叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「斬新なアイディアって、何…?」

商品企画の仕事をやっていますが、会議のたびに、「キミはカタイ」だとか「もっと柔軟に考えて」と言われます。なかなか自分のアイディアが採用されないのが悔しくて、いろんな雑誌を見たり、テレビを見たり、アンテナを広げる努力はしているんです。みんなをアッと言わせる斬新なアイディアって、どうやったら生まれるんでしょうか?(商品企画・25歳)

これをせずにはいられない!を職にしよう!!
今週の叱り役

株式会社オリエンタルダイニングアンドリゾーツ CEO尾崎友俐

information
『通いたくなるレストラン』
(しののめ出版)

注目の飲食店プロデューサーだからこそ知っている、尾崎さんお気に入りの美味しいお店が満載。友達を誘いたい!自分だけの隠れ家にしたい!グルメ情報誌では味わえない、個性的でバラエティ豊かな店は必見。
こちらのURLでは尾崎さんの日記が。
http://blog.livedoor.jp/
yuriozaki/
1968年、東京都生まれ。幼少期よりフルート、ピアノに親しみ、高校ではヨット部に所属。桐朋音楽短期大学卒業後、歩合制営業職などを経てバックパッカーで世界40カ国を回る。七輪焼肉店をオープンさせ大ヒット、次々と多国籍レストラン、串焼き店などを展開、現在は飲食店やイベントのプロデュースをする。テレビ番組『マネーの虎』など、マスコミでも活躍。

既存の情報に頼っていても新しいものは生まれない

斬新なアイディアを求めるのであれば、雑誌やテレビからの情報ばかり収集するのをやめてみてはいかがでしょうか。だって既に起こったこと、しかも情報操作されていることを見て考えても、人々を驚かせることはできないですもの。ファッション雑誌を見た人たちは、そこに載っているものを真似るわけで、決して新しいファッションを生み出しているわけじゃない。だから、もしあなたが文房具の新商品を開発しようと、そのジャンルの雑誌をたくさん見たからって、斬新なアイディアは生まれないんじゃないかしら。かえって固定観念が邪魔をして、既存からの方向転換くらいしか思い浮かばないでしょ。

あなたの上司が柔軟に考えるように言うのは、ひょっとしたらあなたのそういったマスコミの情報に頼るような考え方を言ってるのかもしれませんね。それ以前に、あなたと上司の論点が違っている気もするんです。斬新なアイディアであるかどうかと、考え方が堅くて柔軟でないというのは別問題。せっかくネタがあったとしても、柔軟でないと言われてしまうのは、たとえば一面的にしか見ていないから、そのアイディアをもっと多面的に展開させてみるように、と言った意味じゃないかしら。だから、斬新さばかり追い求めるのじゃなくて、上司の要望にきちんと応えることも、今一度考えてみるべきだと思います。まあ、単に上司がそういうセリフしか知らないという可能性もあるけどね(笑)。

アイディアは自然にあふれ出てワクワクしてしまうもの

私はマスコミ主導で流されているような情報ってほとんど見ません。テレビだって誰かが用意している物をただ受け取っているだけじゃないですか。受け身って嫌なんですね、私は。情報は自分から取りに行くものだと思うし、テレビや雑誌を見るより、少しでも時間をつくって誰かと会うほうが好き。あなたも人に会って話をするとか、やったことのない別世界の体験をしてみましょうよ。新しい発想ってそういうところから生まれてくるものよ。船釣りだっていいじゃない(笑)。自分が知らない世界を体験した人の話を聞くのってすごく面白いし、こちらから質問をすれば、その場で活きた答えが返ってくるしね。テレビは聞いたことに答えてはくれないじゃない。

自分の中で「勝手に取材班」とか企画してみて、いろんな人に会ってみたらどうかしら?ダメもとで「こういう商品を企画しているんですけど、インタビューさせてください」ってお願いしてみて、人からアイディア出させちゃうなんていうのもアリでしょ。開発商品と関係なくても、そんなアイディアを日頃から考えることだって仕事に通じるものだと思うわよ。

もしあなたが方法を思いつかず、いつも「アイディアが浮かばないなあ」って悩んで、アイディアを出そうとすること自体にストレスを感じてるのなら、もしかするとこの仕事は向いてないかもしれないわね。アイディアって考えて出るものじゃなくて、「あれがあったら面白い」「こんなこともしてみたい」って次々あふれ出てきて、考えるだけで自然にワクワクしてくるものだもの。私なんかもアイディアが年中浮かんで「私って天才かも!」なんて、いろんな人に電話やメールしまくってますよ。思いついたら夜も眠れないって感じ。後で考えてみると別に天才ではないんですけどね。その時は夢中になってしまうんです(笑)。

そんな私と対極に、ウチの経理担当をしている女の子は、数字が気になってしょうがないタイプ。私が「そんなことどうでもいいじゃない」と思うことでも、彼女はキチンとしたいという欲望に駆られているんですね。だから、人それぞれ向き不向きがあって、その人が「これをせずにはいられない」と、かき立てられるものを仕事にすることが幸せ。私はそう思います。

EDIT
マインドシェア
WRITING
羽塚順子
PHOTO
岡本寛

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