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【緊急連載】大不況が何だ!逆境転職に成功したエンジニア奮闘記

不況期転職 ヤマトシステム開発株式会社

サイトを徹底研究!
自分を客観視してスピード内定へ

不況下転職に成功したエンジニアたちを紹介していく短期集中連載企画。今回は、より上流工程でクライアントと直に接する業務を目指して今年の春、退路を断って転職を決意し、3カ月間の転職活動を展開した27歳女性プログラマのケースだ。

(総研スタッフ/山田モーキン)作成日:09.11.12

「第一希望の企業への転職を成功させたい!」と、彼女がとった行動は……


写真左:転職エンジニア
ヤマトシステム開発株式会社
グループソリューションカンパニー
S氏
写真右:採用担当者
人事戦略室 人事総務グループ
チーフ 斉藤正則氏

Sさん(27歳)は大学卒業後、プログラマとしてWebアプリケーションの開発業務を担当することに。大学では文学部に在籍していた彼女だが、就職活動中に参加した会社説明会でモノづくり、特に社会インフラを構築するシステム開発に魅力を感じたことから、社会インフラ系のシステム開企業に的を絞って、前職に就職したのだ。

その後の5年間、主に公共交通系のシステム開発において最初はプログラマとして、そして3年目からはプロジェクトリーダーとして活躍し、本人も満足していた。
しかしある理由から今年の春、前職を退職。退路を断った転職活動をスタートさせることになったのだが、折しもこの不況下で活動は苦戦することに。それでも活動開始から3カ月で、現職に転職できた要因はどこにあったのか、本人にじっくり語ってもらおう。

より顧客と近い所に活躍の場を求めて退職。そして転職活動をスタート

S氏

前職では5年間、公共交通システムのWebアプリケーション開発に取り組んでいました。文系出身でシステムやプログラムに関する知識は全くなかったのですが、就職活動中に社会インフラシステムを構築する仕事に魅力を感じたことで、この仕事に就いたのです。
実際に就職してみて、社会インフラを支えるこの仕事に満足していましたし、入社3年目にはプログラマ兼プロジェクトリーダーとしてマネジメント業務も担当することで、よりやりがいを感じることができました。

しかし前職はあるグループの関連企業だったため、私が担当する直接のクライアントは、担当プロジェクトの上流工程を担当するSE。リーダーといってもあくまで下流工程の範囲に留まるため、実際に直接、ユーザーと接したり声を聞くことができない立場でした。
もともと、社会インフラにかかわることと同じくらい、お客さまに近いポジションで仕事をすることが希望としてあったこと、そして前職に長く留まっていても上流工程を担当する機会が巡ってこないこともあって、転職を決意しました。
できれば在職中に活動したかったのですが、仕事が忙しくてとても両立は難しいと判断、今年の春に退職後、転職活動をスタートさせたのです。

本命企業への面接直前 「何ができるのか」を徹底アピールして、スピード内定を獲得

S氏

転職の条件として挙げたのは、社会インフラシステムに上流工程から関わりつつ、顧客折衝もできるポジションであることと、社員数100人以上の企業であること。
手段としては転職サイトで情報収集しつつ、人材紹介企業から紹介を受けて応募していくスタイルをとりました。
しかしこの不況の影響でそもそもの募集数が少ないうえ、今までフリーランスで活躍していたハイスペックのプログラマが転職市場に流れ込んだ影響で、応募条件のレベルが上がり、活動を始めて3カ月間はなかなか進展がありませんでした。
もともと、半年以内に転職を考えていましたが、時間が経つにつて焦りや不安も徐々に出てきましたね。

その中で紹介会社から紹介されたのが、ヤマトシステム開発でした。実は就職活動の時もいい印象があって入社試験を受けていましたが、その時は残念ながら不採用だったんです。今回、もう一度チャンスが巡ってきたと思い、なんとかこのチャンスを確実にしたい一心から、Webサイトを徹底的に調べ、「ヤマトシステム開発」と検索して表示された結果も一通り、目を通しました。
そして実際に集めた情報を元に、入社した場合に私がエンジニアとして何ができるのかを、徹底的に分析したのです。それはすべて、会社に自分が必要とされる理由を十分納得してもらうため。

面接ではVBやCなどのプログラミングスキルやマネジメント経験をもとに、物流システムに対する思いをアピールしました。その結果、選考を開始して約3週間で内定をいただくことができ、活動開始からトータル4カ月で現職に就くことができたのです。
現在はヤマト運輸向けの基幹システムの開発運用業務を担当していますが、お客さまと話す機会も多く、システムの使い勝手に対する要望など生の声が聞けてとてもありがたいですね。今後はもっと今の業務を掘り下げて、いずれはチームリーダーとしてマネジメントにも取り組んでいけたらと思っています。

Sさん採用企業:ヤマトシステム開発の採用戦略

斎藤氏

当社はヤマトグループの企業として、宅急便のシステム開発から運用まで物流システム全般を一手に担うことで、グループ全体の情報戦略を30年以上支え続けています。またほかにも金融や保険など、グループ外の分野にも積極的に事業を広げつつ(※現在、売り上げの3分の2がヤマトグループ外)、台湾をはじめ来年1月の上海、そしてその後はアジア広域での宅急便サービスを開始することで、本格的なアジア進出を展開していく予定です。

当社は不況下の中でも522億円(2008年)、554億円(2009年)……と、毎年着実に売上高を伸ばしており、エンジニア採用に対する取り組みも新卒・中途双方で毎年、200名規模で展開しています。その中で当社が求めるエンジニア像は、「バランス感覚の優れた方」。ベースとなる技術力に加え、システムに対する熱意、そして人が好きであるということ。この3つのポイントが備わっている方を歓迎したいと思っています。
今回紹介したSさんも、プログラミング能力やリーダー経験に加え、社会インフラシステム開発の上流工程に関わりたいという思いや、お客さまと直に接したい強い意向が、当社の採用条件にぴったりマッチしたことで採用に至ったわけです。
システムや人が好きで、自分の目標に向かってしっかり取り組んでいる方にはぜひ、一人でも多く当社の仲間になってほしいですね。

【転職活動のカギ】やりたいことよりも今、できることを前面にアピール!

退路を断ってからの転職活動というのは経済的な面や、キャリアにブランクが空いてしまうことに対する採用判断時の悪影響など、不安要素が多くある。
今回のSさんもまた、この不況下でさらに初めての転職活動ということもあってか、当初はなかなか思うように進まず、不安が膨れていった。
しかしSさんは、そんな時こそ冷静に自分自身を客観的に自己分析、また気になる企業を徹底的に調べることで「自分がいま、なにができて応募先の企業に対してどう貢献できるのか」をしっかりアピールできたことが、転職成功への大きな要因とみることができる。
Sさんに限らず、不況下転職活動中は誰しも多少の不安や焦りが伴うもの。その中でいかに冷静になれるか、そしてやりたいことよりも、できることを前面にアピールできるかが、不況下転職における重要なポイントである。

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