偏屈な人に合わせる努力はしなくていい
偏屈な人とうまくつき合う方法はありません。社長に直接言ってパートナーを代えてもらいなさい。あなたに合う人は必ずいるから。俺も20代で弁当店に勤めていたとき、社長に給料のことで直接交渉したもん。そういうふうにトップに直訴をせないかんよ。
だって、せっかく自分がいい仕事をしたいと思っているのに、たまたまこのパートナーと組まされたことで、うまくいかないわけでしょう? 28歳なんて人生のうちで心も体も脳もいちばんよく働くいい時期なのに、そんなことにつき合っていたら時間の無駄。偏屈で合わない人に、自分から合わせるように努力しようなんて思わなくていいんです。もし、そのことを社長に聞き入れてもらえずに、「じゃあ、君に辞めてもらうしかない」なんてことになったら、さっさと辞めればいいの。会社はいくらでもあるんだから。
社長はそれなりにトップに立つ人だし、成功している人だから、感情的に訴えるのではなく、仕事に支障をきたしている現状をきちんと説明すれば、わかってくれるはずだよ。それを理解できないような社長の下で一生懸命働くことはないの。社長は会社の顔であり、会社は社長で決まる。つまり、あなたにとってはこのパートナーがどうかってことよりも、社長が大事なんだよ。いい社長の下で働かなくちゃいけない。それが大前提です。
社長は何かしら信念を持っていることを知ろう
俺も自分で弁当店や居酒屋を経営したり、プロゴルファーになりたい子どもたちを30人預かって教えているのよ。その養成所では、経営者として練習のしかたから食事、日常生活と、すべて自分のやり方でやってる。そのやり方を違うと思う人はやめてもらってかまわないの。その人が自分に合う所に行けばいいんだから。それは大事なことだと思うよ。
この前も養成所のゴルフコーチが、俺のやり方に合わなくて辞めていってね。そのコーチをすごく慕っていた教え子が、そのコーチに付いて行くと言うから、「もちろん行きなさい」と言ったよ。そのやり方に合う子は付いて行けばいい。どっちが正解かはいずれわかる。俺は娘たちが小さい頃から自分のやり方で育てて、長女と三女がプロゴルファーになった今、たくさんのプロたちの世界を見ている中で、自分のやり方に自信を持っているの。
そうやってね、社長は何かしら信念を持ってやっているはずなんだよ。そのことをちゃんと知って、その社長の下で働く甲斐があるか確かめた方がいい。しかも、こういった小さなあなたの悩みは、社長ならどういうふうにでもできるの。偏屈な相手と組まなくなったって会社には影響ないし、ましてや世の中にも影響はない、ちっちゃなことなんだよ。そんなことで悩まなくちゃいけないなんて、実にもったいないでしょ。