叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「好きなだけでは、駄目?」

憧れの会社の花形部署へ就職して2年目。しかし、現実は厳しいものでした。同僚は次々と斬新なデザインのものを提案し、ヒット商品を生み出しています。しかも家へ持ち帰ってまで仕事をしている私とは対照的に、彼らは泉のようにアイデアが湧いてきて、常に余裕綽々。こんな状態で仕事をしているとストレスで体調も崩すし、彼らに対抗できる才能もないし…。諦めて他の仕事を探した方がいいのでしょうか?  (メーカーデザイン部門・26歳)

ファイト!
今週の叱り役

横浜ブリキのおもちゃ博物館館長
北原照久

information
北原照久のおもちゃ博物館
エル・カンパニー公式サイト北原さんが主宰するトーイズクラブのオフィシャルサイト。ショップやミュージアムの紹介をはじめ、コレクション展示イベントのお知らせ、北原さんの講演会や著書紹介などを随時更新している。
http://www.toysclub.co.jp/
1948年、東京都生まれ。中学時代は退学になるほどの劣等生、高校時代に恩師との出会いから総代で卒業し、青山学院大学を卒業。趣味で集めたアンティークおもちゃで、86年(株)トーイズを設立後、多くの博物館を設立し、夢を実現してきた。TV「開運!なんでも鑑定団」のレギュラー鑑定士ほかで活躍。著書多数。

うらやましいと思う人に近づくようにしてみよう

ずいぶん周囲のことばかり気にしているようですね。人と比べてストレスになってしまってるなんて、まだまだだなあ(笑)。せっかく憧れの部署に入ったのだから、他人のことは「そういうこともあるんだ」と受け入れながら、自分は自分で努力をするように切り替えてみようよ。

僕も若い頃は、人をうらやましいと思うことがあった。ごく普通の給料で働いていたから、好きなおもちゃを買い集めてしまうと、他の物は買えなかったんですよ。いい車に乗ってる友達を見て「いいなあ」と思った。でも、決してねたみはしなかった。「いつか絶対にもっといい車を買うぞ」と強く思ってました。しかも、「そんなくだらないおもちゃばかり集めて」と、奇人変人扱いされながらです。

あなたも、周囲の人をうらやましいと思うのだったら、それに近づくように生きてみましょうよ。人をうらやんで落ち込む時間はもったいない。いいアイデアを出してヒット商品にする人が身近にいるなら、それに負けないようにファイトを持ってやってみたらどうだろう。

結果はすぐに出ないで、少しずつ出るもの

泉のようにアイデアが湧いて、余裕でいるなんて、それは彼らが大変そうに見せていないだけですよ。陰ではいつもアイデアを考え、努力しているはず。天才と思われている人たちほど、ものすごく練習をしても苦にならない人たちだから、そう見えてしまうんですよ。大リーグのイチローにしても松井にしても、「天才だから練習しなくても打てる」って思ったら間違いで、練習を楽しんでできるから天才と呼ばれるんだ。「練習は裏切らない」って言葉がありますよね。僕も本当にその通りだと思います。

何事も結果ってすぐには出ないものだし、むしろ出ない方がいいんです。続けていくことによって、じわじわと少しずつ出てくることを体感したほうがいい。じゃあ、何で人はそこまで大変なことをするのかって考えると、達成感が得られるからなんですよね。これはスゴく大事。「できなかったことができた!」という達成感があるから、人は頑張れる。それを一度味わえると、次々と進めるわけです。

僕だってこれからまだまだ、世界におもちゃの博物館をつくっていく予定ですよ。60歳になったらどんな自分になってるか、その時の僕のお祝いパーティーの風景まで、すごく具体的にイメージしてる(笑)。あなたも「できる」と思って仕事に取り組むことですよ。他人の出す結果だとか、目先の成功ばかりにとらわれないようにしようよ。

EDIT
マインドシェア
WRITING
羽塚順子
PHOTO
加納拓也

会員登録がまだの方

会員登録(無料)

会員登録がお済みの方

「今すぐ転職」にも「いつかは転職」にも即・お役立ち!リクナビNEXTの会員限定サービスに今すぐ登録しておこう!

1転職に役立つノウハウ、年収・給与相場、有望業界などの市場動向レポートがメールで届きます

2転職活動をスムーズにする会員限定の便利な機能

・新着求人をメールでお届け

・希望の検索条件を保存

・企業とのやりとりを一元管理など

3匿名レジュメを登録しておくとあなたのスキル・経験を評価した企業からスカウトオファーが届きます

会員登録し、限定サービスを利用する

※このページへのリンクは、原則として自由です。(営利・勧誘目的やフレームつきなどの場合はリンクをお断りすることがあります)