同じ判断を下せるところまで情報を共有しよう
私も年上の人が部下になった経験がありますが、気にしませんでした。年齢を口実に、相手との関係がうまくいかないと決めつけてしまったら、コミュニケーションもほとんどなくなってしまいますよね。そうなると、人間はますますへそを曲げてしまうもの。まずは必死になってお互いに話し続けることが重要です。
とにかく話し続けてさえいれば、次第に同じ情報を共有できるようになってきます。そうなれば、同じ方向を向いて同じ決断を下せるようになる。そうやって、いい方向に転がり出すんです。要するに、年齢ではなく、お互いの話し合いが足りないことによる情報不足が問題なのです。
情報というのは、判断の基準になるものという意味です。誰でも、「こう決まったので今日からそうしてください」と、結論だけ言われるとイヤな気持ちになるものですよね。その前に「こういった事実と経緯があって、この結論に至った」と、情報を知らされていれば、「なるほど」と納得できるんです。
周囲を巻き込んで会議をしてみる
確かに、「今までこうだったから」という論理を通そうとする人はいます。私もそんな部下には、「じゃあ、自分では何も考えていないのか」ってことをよく言いますよ。世の中が変わって会社も変化していくわけだから、当然、それに見合った動きをしなきゃならないですからね。
ただ、相手も自分が正しいと思うことを主張しているわけです。彼の持っている情報ではそうであって、それが間違っている場合があることを認識させないと解決しません。だからこそ、「情報の共有化」を徹底してやっていかなくちゃならないわけです。
何も無理をして2人だけで話すことはなく、周囲の人を巻き込んでいけばいいんですよ。うちの会社でもやっているように、仕事が始まる前の早朝に大勢で会議をするとかね。そうすると、もともと2人でいるときは50%ずつだった力関係が分散されて、うまくするとあなたに大きく傾くかもしれない。そうなれば、相手だって「自分は間違っているかも」と思うんじゃないでしょうか。一対一でお互いに様子をうかがってフリーズしているだけでは、解決のしようがありませんよ。