があります。 一方、自動車メーカーと建機メーカーの求人は決して多くなく、家電メーカーはより少ない状況です。 電気系エンジニアの求人がありそうでなかなか出てこないのがスマートシティ、スマートグリッド関連です。各社共同で事業規模千億円単位という実証実験がいくつも始まりましたが、参加しているのは大手企業が多く、人材も豊富なので、内製化しているのだと思います。 採用に関しては、多くの企業でスピードが速くなっていると感じます。例えば、ある程度の大型採用を計画した場合、以前であれば採用期間は3カ月を見ていました。それが今では「2カ月で採用する」というスタンスです。10月以降の電気・電子系求人は減少も考えられますので、焦ることはありませんが、フットワークの軽い動きは大切でしょう。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 EMCCAグループ キャリアアドバイザー 中尾公則氏 |
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機械・メカトロ系職種の求人は3月以降ずっと右肩上がりが続き、5月くらいからは震災の影響もほとんど感じませんでした。採用の中心である各種メーカーの稼ぎ頭が海外にあるためでしょう。 牽引しているのは自動車業界で、ごく一部の完成車メーカー以外はサプライヤーという構図は変わりません。職種は幅広く、モーターや車体などの機械設計、機械加工や樹脂成型などの生産技術、フィールドエンジニアなどです。 次に多いのが半導体の製造装置や検査装置メーカーで、職種は設計、生産技術、フィールドエンジニアなどです。重工業系からの求人も少なくありません。油圧機器、産業機械、タービン、インフラ機器など製品の種類も豊富で、メカ系エンジニアが腕を振るえる場が用意されています。 医療機器メーカーや分析装置メーカーなどからの求人もありますが、ほとんどは外資系企業であり、募集職種はフィールドエンジニアが中心。本国で開発した自社製品を日本に輸出・販売した後の、保守やメンテナンス要員です。 こうした機器は高額で技術的にもハイレベル。そのために親和性のある機器のフィールドエンジニア経験者のほか、機械のわかる設計の経験者などが求められるのですが、なり手はむしろ少数派です。顧客と接するのが苦手だったり、設計職にこだわりを持つ人が多いからでしょうが、だからこそ狙い目であると言えます。英語力を求められるケースが多いのですが、ほかの業種でも英語力を重視する企業は多く、この傾向は今後さらに増えていくでしょうから、チャンスととらえてはいかがでしょうか。 また、これから本格化する震災の復旧・復興では建設機械のニーズが増えると思いますが、前期と同じく機械系求人はほとんど目立っておりません。 超円高と呼ばれる為替レートが続き、メーカーの海外移転が進んでいますが、機械・メカトロ系の求人には影響が出ていません。確かに生産拠点が海外に移れば、生産技術系エンジニアの働く場が少なくなるかもしれませんが、現在でも出張で海外工場に赴く人たちは珍しくありません。今後の影響は限定的なものだと考えたいですね。 ただし、超円高など景気の影響は中途採用市場には遅れて出てきます。中間決算やそれに伴う下期の採用計画の見直しなどから、10月以降は若干下がるのではないかと危惧しています。既に、半導体系や装置系のメーカーでは求人が徐々に下降気味で、この傾向がほかの業種にも見られるようになるとも考えられるからです。これからの動向を注視していきたいと思います。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 EMCCAグループ キャリアアドバイザー 竹内賢一氏 |
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半導体系の求人は、全体的に前期と変化なしというのが実感です。前回もお話ししましたが、求人が多い職種は電源ICやアナログICの設計エンジニアです。半導体メーカー以外でもエレクトロニクス業界全般からニーズがあり、一方では転職市場では経験者が少ないため、売り手市場となっています。 数は少ないのですが、プロセス系のエンジニア求人も引き続きあります。求人数が少ないのは、いくつかの業界から求められるチップの開発者と異なり、半導体業界の「作り手」は数えるほどしかいないからです。求人の数がそのまま景況感に結び付いているわけではありません。 半導体業界でエンジニアの求人を見ると、半導体メーカーは変わらないものの、半導体製造装置メーカーは、半導体系エンジニアの求人を絞っているように感じます。ただ、半導体自体に需給のサイクルがありますから、深刻には考えていません。実際、メモリの価格も下がっていますが、求人への影響は少ないと思っているからです。 最近では、外資系メーカーの日本法人や技術商社への転職が増えてきました。職種はFAEや技術営業です。外資系メーカーが販売した製品の、日本での保守やメンテナンスといったフォロー全般が仕事であり、各社とも半導体に詳しいエンジニアを探しています。 以前ならチップを販売した先のメーカーは、その仕様や技術的な特徴を細かく尋ねていたものですが、最近はそうではなくなりました。メーカー側で「中身」を知ろうとしないわけですから、サポートするエンジニアが重視され、かつ高い技術力が必要とされてきたのです。 エンジニアの側にも「危機管理」の意識があるのだと思います。半導体の技術を生かす場を開発現場に限定せず、より必要とされる場所を探して転職するという考え方です。外資系メーカーや技術商社では英語力が欠かせませんが、本国との英文メールのやりとりや、仕様書が読める程度の文章力があればまずは大丈夫でしょう。ただ、ポジションに上げるためには会話力を含めた英語力全般が求められます。 半導体系エンジニアの求人は10月以降も横ばいが続くと思います。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 EMCCAグループ キャリアアドバイザー 中尾公則氏 |
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化学・材料系の求人は5月と6月に一気に増加しましたが、7月には下がっています。前年同月比ではまだ高い水準ですが、この変化の理由がわからないので、先が読めない状態が続いています。 前期に好調だったレジストや封止材料など、ディスプレイやフィルター向けの機能性材料は求人が減っています。今後はスマートフォン向けのニーズで向上するかもしれませんが、不透明な状態です。 安心材料としては、特定の業界をリードするような元気のよい化学メーカーや鉄鋼メーカーからの求人が続いていること。ライバル企業が多いほどその分野の全体的な求人数は下がるものですので、こうした専門分野に特化した企業の勢いがあることはうなずけます。それでも朗報であることは変わりません。 求人で目立つのはフィルム系の素材などのエンジニアで、化学メーカーなどからコンデンサ、レジスト、洗浄材などの研究開発職とプロセスエンジニアの求人があります。ただ、やはり経験者が求められていますので、対象となる材料とのマッチングは重視されます。 全体的に見ると、化学・材料系では求人数、求人企業数ともに減少しています。2次電池系ではリチウムイオン電池の材料系エンジニアが求められ、採用のハードルは相変わらず高いものの、ニーズは根強くあります。ただ、以前と比べると、充足感がでてきたのでしょうか、ここでも求人数と求人企業数が減っています。 同じ電池系では太陽電池関連の求人復活を望んでいたのですが、残念ながらその傾向は見られません。 一方で強くなっているのは韓国系メーカーからの求人で、職種は材料系全般になります。日本のメーカーと組んで事業を進めるという流れが加速しているからでしょうが、業界全体を押し上げるまでの力はありません。上記の動向を加味して、10月以降の天気予報マークはひとつ下げ、曇りとしました。 |
リクルートエージェント エージェントサービス第一事業部 首都圏一部 EMCCAグループ キャリアアドバイザー 竹内賢一氏 |
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