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セミコン見ル野のシブすぎ技術に男泣き 特別編
堀江貴文×セミコン見ル野の「ものづくり」特別対談
2年にわたって「ものづくり」の現場のやりがいと悲哀を描いてきた「セミコン見ル野の渋すぎ技術に男泣き!」が、なんと書籍化することになりました。そこで今回は、書籍化記念として、ただいまものづくりに携わっている堀江貴文氏との特別対談を企画してみました。
(マンガ/見ル野栄司 総研スタッフ/タニー只野)作成日:10.01.27)
作業服で臨んだ対談の舞台は、なんとあの六本木ヒルズ!
 セミコン見ル野の「渋すぎ技術に男泣き!」を読んでくださっているという堀江貴文さん。現在はロケット開発を行っており、ボール盤を動かしたこともあるとか。そこで今回は、セミコン見ル野の「渋すぎ技術に男泣き!」の特別編ということで、堀江さんに対談取材を敢行。「ものづくり」の楽しさと奥深さを存分に語っていただきました。
プロフィール











作業服で臨んだ対談の舞台は、なんとあの六本木ヒルズ!
 熱くロケット開発の楽しさを語ってくれた堀江さん。あまりに専門的で、対談というよりはインタビューとなってしまった今回の企画。せっかくなので、漫画でご紹介しきれなかった、ものづくりの楽しさと醍醐味を、文章でもご紹介します!
ボール盤を使って、バルブの開閉システムを自作
堀江さん、「ロケット作ってる」っておっしゃってましたが、あれは今も?
作ってますよ、ハイ。今日もトークライブでロケットの話をするんですよ。
ボール盤もやってたとか。
ボール盤やってました(笑) 難しいです。やったことないから知らなかったんですけど、大変ですよね。穴あけるのとか。僕はヘタクソなんで、ヘタクソな穴でもいい仕事をしてました。バルブの開閉システムを作ってたんですけど。
調整するバルブですか?
ロケットエンジンって、バーン!って火を噴いたら燃料がなくなるまで燃え続けるから調整はいらないんですけど、極超低温の液体に耐えられるぐらいのトルクを出せるモーターバルブがなかったんで、全部自作することになったんです。タミヤのモーター買ってきて、それに電子回路作とコントロールパネル作って……。
ギアもですか?
ギアまでは扱ってないです。本当に単純な開け閉めで。で、その部品を作るのに、アルミの板に穴を開ける必要があって、ボール盤を使ったんですよ。
怪我しませんでした?
怪我はしなかったんですけど、軍手をして運転をしちゃだめだと言われて。
巻き込まれるから。
そうそうそう、軍手しちゃだめなんですよね。だから生の手でやってるから怖くて(笑) 最新の写真がないんですけど(iPhoneの写真を見せながら)これが燃焼室の本体。これはインジェクターっていって、ここで噴射するんですよ。液体酸素とエタノールで……これがパッキンで……極超低温で耐えられるパッキンなんです。
(写真を見て)この穴のピッチの精度とかはいるんですか?
これは、蒲田の町工場に頼んで、MCで削ってもらったやつですよ。僕らがCADで設計した図面を渡して、1mmの穴を斜めにあけてもらって。もうすごい。これはものすごい精度ですよ。すっごい小さな穴があいてて、もうホント1mmの穴が2mmくらいの間隔であいてたりして。(またiPhoneの写真を見せながら)これがソレノイド。これがインジェクター。こっちから液体燃料が入ってこっちから噴射される。
堀江貴文さん
まだ小型エンジンだけれど、大型化していけば人も乗れるようになる
配線もやってらっしゃるんですか?
ハイ。配線も僕らでいろいろやってるんですけど……。
堀江さん、これは、飛ぶんですか?
飛びますよ!(笑) 飛ぶ予定です。ぜんぜん、飛ばせると思いますよ。で、(写真に戻る)これはアルコールと液体酸素を流して、ぶつけて霧状にしたところで火をつけたところです。
意外と小さいんですね。
これはぜんぜん小さいやつですもん。90kgf級ですね。
じゃあロケットは、完成したらどれくらいになるんですか? 大きさとしたら……。
これは、僕らが一番最初に作ろうとしている超小型マイクロサット衛星打ち上げ用のエンジンなんで、三段式の二段目になるんですよ。一番上にもうちょっと小さなエンジン乗せて、それでなんとか宇宙に何百グラムかのマイクロサットを流せるっていうところです。
人間が乗るんですか?
これはまだ乗れないですよ。何百グラムかの衛星しか打ち上げられないです。ただ、大型化していけば乗れるようにはなると思いますけれど。
すごいですね〜。
意外とちゃんとしてるという……。
就職できるんじゃないですかね?堀江さんが会社にきたら面接官もびっくりですよね。ロケットについてえらい詳しくて。
わはははは(笑)
見ル野さん
失敗すると燃焼室ごと吹っ飛んだり…大変だけど楽しい
そろそろ図面も書けるという……?
図面は……書けるのかもしれないですけど書かないですね〜。みんな書いてますけど。これはちょっと書き出したら(はまりそうで)ヤバイなと(笑)
図面は図面で奥が深くてね。パーフェクトがないんで、必ずミスがあって間違えたところを見つけにいって。
やっぱり現場で微調整していますよ。僕は現場でパイプカットしたりバルブ閉めたりしてます。極超低温とか高圧のバルブってリークするんで、二重閉めのバルブを使ってるんですよ。
漏れたら大事故になります?
大事故……というか、圧力が低下すると思い通りの出力が出なくなります。
じゃそこの精度は必要ですね。こういうものを作る人はすごい。エンドミルでやってるんですかね?
だと思いますよ。で、すごいちっちゃなバリがたまってて、それをちゃんときれいに掃除して。インジェクターパネルの外側にベースプレートがあって、そのベースプレートが……その、構造を説明しだすと長いんですけど(笑) とにかく、精密加工なんですよ。
組み立ての精度も要りますよね。
要りますよ!ばらすのとか、ホントひと仕事ですもん。だからどこかリークしてたら「ここ閉めなきゃ……」で、ここ閉めたら次ここリークして……。で、実験やるじゃないですか。いまの状態で液体酸素とアルコール流しても、だだ漏れでちょっと迫力のある火炎放射器みたいな感じなんですけど、水道のホースを手で押すと勢いよく出ますよね。あれと同じ原理で、最後に絞るんですよ。絞ると噴射流がすぐ音速を超えちゃうんです。そうすると衝撃波が出てドカーン!ってなるし、そこで失敗すると燃焼室ごと吹っ飛んだりします。
けっこう危険ですね。
だからそういう実験をするときは、鉄道用のコンテナの中に詰めて、僕らは退避してリモートコントロールで実験してますよ。爆発するときは、結構派手に爆発するんで、「おぉー!爆発しちゃったー」みたいな(笑) 楽しいのは楽しいんですけど……。
川崎修平さん
フライトモデルにするときの課題は軽量化
楽しいけど、疲れる?
楽しいですけど、まあ、大変ですよね……。爆発したら、またいちいちばらして、曲がってないかとか全部チェックして。で、「わ、ちょっと曲がってるよね」みたいな。でもそしたらまた交換になっちゃうしね。いまはまだ実験設備なんですが、フライトモデルにすると軽量化しなきゃならなくなるんですよ。ロケットエンジンで難しいのは、軽量化なんです。壁の厚さも、いまはステンレスで分厚く頑丈に作ってあるけど、フライトモデルはアルミやFRPですごく軽く作らなきゃならないんで。
軽量化っていっても、穴あけちゃだめなんですか?
いや、穴をあけるという方法もありますよ。周りのアルミのケースなんかは、穴をあけて軽量化しなきゃいけなくなりますよね。
じゃ堀江さんはそこで電気ドリル持って……(笑)
いや、やるかもしれないです(笑)
ちなみに、あの、ご予算は?
そんなにお金かからないですよ。最初は意外と場所代がかかってたんですけど、いいところを借りれたので場所代がかからなくなって。部品が意外と高いんですよ。エアアクチュエーターつきのバルブは結構高かった。でもね、一番高いのは計測機器ですよね。あとは液体酸素とかアルコールとかもばかにならないかな。ところで見ル野さんは、連載終わって何をやってるんですか?
私いまニコニコ動画に出てますよ。毎週漫画大喜利やっています。
技術系はやらないんですか? 本が出るんですよね。それ楽しみにしています。売れるといいですね。
ありがとうございます!!
堀江貴文さん
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タニー只野(総研スタッフ)からのメッセージ タニー只野(総研スタッフ)からのメッセージ
今回の特別企画、いかがでしたでしょうか。実写の見ル野さんを見るのが初めてだった方も多いのでは? それから、堀江さんが現在開発しているロケット、早く実現するといいですね。いつか量産できるようになれば、安価に人が宇宙に行けるなんて、まるで漫画の世界のようです。

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