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転職情報サイト、転職情報誌、転職イベント、人材斡旋… ホントはどれが良いの?“求人サービス”の実態に迫る
世の中に数ある求人情報サービス。でも、自分にとって理想の転職先が見つかるのはいったいどのサービスなの?全部使えばきっと見つかるかもしれないけど、忙しい毎日だからもっと効率的に見つけたい!……そんな転職初心者エンジニアに向けて、本レポートではさまざまな求人サービスの特色と、おススメの効率的な使い方をご紹介。意外と知らなかった求人サービスのメリット・デメリットまでしっかりお伝えします。
(取材・文/総研スタッフ タニー只野 イラスト/よしたに)作成日:06.11.29
はじめに:エンジニアが使う求人サービスはどれ?
 転職活動をしている世の中のエンジニアは、どのようなサービスを使って転職しているのだろうか?まずはデータから、エンジニアの求人サービスの利用状況について見ていこう。

 Tech総研では2006年6月に、25〜44歳までのエンジニア1000名を対象に、「求人サービスに関する実態調査」を行った。転職活動をする際は、“情報収集段階”“比較検討段階”など、いくつかのフェーズがあるが、今回ご紹介するデータは“応募段階(応募を行う段階)”で利用した情報源を、複数回答で答えてもらった。
トップは転職情報サイト、次に人材斡旋が続く。やはり転職活動で必須となるのは転職情報サイトのチェックということだろう。それでは次の項で上位3位までのサービスと、意外な健闘を見せた転職イベントについて、編集部の独断と偏見で、遠慮なくメリットとデメリットを紹介していこうと思う。
第1位 転職情報サイト
リクナビNEXT  転職情報サイトは、常に新しい求人情報を掲載しており、また職種別、業界別のエンジニア特集があるため、転職活動をするときには必携の情報源だ。転職情報サイトには大きく分けて二つある。企業が掲載している求人広告を見たユーザが直接、もしくはサイトを経由して応募する「直接応募」と、ユーザがあらかじめ自分の履歴書や職務経歴書にあたる情報をサイトに登録しておき、企業が登録情報を元にユーザに求人オファーを送る「スカウトサービス」だ。
この二つは使い方が大きく異なるため、以下では「直接応募」と「スカウトサービス」に分けてご紹介していく。
オススメ攻略法 直接応募編
希望条件登録で新着求人を待て!
 求人情報は鮮度が命。新着求人メールに登録しておくと、新着の求人情報がメールで送られてくる。いますぐにでも転職したい人は必ず登録し、新着の求人情報をチェックしておこう。
また、サイト内の膨大な情報量の中から、自分に合う企業を探し、内容を読み込むのは非常に大変。Webならではの検索方法を駆使して、効率よく自分の欲しい情報だけを手に入れよう。リクナビNEXTでは、職種や勤務地だけでなく、「キーワード」「新着・更新」「未経験者歓迎」「業種」「雇用形態」「募集年齢」「年収例」「従業員数」「設立」「経験・スキル」などいろいろな条件で求人を検索することができる。特に、エンジニアには必須条件である「言語」が選択できるのは見逃せない。他にも“CRM”“ワークフロー管理”など詳しい技術領域を選択することもできるので、膨大な求人情報からピンポイントで必要な情報だけを探しあてることができる。
また、おススメの使い方として自分の譲れないこだわりの条件を選択して条件登録しておけば、次回チェックしたときも再度登録する必要がないため、簡単に自分に合った求人情報を探すことができる。また、登録した内容で新着求人メールの設定をしておくと、希望条件の新着求人情報が届けられる。
転職情報サイト「直接応募」のここがイイ!
登録しておけば、簡単に新着の求人情報を
チェックできる
エンジニア向けの特集が頻繁に用意されている
地域に関係なく、どこに住んでいても、都心と
同じ情報が手に入る
転職情報サイト「直接応募」のここに注意!
多くの情報の中から、新しい情報を常にチェックし、自分の希望に合う企業を探して直接応募するため、スカウトサービスや斡旋サービスと比較すると全体の作業量はやや多くなる。
オススメ攻略法 スカウトサービス編
スカウト登録で書類選考を省略する
 リクナビNEXTスカウトサービスには「オープンオファー」と「プライベートオファー」の二種類がある。「オープンオファー」は項目をチェックするだけでカンタンに登録できるが、簡単な情報を元に企業が検索するので、オファー内容は「当社の求人に応募しませんか?」というシンプルなアプローチになる。
 一方、「プライベートオファー」は、詳細な職務経歴や自己PR、将来のキャリアプランなどを登録するため、企業はしっかりと情報読み込んだうえで「あなたに会ってお話したい」とオファーするという、まさにネット上のスカウトサービス。書類選考を自動的に済ませているようなものだ。だから「今すぐではなくてもいいところがあったら転職したい」と考えている人にもおススメ。職務経歴書にあたる「レジュメ」は非常に多くの情報を入力することができ、また企業もその情報をしっかりと読み込んでいる。スカウトされるためには、なるべくきちんと情報を入力し、定期的に見直そう。

また、異業種、異業界にチャレンジしたい人は、自己PR欄にその旨を書いておくのがおススメ。思わぬ企業からのアプローチがある可能性も。オープンオファー、プライベートオファーともに氏名、メールアドレス、生年月日、住所、電話番号、勤務先社名など、個人を特定する情報を、企業は見ることができないので安心して登録しよう。
転職情報サイト「スカウトサービス」のここがイイ!
登録するだけで、自宅にいながら転職活動ができる
自分が想定していない企業との意外な出会いがある
登録者全体の中での自分の順位(≒市場価値)が分かる
転職情報サイト「スカウトサービス」のここに注意!
企業にしっかり理解してもらうために、入力項目が多く登録は多少手間がかかる。また、企業は厳選してプライベートオファーを出しているため、レジュメ登録をしっかり行わないとオファーが届かない場合も。
(スカウト)転職活動の流れ
第2位 人材斡旋サービス
 人材斡旋サービスは、CAと呼ばれる専門のキャリアアドバイザーが、企業と個人の間に立って、企業選びから給与、スケジュール調整など転職までのサポートを行ってくれるサービス。個人の希望はCAがきめ細かくヒアリングし、キャリアプランについてもアドバイスをしてくれる。また、CAとの面談をしなくても、Webサイト上で登録すると無料で査定をしてくれるサービスを行っているところも。情報収集の一環としてぜひ利用してみよう。
オススメ攻略法
専門家に市場価値を聞いてみよう
 転職初心者や、転職するかどうか悩んでいる人にオススメのサービス。人材斡旋企業にリクルートエージェントがある。自分の人材としての市場価値はもちろん、今までの経験を生かしてさらにステップアップするには、今後どのようなキャリアを身につけていけばいいのか、自分にはどんな企業が向いているのか、職務経歴書や面接では何をアピールすればいいのかなど、親切丁寧に、時にはキッパリとアドバイスしてくれる。

転職の初期段階でまだ不安が多い人は、CAに現在のステータスや身につけたいキャリア、転職プランについて遠慮なく相談してみよう。自分ひとりで考えるよりも、数多くの企業の人事担当者や転職者と会っている専門家の目から見た客観的なアドバイスは、あなたにとって確実に参考になるはずだ。もちろん料金はかからないし、登録したからといって必ず転職しなければいけないわけではない。
人材斡旋サービスのここがイイ!
非公開求人を扱っている。
最初から自分に合った求人をCAが斡旋してくれるため、
  直接応募よりも採用の可能性が高い。
職務経歴書の書き方や面接のアドバイスを行っている
人材斡旋サービスのここに注意!
企業が求める特定のキャリアを持つ人材をピンポイントでマッチングしていくため、キャリアに専門性がない場合はなかなかふさわしい案件が見つからないことも。また、たくさんの企業の中から自分で選ぶのではなく、スキル志向にふさわしい企業を順次CAから紹介されていくため、「自分で企業選びをした」という納得感は薄れる。
(人材斡旋)転職活動の流れ
第3位 転職情報誌
転職情報誌   転職情報誌には大きく分けて、「B-ing」などコンビニや書店で販売している有料の情報誌と、「タウンワーク」など駅の構内や街頭のラックに置かれているエリア特化型のフリーペーパーがある。また、有料の情報誌には、エンジニアに特化しているものも。これらの転職情報誌は、販売、営業職の求人は数多く掲載されているが、転職情報サイトや人材斡旋サービスと比較すると、エンジニアの求人数はそれほど多くない傾向にある。求人の内容としては、初心者OKなど異業種からの転職を受け入れている企業や、契約社員、アルバイトなど非正社員の求人が多いのが特徴。
オススメ攻略法
お手軽に情報を仕入れよう
  転職を真剣に考えていて、少しでも多くの求人情報を入手したい人にオススメ。エンジニアの求人が少ないとはいっても、いつ自分に合った求人が掲載されるかわからない。やはり転職活動のときは、より多くの求人情報を仕入れて、その中から自分に合った企業を選ぶのが、あたり前のことだが転職成功への近道だ。
転職情報誌はエンジニア特集も多く、電車の中吊りや書店のポスターなどで気になる社名を見かけたときは、必ず内容をチェックしてみよう。発売日は覚えておいて、コンビニでお弁当を温めている時間や、雑誌コーナーの前を通ったときに手にとって、パラパラめくって気になる求人があるかチェックするくらいなら5分もかからないのでオススメだ。
 また、都市部に比べて求人件数の少ない地方で求人を探している場合、エリアの求人情報が載っているフリーペーパーもチェックしておこう。
転職情報誌のここがイイ!
情報量が視覚的に分かるので、
  お目当ての求人チェックがすぐできる
中吊り・コンビニ・書店など、通勤途中で読める
初心者OK、異業種からの転職歓迎など、
  キャリアチェンジできる求人が多い
転職情報誌のここに注意!
情報誌の求人情報は、登録サービスや個別告知を行っていないため、意識を持って自発的に情報を取りにいかないといい求人情報は得られない。それだけに、鮮度の高い情報をチェックして応募すれば、人よりも一歩リードできるとも言えるが、ともかく継続的な努力を要する手段ではある。
編集部オススメ 転職イベント
転職イベント  企業がブースを出展し、参加者が直接自分の聞きたいことを聞ける転職イベント。エンジニアに特化したイベントも数多く、また大手企業から中小規模の企業まで幅広く出展しているため、情報収集の場にはもってこいだ。企業ブースには人事担当者とともに現場のエンジニアも待機しているため、職場の雰囲気や詳しい業務内容など、生でしか聞けない話を教えてもらうことができる。また、キャリア診断や面接力向上セミナーなども充実しているため、休日1日使えば転職にまつわるさまざまな知識が身につけられる。
オススメ攻略法
職場の実態を現場のエンジニアに聞いてみよう
 特に気になる企業の人事担当者や現場のエンジニアと、履歴書送付や面接を介さなくても直接話ができる唯一の場。しかも面接現場とは違い、オープンなイベントだけに気軽に質問することができるので、中吊りなどの告知で気になる企業が出展している場合はぜひとも参加してみよう。「入社してみたら想像と違った」という行き違いを避けるためにも、職場の状況や残業時間、人間関係など職場の具体的な話が聞けるのはとても貴重だ。

リクナビNEXTエンジニア適職フェアでは、コミュニケーションカードというカードを用意しており、自分の経歴などを記入して企業との会話を進めることができる。気に入った企業にコミュニケーションカードを渡すと、後日、企業からオファーが来る可能性もある。履歴書送付や面接をするよりも効率的な手段なので、平日忙しくなかなか情報収集や転職活動ができないが、「気になる企業はある」というエンジニアに向いている。事前に企業のピックアップと、聞きたいことを整理しておくと効率的な情報収集ができる。
転職イベントのここがイイ!
現場のエンジニアに気軽に相談や質問ができる
履歴書送付や面接しなくても気になる企業と話ができる
1日でさまざまな情報収集ができる
転職イベントのここに注意!
転職イベントは定期開催ではなく数ヶ月に1度、しかも1日しか行われないので、「いま聞きたい!」という火急の転職ニーズには対応ができない。また、特定の場所にわざわざ足を運ばないといけないため、地方に住んでいる人は利用しづらい点がある。
まとめ 納得のいく転職をするために
転職しようと思ったときに、100%満足のいく、自分が希望したとおりの求人というのは残念ながらほとんどない。「給料はいいが、場所が遠い」とか、「仕事の内容はいいけど会社の規模が」など、希望条件を挙げたらキリがないからだ。また、当たり前だが、求人というのは埋まってしまえばそこに後から入ることはできない。気になる求人に応募するかどうか悩んでいると、内定はどんどん決まっていってしまう。そうならないためにも、最初に自分の希望条件の優先順位をつけておくことが重要だ。給料を取るのか、仕事の内容を取るのか、場所を取るのか。いくつか譲れない希望条件を挙げたら、それ以外は優先順位を下げ、譲れない条件を持っている企業の求人情報にアタックしていこう。これは、複数の企業で内定が出たときの企業選びにも有効な方法。自分が仕事をするうえでいちばん大切な条件を、常に意識しておこう。
便利な転職リンク集
転職する際に役に立つエンジニア向けの情報を集めてみた。特に応募・面接テクニックやレジュメ作成術は転職を成功させるためにとても重要。ぜひ参考にしてみてほしい
転職パーフェクトガイド(リクナビNEXT) 転職活動を始める前に知っておきたいことから、応募書類の書き方、面接のポイント、円満退社の仕方まで、さまざまな解決方法が満載。
エンジニア10000人の転職ノウハウ
(Tech総研)
いざ転職活動を行うときに最も役立つのは、経験者のアドバイス。そこで、エンジニアのクチコミ投稿で集めた転職の成功・失敗ノウハウをシーン別に一挙公開!
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まずはリクナビNEXTの「スカウト」でチャンスを掴もう!
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  タニー只野(総研スタッフ)からメッセージ  
タニー只野(総研スタッフ)からメッセージ
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自分と同じくらいの時期に入社した友人が先月転職しまして。話を聞くと、「仕事は定時で帰れるし、年収はすごく上がったし、本当に良かった」とのこと。う、うらやましい……!正直、「そんないいとこないだろう」と、なかなか転職に関しては腰の重い私でしたが、この機会にスカウト登録くらいはしておこうかと思いました。
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