目標や理想や欲望はたくさんあっていい
見込みがあるかどうかを、目標にする人がいるかいないかで判断されることなんてないですよ。仕事をしていく上で目標とする著名な経済人などを求めて聞かれたのかもしれませんが、自分がその人のことをよく知らずに名前を出しても無意味ですよね。しかも、世の中に素晴らしい人はたくさんいるし、いろんな人のことをいいと思うのは自由ですもの。
私なんて、こんな容姿になりたいとか、こんな番組ができる人になりたい、こんな演技ができる人になりたい、こんな家に住むようになりたいなんて、目標と理想と欲望とを挙げたらきりがないくらい(笑)。目標にする人は一人じゃないし、それが当たり前だと思ってます。
現役の選手時代、よく「誰が目標か」と聞かれましたが、アスリートの間では、目標の人を一人にしてしまうと、その人以上にはなれないということが、常識だったりするんですよ。小学校の頃は全日本女子バレーの銅メダリストの方の名前を言いましたが、心の中では金メダルを取りたいと思っていたので、彼女を超えたいし、自分が目標とされたいって気持ちがありました。
目標にしている「人」ではなく「こと」が大事
私は幼稚園の頃から、同級生よりかなり背が高いことで、ずっと女の子扱いされずにいじめられていました。「背が高いと女の子として生きていちゃいけないんだ」とまで思っていました。そんな頃、女子バレーのアニメに出会い、ポニーテールの主人公が私の目標になったんです。
バレーをやめたら、また男の子たちにいじめられると思うと、アニメの主人公と自分を重ね、つらい練習も我慢できた。逃げ場がなかったんですね。だから、目標の人物ができたことは、若い頃の私にとって非常に大きかったと思ってます。ただ、目標にする人物がいない場合は、「こういう仕事をしたい」「こうなっていきたい」という目標を答えられればいいことだと思うんです。
「全く違う仕事がしたい」というところに、あなたの思いや目標が隠れていると思うので、具体的に何をしたいのか、もしくはこの会社でどんなことをしてどうなりたいのかを面接で言えればいいのであって、目標にしている人がいるか否かは問題ではないんです。自分の可能性は他人ではなく自分で決めること。自分を信じて目標を持って面接に臨んでくださいね。