• はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
突然、会社に電話がかかってくる? 給与交渉ってどこまででしていい? スカウト転職に潜む“噂の真相”を追う!
登録しておけば、企業から転職のお誘いがくる「リクナビNEXTスカウト」。「待っているだけで転職活動ができる」というけれど、その実態がイマイチつかみにくいというエンジニアも。そんなエンジニアのリアルな疑問にDr.スカウトが答えよう。
(取材・文/入倉由理子 総研スタッフ/宮みゆき)作成日:06.07.26
スカウトのプライベートオファーって何?
 リクナビNEXTスカウトには、オープンオファー登録とプライベートオファー登録がある。オープンオファーは項目をチェックするだけでカンタンに登録でき、企業からのオファーは「当社の求人に応募しませんか?」という、直接的なラブレター。
 一方プライベートオファーは詳細な職務経歴や自己PR、将来のキャリアプランなどを登録することで、企業から「あなたに会ってお話をしたい」という、まさにネット上でスカウトされることがあり得るサービス。実は自分にピッタリの考えてもみなかった会社、仕事に出合える可能性がある。

 また、企業からのオファーの量や内容によって、ひとつの会社にいるだけでは見えてこない、自分の市場価値が見えるという副産物も。しかし後者のプライベートオファーは新しい転職スタイルなので、仕組みや登録後の流れに不安や疑問を感じる人もいるだろう。実際にリクナビNEXTスカウトに登録したエンジニアたちが抱いた、プライベートオファーに対する疑問や不安に一気に答える。疑問や不安が解消され、納得できたら、すぐに登録してみよう。
キッチリ教えて! プライベートオファーのココが疑問、ココが不安
登録する前に悩んだこと、わからなかったこと
「今すぐ転職」ってわけではない。登録したらダメなのかなあ

今すぐ転職したいわけではないけれど、いいところがあればいつかは転職したい。そんな自分が登録したらダメ? どんな会社からオファーがくるのか、知りたいんだけど。(システム開発/28歳)
登録はもちろんOK! 市場価値を測るツールとして使おう

今すぐ転職を希望していなくても、リクナビNEXTスカウトにぜひ登録してほしい。「現在の状態と希望条件」という登録の項目に、「転職意欲」の度合いを示すことができ、それを「今すぐ転職したい」ではなく「いいところがあれば会いたい」「まだ積極的には考えていない」とすればOK。そうしておいたとしても、「この人がほしい」と思えば企業はオファーを送ってくるので、その内容によって、現在の自分の市場価値を測ることができるのだ。
スカウトってことは、企業から直接電話がかかってきたりするのかな?

登録したいんだけど、いきなり自宅や会社に「お誘い」の電話がかかってきたら困るなあ。会社はもちろん、妻にも内緒で活動したいんだよね……。(機械設計/33歳)
オファーはすべてネット上。個人情報は公開されないので問題なし!

プロフィール欄に氏名や電話番号、メールアドレスなど個人情報を登録する欄はあるが、企業には公開されないので安心してほしい。オファーやそれに対する返信など、企業とのやり取りは、リクナビNEXTの管理画面上で行われる。いきなり電話がかかってくることはない。
すごいポジションばかりで?一般社員の自分にはまだ関係ない?

スカウトって、社長とか役員とか、少なくとも部長とかそういう人を対象にするのかな? 一般社員の僕が登録しても、オファーなんて1通もこないのかもしれない……。(半導体設計/25歳)
社会経験があれば、だれにでも登録する意味はある!

リクナビNEXTスカウトは、決してポジションの高い人だけを対象としたサービスではない。20代の若手人材や一般社員向けの膨大な数のオファーが飛び交っており、社会経験のある人ならだれでも登録する意味がある。実際に社会経験1年程度、25歳のハードウェアエンジニアにプライベートオファーが届き、経験を生かしながらも新たな分野に挑戦できるポジションをゲットしたというケースもある。
レジュメ登録時にわからなかったこと、悩んだこと
希望年収を高く書いたらダメってホント?

転職するなら、やっぱり年収アップさせたい。でも一般的に希望年収をあまり高く書くと、企業に嫌われるなんて話を聞いたことがあるけど、スカウト転職でもそうなのかなあ……。(セキュリティシステム開発/32歳)
企業によってとらえ方はさまざま

リクナビNEXTスカウトには、現在の年収と希望年収を入力する欄がある。そこで、現在の年収と比較して、例えば倍など、法外な金額を入力したら企業はどう思うか? これは「一概に言えない」のが現実。一般的には「非常識」と思う企業が多いが、これまで取材した企業の中には「技術やスキルに対する自信の表れ」ととらえる企業もあった。本当に自信があるなら数百万円アップの金額を入力してもいいが、リスクが高いことも覚えておきたい。ちなみに、100万円アップくらいが妥当とされている。
資格をもっていない人にはオファーがこないって聞いたけど……

経験は長いけど、仕事が忙しくて資格取得に無頓着。登録しても、無資格ではオファーがこないって噂を同僚から聞いたけど、ホント?(ネットワーク設計/34歳)
資格の有無だけで企業はオファーを出しているわけではない

リクナビNEXTスカウトには、学歴や語学、経験した技術やスキル、職歴などさまざまな登録項目があり、資格はその一項目にすぎない。企業は求める人材を探すべく、さまざまな項目を使って検索する。だから、資格をもっていなければオファーがこないというのは、まったくのうそ。資格がなくても、これまで経験したことを丹念に登録すれば、オファーは高い確率でやってくる。
企業が見るのはやっぱり職歴。「将来のキャリアプラン」なんて関係ない?

フツーに転職活動していると、聞かれるのは「職歴」のことばかり。企業にとって、その人が将来どんな仕事をしたいかなんて、関係ないんじゃないの?(制御設計/31歳)
その人の志向を知るために、「将来のキャリアプラン」を重視する企業も

培ってきた技術やスキル、職歴はその人の「これまで」。しかし、その人がどんな志向をもち、どんなキャリアプランをもっているか、つまり「これから」を重視する企業もある。プロジェクトマネジャーが足りないというソフトウェア会社で、「技術を極めたいという人は当社には不向きなのでオファーを送らない」という人事担当者の話を聞いたことがある。本人の志向と会社が用意できるステージがマッチしなければ、結果的に力を発揮してもらえないことになり、お互いにとってハッピーな転職ではなくなる。また、ネット上で人となりを知るヒントにもなるので、しっかり読むという人事も。自分に本当に合う会社と出合うためにも、「将来のキャリアプラン」もきっちり書きたい。
オファーに関して疑問に思うこと、悩んだこと
プライベートオファーは登録すればみんなオファーをもらえるのかな?

この間、同僚が「プライベートオファーをもらった」って喜んでいた。登録すれば、みんなもらえると思ってたんだけど、そうじゃないの?(生産技術/32歳)
プライベートオファーは、数が少ないからこそ価値がある!

リクナビNEXTスカウト上を飛び交うプライベートオファーの数は、月に約1万5000通(06年5月実績)。オープンオファーは約18万通(同)なので、ずいぶん少ないことがわかるだろう。決して全員が受け取れる数ではない。プライベートオファーは、企業が本当に会いたいと思う人を厳選して送るものなので、あまり数が多くないのだ。しかしだからこそ、価値が高く、企業からの期待も大きいということ。プライベートオファーが届くように、まずはレジュメをモレなく、詳しく書くことが大切だ。
オファーがきたけど、自分には合っていない(あるいは無理)気がする……。

SEの経験しかない自分に、ITコンサルのオファーがきた。「自分には無理?」って思うんだけど、レジュメ、ホントに読んでるのかなあ?(システム開発/29歳)
レジュメはしっかり読んでおり、可能性に期待している場合が多い

プライベートオファーが届いたものの、「これって、自分に対するオファーなのかな?」と疑問を感じたり、「このポジション、自分には無理なのでは」と思う人もいるかもしれない。この場合、ケースとしては主に2つ。ひとつ目は単純に登録した内容が間違っているケース。あるいは、企業がその人の職歴や技術、スキルから判断し、「うちの仕事を任せられるかもしれない」と思って送っている場合だ。自分では気がつかない可能性を企業が発見してくれるのが、スカウト転職のメリットでもある。「本当に大丈夫かな?」と思うなら、「返事を書く」のボタンから、企業に正直に気持ちをぶつけてみるといい。
企業からのオファー対応について教えてほしいこと
プライベートオファーに返信してしまったら、即応募になっちゃうの?

プライベートオファーが届いた。ちょっと興味があるんだけど、「返事を書く」のボタンから返信したらそれは応募になる? それは困るんだけど……。(システム開発/30歳)
応募にはならないので、安心して質問や感想を返信しよう

プライベートオファーの「返事を書く」のボタンは、企業とのコミュニケーションの入り口にすぎない。つまり、そこから返信しても即応募ではないので、質問でも不安でも、何でもOKなので、今の気持ちを正直に書いてOKだ。企業から返事がきて、興味をもったら会えばいいし、そうでなければ、その時点で断ってもいい。返信をすることで、その企業や任されるポジションについてより多くの情報が引き出せるので、放っておかず、返信してみることをお勧めする。
オファーに対して、いろんな質問するとウルサがられるのかな?

仕事内容や給与、勤務地の可能性など、知りたいことがいっぱいある。でも、あまりにいろんな質問をすると、ウルサがられる?(光学設計/35歳)
どんどん質問しよう。ただし、会ったほうが早い場合も

前でも述べたように、基本的にはどんどん質問して問題なし。ある企業では、オファーを出した人材と十数回メールでやり取りし、会った時にはもう既知の関係かのようだったという例もある。ただし、あまり数が多くなるなら、企業に出向き、会って話したほうが早い場合も。自分の仕事の多忙さなどと兼ね合わせて考え、メールでやり取りを続けるか、会うのか選択しよう。またすべてではないが、「いきなり給与の質問だけだと、仕事内容や事業内容よりも給与のほうが大事なのか、とガッカリする」という採用担当者がいることも念頭に置き、質問しよう。
放っておいたら何度も同じ会社からオファーがきた。これって自動送信?

プライベートオファーが届いたが、放っておいたら同じ会社から何度もオファーが届いた。自動送信してるのか、と思って無視しているんだけど……。(システム開発/29歳)
自動送信ではない。その人に本当に興味があるから何度も送っている

企業がプライベートオファーを送るのは、本当に「会ってみたい」と思う人だけ。その人からの返信がほしいから、何度もオファーを送るのだ。内容を読んでみれば、1通目、2通目、3通目のオファーの文面はすべて違うはず。1通目でピンとこなくても、2通目、3通目を読むことで、より詳しい仕事の内容が見えたり、どれだけその企業が会いたいと思っているのか熱い思いが伝わってきたりして、「会ってみよう」と思える場合も。実際に「2通目でその会社の熱意が伝わり、会ってみようと思った」というITコンサルタントもいる。ぜひ、2通目、3通目も開けてみよう。
面接や面談の段階でわからないこと、悩んだこと
面談って、結局は面接でしょ?

プライベートオファーに「面談」って書いてあった。でも、企業と直接会うわけだから、これって結局は面接なんじゃないの? 何が違うの?(機械設計/34歳)
「面談」は非公式な場。選考ではなく、お互いを知り合うためにある

「面接」は、基本的に選考される場だ。これに対して「面談」では選考が行われず、非公式でお互いを知り合うためにある場だと考えればいい。企業がより詳しい会社の情報や仕事の中身、なぜオファーを送ったかなどをプレゼンし、それに対してオファーを受けた人は何でも質問できる。また、こちらからも現在の仕事の状況やこれからやりたいことを話す。このようにじっくり話し合うことで、お互いにとってハッピーな転職なのかどうかが見えてくる。選考の場、つまり面接に進むのはこの後のこと。「面談」と書かれていたら、気軽に出向いてOKだ。
スカウトってことは、給与の交渉とか、バンバンできるのかな?

「スカウト」っていうからには、相手がこっちを欲しがってるってことだよね? そうすると、バンバン給与交渉して、給与アップできるのかな?(半導体設計/35歳)
その会社の給与テーブルの範囲内なら可能な場合も

給与交渉は、できる場合とできない場合がある。その会社の給与テーブルがあり、その範囲内なら交渉可能な場合も。一方、その人と同等の経験、スキルのある既存の社員と比較して、あまりにかけ離れた金額になるならば、給与交渉は難しい。ただし、プライベートオファーの場合、そもそも提示の段階でその人の前職の給与を考慮している場合も多いし、どうしても欲しい人材ならば、給与テーブルを無視することもある。提示額に不満を感じたら、まずは人事に相談してみよう。
リクナビNEXTスカウトで“噂の真相”を確かめてみよう!
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
あなたを求める企業がある!
まずはリクナビNEXTの「スカウト」でチャンスを掴もう!
スカウトに登録する
  宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ  
宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ
[]
[]
リクナビNEXTスカウトというサービスには興味があっても、イマイチわからなかったことや、誰に聞いていいのかわからなかったちょっとした疑問について実際のエンジニアの声からお答えしてみました。自分の可能性を試してみたいと思った方はぜひこの機会に登録してみてはいかがでしょうか。あなたが思いもしなかった意外な企業からのオファーが届くかも!?
[]
[]

このレポートを読んだあなたにオススメします

応募書類はどうアピールする?面接交渉のコツは?

転職で年収アップを狙え!大作戦/レジュメ・面接編

活況が続いているエンジニア転職市場。人材不足でエンジニア売り手市場の今こそ、年収アップ転職のチャンスだ。では、年収アップ転職を実…

転職で年収アップを狙え!大作戦/レジュメ・面接編

転職情報サイト、転職情報誌、転職イベント、人材斡旋…

ホントはどれが良いの?“求人サービス”の実態に迫る

世の中に数ある求人情報サービス。でも、自分にとって理想の転職先が見つかるのはいったいどのサービスなの?全部使えばきっと…

ホントはどれが良いの?“求人サービス”の実態に迫る

競合会社をベタほめ、質問に質問で返す、目を合わせないetc.

人事が不採用ボタンを押す「面接NG回答ランキング」

転職時、「採用された理由」は採用担当者から聞ける場合が多いが、不採用になった理由はわからないことがほとんど。たとえ経験・スキルは…

人事が不採用ボタンを押す「面接NG回答ランキング」

営業→SE、アパレル販売→サーバ運用etc.

これってアリ?キャリアチェンジエンジニアの生き方

エンジニアの中には、就職してから今まで一貫してエンジニアである方もいれば、就職時は全く異なる職種だった方がキャリアチェンジしてエ…

これってアリ?キャリアチェンジエンジニアの生き方

逆境転職に成功したエンジニア奮闘記

46歳サポートエンジニア一度の面接で内定獲得までの道

逆境転職に成功したエンジニア奮闘記不況下転職に成功したエンジニアたちを紹介していく連載企画。今回は46歳にして初めて、転職を決意したサポートエンジニアが半年の活動…

46歳サポートエンジニア一度の面接で内定獲得までの道

やる気、長所、労働条件…人事にウケる逆質問例を教えます!

質問を求められたときこそアピールタイム!面接逆質問集

面接時に必ずといっていいほど出てくる「最後に質問があればどうぞ」というひと言。これは疑問に思っていることを聞けるだけで…

質問を求められたときこそアピールタイム!面接逆質問集

この記事どうだった?

あなたのメッセージがTech総研に載るかも

あなたの評価は?をクリック!(必須)

あなたのご意見お待ちしております

こちらもお答えください!(必須)

歳(半角数字)
(全角6文字まで)
  • RSS配信
  • twitter Tech総研公式アカウント
  • スカウト登録でオファーを待とう!
スマートグリッド、EV/HV、半導体、太陽電池、環境・エネルギー…電気・電子技術者向け特設サイト

PAGE TOP